今回は実のところただの製品機能紹介なのですが、待ち望んでいた機能でとても便利なものなのでこの場で紹介させてもらいます。
Background
Microsoft Formsで組織内のメンバーを対象者とするアンケートフォームを構築・運用している。
アンケートは組織内で開催されている各種の勉強会について参加者に入力を求めるもの。個々の勉強会にはIDが振られている。アンケートフォーム冒頭には回答(評価)の対象となる勉強会のIDを入力する欄がある。
Problem
フォーム冒頭の入力欄(勉強会のIDを入力)に入力すべき内容は、アンケート回答を依頼する(フォームURLを案内する)時点で決まっているのだが、その入力は個々の回答者任せになっているため、手間がかかるうえ誤入力が後を絶たない。
Solution
「事前入力済みURL」機能を利用する。
フォーム編集画面右上「…」→「事前入力済みURLの取得」をクリック:
「事前入力済みの回答を有効にする」をオン、回答を入力し、「事前入力されたリンクを取得する」をクリック:
すると https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=(フォームID)&(質問ID)=(事前入力した内容)
形式のURLが得られる。
このURLでアクセスをすると、「事前入力した内容」が初期値として指定された状態のフォームが表示される:
上記URLからすぐ想像がつく通り、フォームURLの「事前入力した内容」の部分を直接書き換えてアンケート対象者に配布することで、任意の内容を初期値として指定することができる(Microsoft Formsのフォーム編集画面を経ずに、動的に初期値を指定できる)。
従来(私の知っている限り2023年くらいまで)はこのような仕組みがなかったため、Problemで延べたような問題が生じていた。この機能を用いることで問題を回避することが可能になる(といいつつ、まだ実戦投入はしていない)。
注意点として、次のような2つの事前入力内容を指定するURLがあったとき・・・
- 初期値「AAA」
https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=(フォームID)&(質問ID)=AAA
- 初期値「BBB」
https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=(フォームID)&(質問ID)=BBB
「AAA」のURLでフォームにアクセスした後、そのフォームを送信したりフォームの初期値をあえてクリア(削除)したりする前に、矢継ぎ早に「BBB」のURLでフォームにアクセスすると、URLで指定した値(「BBB」)は無視され、初期値としては「AAA」が採用される。