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Hugging Face➡Models➡Inference Providersの徹底解説 🚀

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Hugging FaceのModelsページにあるInference Providersには、AIモデルをデプロイし、推論サービスとして提供する様々な企業やプラットフォームが含まれています。これらは、ユーザーが自分でインフラを構築することなく、手軽に、かつスケーラブルにモデルを利用できるようにするためのものです。

ここで解説するのは、主にサードパーティのクラウドベースの推論プロバイダーです。これらのサービスは、モデルのホスティング、高速な推論実行、API提供などを専門としています。

☁️ クラウドベースの推論プロバイダー

各プロバイダーは、それぞれ異なる強みや特徴を持っています。

1. Novita (ノヴィータ) 🎨✨

  • 特徴: 特に画像生成モデル(Stable Diffusionなど)の高速推論とコスト効率に特化したAPIサービスを提供しています。独自の最適化技術により、高速かつ安価な画像生成を実現しています。
  • 用途: 大量の画像生成が必要なアプリケーション(例: AIアートツール、Eコマースの画像生成)、画像生成モデルを活用したSaaS。
  • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上の多くの画像生成モデルを、NovitaのAPIを通じて利用できます。

2. Cerebras (セレブラス) 🧠💡

  • 特徴: AIチップ(Wafer-Scale Engine)の開発と、それを利用した大規模モデルの訓練・推論サービスを提供しています。非常に大規模なモデルの訓練や、そのモデルの高速推論に強みを持っています。
  • 用途: 超大規模言語モデル(LLM)の訓練・推論、複雑な科学計算やAI研究。
  • Hugging Faceとの連携: Cerebrasで訓練されたモデルがHugging Face Hubに公開されたり、Hugging Face HubのモデルをCerebrasのハードウェアで最適に動かしたりする連携があります。

3. Nebius AI (ネビウス・エーアイ) ☁️🚀

  • 特徴: 大規模なGPUクラスタとクラウドインフラをベースに、AIモデルの訓練と推論のための高性能なプラットフォームを提供しています。特に大規模な計算リソースを必要とするモデルの運用に適しています。
  • 用途: 大規模言語モデル、複雑な深層学習モデルの訓練とデプロイ、エンタープライズ向けのAIソリューション。
  • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のモデルをNebius AIのプラットフォームでホストし、推論サービスとして提供できます。

4. Featherless AI (フェザーレス・エーアイ) 🕊️💡

  • 特徴: モデルの最適化と軽量化に焦点を当てた推論プロバイダーです。モデルの量子化や蒸留などの技術を適用し、パフォーマンスを維持しながらも、より少ないリソースでモデルを動作させることを目指しています。
  • 用途: コスト削減、エッジデバイスへのデプロイ、低レイテンシが求められるアプリケーション。
  • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のモデルをFeatherless AIの最適化パイプラインに通し、効率的な推論エンドポイントとして提供できます。

5. Together AI (トゥゲザー・エーアイ) 🤝🧠

  • 特徴: オープンソースの大規模言語モデル(LLM)の推論とファインチューニングに特化したサービスを提供しています。高いスループットとコスト効率が特徴で、多様なオープンソースLLMをAPIとして利用できます。
  • 用途: LLMを活用したアプリケーション開発、オープンソースLLMの比較・テスト、低コストでのLLM利用。
  • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上の主要なオープンソースLLMの多くがTogether AIでサポートされています。

6. Fireworks (ファイヤーワークス) 🎆🚀

  • 特徴: 高性能かつ低レイテンシなLLM推論サービスを提供しています。特にリアルタイム応答が求められるチャットボットや対話型AIアプリケーションに適しています。
  • 用途: リアルタイム対話システム、カスタマーサポートAI、インタラクティブなコンテンツ生成。
  • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のLLMをFireworksのプラットフォームで高速に実行できます。

7. Groq (グロック) ⚡🧠

  • 特徴: LLMの推論に特化した独自のLPU(Language Processing Unit)チップを開発しており、極めて高い推論速度と低レイテンシを実現しています。市場で最も高速なLLM推論の一つとして注目されています。
  • 用途: 超高速応答が求められる対話型AI、リアルタイムLLMアプリケーション、生成AIの体験デモ。
  • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のLLMをGroqのLPUでデプロイし、その驚異的な速度を体験できます。

