環境構築
前提条件
- AVX 対応のCPU
Microsoft の量子シミュレータは Advance Vector Extensions(AVX)を利用しているため、 AVX 対応の CPU が必要です。
現在では Sandy Bridge 以降の intel CPU でサポートが確認できているようです。
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64 bit Windows
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Visual Studio 2017
インストール済みの前提で進めます。
未インストールの方は Visual Studio のダウンロードページよりダウンロードしてインストールしてください。
その際、最低でも**[ユニバーサル
Windows プラットフォーム開発]と[.NET デスクトップ開発]にチェック**を入れましょう。
インストール済みの方もそれらがインストール済みかは確認しておくと良いでしょう。
Microsoft Quantum Depelopment Kit をインストール
Microsoft Quantum Depelopment Kitのページから[Download now]をクリック
いくつかの個人情報を入力してダウンロードします。
vsix ファイルがダウンロードされますので、これをダブルクリックしてインストールします。
環境の検証
サンプルをダウンロードして動かします。
Visual Studio を開いて、チームエクスプローラーを使って公式の GitHubリポジトリを複製します。
QsharpLibraries.sln
ソリューションをダブルクリックして開きます。
TeleportationSample
プロジェクトを右クリックし、[スタートアッププロジェクトとして設定]をクリックします。
[F5]キーを押して実行します。
このように8回テレポーテーションが成功した場合、Q# 開発をサポートしています。
コメント
最後の実行直前、エディターウィンドウには何も表示されていなくても、F5 を押せば実行されます。
コードは TeleportationSample
プロジェクト内にある Program.cs
で、ここで呼び出している TeleportClassicalMessage
は同ディレクトリにある TeleportationSample.qs
で定義されているようです。
Q# のソースコードは C# の経験がある私からしてかなり読みやすい印象を受けました。
たぶん、F# の経験があるかたも同様の印象を受けるのでしょう。
.NET 上でシミュレーションできるので、量子コンピューティングがかなり身近になった気がしますね!
今回はGitHub上のコードを実行しただけなので、ソースコードを見たい方はそちらを見てください。
今回実行した TeleportationSample
以外にもサンプルがいくつか用意されており、
- Introductory Samples
- Algorithm Samples
- Characterization and Testing Samples
- Hamiltonian Simulation Samples
と順番にサンプルが用意されている(それぞれのテーマ毎にいくつかのサンプルが用意されている)ので、Q# をもっと読み解いていきたいですね。
参考
Quantum Development Kit | Microsoft
Setting up the Q# development environment | Microsoft Docs