はじめに
実務経験約2ヶ月程度(正確には2ヶ月と17日)でAWSソリューションアーキテクトのアソシエイトとプロフェッショナルを取得した話です。おすすめの教材などを発信します。教材や情報が少なくて困った記憶があるので、ソリューションアーキテクトを取得しようとしている方の役に立てれば幸いです。
経歴
2021年の4月1日からエンジニアとしてのキャリアをスタート。大学はロシア語専攻、前職は法務部。
ソリューションアーキテクトのアソシエイトレベルを4月10日に取得(入社2週間目)。点数は751/1000(合格点は720以上)
その後プロフェッショナルレベルを6月17日に取得。点数は815/1000(合格点は750以上)
当時のAWS自体を利用した経験としては自作アプリをAWSのEC2にデプロイした程度。業務でAWSを使った経験はほぼなかった。
試験を受けたきっかけ
- インフラ周りの知識が壊滅的すぎた。
独学でプログラミングを学び自作アプリを作る程度にはなれたものの、インフラ周りの知識が圧倒的に不足していると感じていました。エンジニアを志すまで全く情報工学系の知識に触れたことがなかったので、一度体系立てて知識を習得したいと考えAWS認定試験に挑戦してみました。
- より広い視野で物事を考えてみたかった。
ソリューションアーキテクト試験ではコスト効率、セキュリティ、保守運用の容易さ、拡張性などより広い視野で物事を多角的に考える問題が出されます。転職用ポートフォリオの自作アプリなんてとりあえず「動けばOK」というようなお粗末なものでしたが、業務ではそれは通用しないだろうと考えより多角的に考える訓練をしたいと思い受験を決めました。
使った教材(アソシエイト)
AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト 改訂第2版
NRIネットコム社が出版している参考書です。こちらは入門書といった感じで、出題される可能性が高い基本的な問題をしっかりカバーする、というような位置付けだと思いました。難易度は本番より簡単だと思いますので、これ一冊で合格は正直厳しいのではないか、と思います。
いい点
- 出題される可能性が高い基本的な問題をしっかり固められる。
- ソリューションアーキテクト試験の全体像を掴める。
悪い点
- 難易度が低いのと問題数が少ないためこれ一冊では合格は難しいのではないかと思う
これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座
Udemyの動画教材です。おそらくUdemyで唯一の日本語のソリューションアーキテクトアソシエイトの講座で、模擬試験が3つ付いております。
教材としての質は正直それほど高いわけではないかな、というのが正直な感想です(あまりにも誤字が多い、てにをはが不自然で読みづらい、AWSの公式サイトに載っている文書をそのままコピー&ペーストしているだけなど)。しかし講座+模擬試験3回分がセール時であれば2000円程度で購入できること、ソリューションアーキテクトの日本語の教材の少なさを考えればとりあえず購入しておくのはありだと思います。
良い点
- SAP試験の日本語が少ない中、これほど広範囲にカバーしている教材は自分が知る限りこれしかない。
- 模擬試験はコンピューター上で時間を見ながらやれるため実際の試験の練習となる。
- 安い(講座+模擬試験3回分がセール時であれば2000円程度)
悪い点
- 解説が公式ページに書かれている内容をパワポにコピペして音読しているだけのものが散見された。結局講座内ではよくわからずネットで検索することがよくあり、個人的にはより平易な言葉でかみ砕いて説明してくれた方がありがたいと思った。
- あまりにも誤字が多い、てにをはが不自然で読みづらい。
AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)
上記の講座と同じ講師の方が出されている模擬試験集(6回)です。こちらは6回中5回分が高難易度の試験問題となっており、本番試験に備えて知識の漏れを確認することができます。
とはいえ、正直こちらの教材もあまり質が高いとは言い難いと思います…。事実自分も3回分しか解いていません。
誤字脱字が多い上、「これソリューションアーキテクト試験に出るのか」という重箱の隅をつつくような問題ばかりでした。コマンドのオプションの違いやサービスの細かい設定内容に関する問題が散見され、正直ソリューションアーキテクトに求められる知識とは違うのではないか、と思いました。
試験に慣れる目的や知識の漏れを確認する目的で本教材を活用するのがいいと思います。
いい点
- SAA試験の日本語が少ない中、これほどの量の問題演習を提供しているのは自分が知る限りこれしかない。