8. Hyperbolic (ハイパーボリック) 📊💡

  • 特徴: 詳細な情報が少ないものの、一般的にはAIモデルのパフォーマンス最適化や、特殊な計算処理に焦点を当てた推論サービスである可能性があります。
  • 用途: 特定のニッチなAIタスク、高度な最適化が必要なモデルの運用。
  • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のモデルと連携し、最適化された推論環境を提供する可能性があります。

9. Fal (ファル) ☁️🖼️

  • 特徴: AIモデルのデプロイと推論を簡素化するサーバーレスプラットフォームを提供しています。特に画像生成やビデオ生成など、動的なコンテンツ生成AIのデプロイに強みがあります。
  • 用途: AIアートの生成API、ソーシャルメディアコンテンツ生成、クリエイティブ業界向けのAIツール。
  • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上の様々な生成モデルをFalで簡単にデプロイし、APIとして利用できます。

10. Cohere (コヒア) 💬📊

  • 特徴: 企業向けの高性能なLLMを提供しているAI企業です。特にテキスト生成、埋め込み、検索、要約などのNLPタスクに強みがあります。独自のモデルだけでなく、推論サービスも提供しています。
  • 用途: エンタープライズ検索、ビジネスチャットボット、コンテンツ生成、要約サービス。
  • Hugging Faceとの連携: CohereのモデルはHugging Face Hubで公開されている場合があり、またHugging Faceのツールと連携して利用されることもあります。

11. N Scale (エヌ・スケール) 📈🚀

  • 特徴: 大規模なAIモデルのスケーラブルなデプロイと運用に焦点を当てたプラットフォームである可能性があります。効率的なリソース管理と高スループットな推論が強みと考えられます。
  • 用途: エンタープライズ向けの大規模AIシステム、高トラフィックなAIアプリケーション。
  • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上の大規模モデルをN Scaleのインフラ上でデプロイし、運用できます。

12. Sambanova (サンバノバ) 🧠⚡

  • 特徴: **AIに最適化された独自のハードウェア(Dataflow-as-a-Serviceプラットフォーム)**を提供し、大規模モデルの訓練と推論のパフォーマンスを最大化しています。特に複雑なAIワークロードの実行に優れています。
  • 用途: 金融、医療、製造業など、特定の業界におけるAIアプリケーション、高性能AI研究。
  • Hugging Faceとの連携: Sambanovaのハードウェアで最適化されたモデルや、Hugging Face HubのモデルをSambanovaプラットフォームで利用する連携があります。

13. Replicate (レプリケート) 🧪☁️

  • 特徴: オープンソースの機械学習モデルをAPIとして簡単に利用できるプラットフォームです。様々なモデル(画像生成、音声処理、LLMなど)をホストしており、シンプルなAPIコールで推論を実行できます。
  • 用途: プロトタイピング、AIアプリケーションの開発、様々なモデルの迅速な試用。
  • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上の多くのオープンソースモデルがReplicateでホストされており、Hugging Face Hubのモデルページから直接Replicateへのリンクが提供されていることもあります。

14. HF Inference API (HF インファレンスAPI) 🔗💡

  • 特徴: Hugging Faceが提供する最も基本的な推論APIです。Hugging Face Hubに公開されているほぼすべてのモデルに対して、簡単なHTTPリクエストで推論を実行できます。プロトタイプ作成や小規模な利用に最適です。
  • 用途: モデルの機能テスト、簡単なデモ、初期開発段階のアプリケーション。
  • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hubの各モデルページに直接埋め込まれており、モデルを簡単に試すための主要な手段です。これは上記の「Inference Endpoints」の簡易版とも言えます。

これらの推論プロバイダーは、AIモデルを実際のアプリケーションやサービスで活用する際の**「インフラ」**を提供します。モデルの規模、必要なレイテンシ、コスト、特殊なハードウェア要件などに応じて、最適なプロバイダーを選択することが重要です。

Hugging Faceは、これらの多岐にわたる外部サービスと連携することで、AIモデルの利用とデプロイのエコシステムをさらに豊かにしています。

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