はじめに
ThinkPad Compact USB Keyboard with TrackPoint (KU-1255) は,トラックポイントを搭載したコンパクトな外付けキーボードです.デフォルトでは,上部のキーはファンクションキー(F1〜F12)として動作し,左下のFnキーと同時に押下することでホットキー(音量調整や画面の明るさ調整など)として動作します.
通常,Fnキーを押しながらEscキーを押すことで,ホットキーとして動作するかファンクションキーとして動作するかを切り替えることができるはずですが,私の環境ではこの方法が機能しませんでした.そこで,コマンドを使って切り替える方法を見つけましたので,その方法を紹介します.
動作環境
- OS: Ubuntu 22.04 LTS
- キーボード: ThinkPad Compact USB Keyboard with TrackPoint (KU-1255)
FnLkを切り替える
ホットキーとF1〜F12のキーの動作を切り替えるためには,FnLk(ファンクションロック)を切り替える必要があります.FnLkとは,Fnキーの動作モードを切り替える機能です.FnLkが有効な場合,上部のキーはホットキーとして動作し,無効な場合はファンクションキーとして動作します.
現在のFnLkの状態を確認する
現在のFnLkの状態を確認するには,ターミナルで以下のコマンドを実行します:
cat /sys/bus/hid/devices/*17EF\:604*/fn_lock
このコマンドは,現在のFnLkの状態を表示します.出力が0
なら有効,1
なら無効です.
FnLkを無効にする方法
FnLkを有効にするには,以下のコマンドを使用します:
echo 0 | sudo tee /sys/bus/hid/devices/*17EF\:604*/fn_lock
これにより,上部のキーがホットキーとして動作するようになります.
FnLkを有効にする方法
FnLkを無効にするには,以下のコマンドを使用します:
echo 1 | sudo tee /sys/bus/hid/devices/*17EF\:604*/fn_lock
これにより,上部のキーがファンクションキーとして動作するようになります.
FnLkの状態をトグルする方法
FnLkの状態をトグル(切り替え)するには,以下のスクリプトを使用します:
{ grep -q 1 /sys/bus/hid/devices/*17EF\:604*/fn_lock && echo 0 | sudo tee /sys/bus/hid/devices/*17EF\:604*/fn_lock || echo 1 | sudo tee /sys/bus/hid/devices/*17EF\:604*/fn_lock; }
このスクリプトを実行すると,現在の状態に応じてFnLkが有効または無効に切り替わります.
おわりに
以上のコマンドを使用することで,ThinkPad Compact KeyboardのFnキーとホットキーの動作を簡単に切り替えることができます.自分の使用スタイルに合わせて設定を変更してみてください.
参考文献