- コンピューター上で時間を見ながらやれるため実際の試験の練習となる。
- 出題範囲がかなり幅広く、自分のあやふやな点をあぶりだす目的としては良い。
悪い点
- 解説が不親切に思える。公式の解説をただコピペしただけのものが多くみられ、解説を読んでも腑に落ちないことが多々あった。
- 誤字脱字が多い。他の方のレビューにもあるように、誤字脱字、てにをはの使い方に違和感があるなどの問題がある。
- AWS SAA試験に出るとは考えづらい問題もある。AWS CLI上のコマンドの問題やパラメータ値の問題など、ソリューションアーキテクトとはあまり関係のない問題が見られた。試験問題を網羅しているわけではないので断言はできないが、ソリューションアーキテクト試験のそもそもの目的を鑑みれば出題される確率は低いのではないかと思う。
使った教材(プロフェッショナル)
Ultimate AWS Certified Solutions Architect Professional 2021
神教材。もはやこれを紹介したいがためにこの記事を書いたレベル。
先述の通り日本語の教材が少ないために渋々英語の教材をUdemyで購入してみたのですが、これが大正解でした。講師のStephane Maarekさんの説明がとても分かりやすく、下手な日本語教材よりもはるかに理解しやすいと思います。
ただサービスの内容を列挙して説明するのではなく、実際にそのサービスを使ってどのようなソリューションを設計するのか、そのような視点が必要なのかと言うポイントを順序立てて説明してくれます。
そもそもAWSのサービスや用語が殆ど英語ですので、英語がそこまで得意でなくてもある程度は理解できると思います。
いい点
- 非常にわかりやすい。試験のポイントを掻い摘んで説明してくれる。
- ソリューションアーキテクトとしての視点が身につく。
- 講義時間が13時間とかなりボリュームがあり、幅広い試験内容をしっかりカバーしている。
悪い点
- 英語
AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル~試験特性から導き出した演習問題と詳細解説
数少ないAWSソリューションアーキテクトプロフェッショナルの日本語参考書。こちらも良本だと思います。各章ごとにサービスの説明と問題があり、最後に模擬試験がついています。問題とその解説がほとんどを占めているので参考書というよりかは問題集に近いです。解説は丁寧で非常に分かりやすいと思います。
いい点
- 解説がわかりやすく丁寧。
- 模擬試験がついている。
悪い点
- 本試験の幅広い出題範囲を考えるとこれ一冊では少し心許ないかもしれない。
[AWS 認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル模擬試験問題集(全5回分375問)]
(https://www.udemy.com/course/aws-53225/)
こちらはUdemyの模擬試験集です。本番が75問3時間という長丁場なので、それに慣れる為に購入しました。
正直問題と解説の質はそこまで良くないと思います...。3時間集中力を維持するための練習用と割り切って使用していました。
いい点
- SAP試験の日本語が少ない中、これほどの量の問題演習を提供しているのは自分が知る限りこれしかない。
- コンピューター上で時間を見ながらやれるため実際の試験の練習となる。
- 問題がかなり幅広く、自分の理解があやふやな点をあぶりだす目的としてはとても良い。
悪い点
- 解説が不親切に思える。公式の解説をただコピペしただけのものが多くみられ、解説を読んでも腑に落ちないことが多々あった。
- 誤字脱字が多い。他の方のレビューにもあるように、誤字脱字、てにをはの使い方に違和感があるなどの問題がある。
- AWS SAP試験に出るとは考えづらい問題もある。AWS CLI上のコマンドの問題など、ソリューションアーキテクトとはあまり関係のない問題が見られた。試験問題を網羅しているわけではないので断言はできないが、ソリューションアーキテクト試験のそもそもの目的を鑑みれば出題される確率は低いのではないかと思う。
受験してみて思ったこと。
- 日本語の教材が少ない
日本語の教材が少なすぎると強く感じました。これはIT業界に入る際にある程度覚悟していたことですが、やはり日本語と英語で圧倒的に情報の量と質が違いました。もうすでに普及している技術であれば日本語に翻訳されているものもあるのですが、ある程度のレベルを超えると翻訳されていないor翻訳がただの直訳で読みづらいという状況でした。英語も継続して勉強していきます。
- 試験むず過ぎ
正直受かったの運だわ。
終わりに
これからソリューションアーキテクトを受ける方、頑張ってください。本記事の内容が役に立てたなら幸いです。