先日、AWS認定 AWS Certified SysOps Administrator - Associate資格試験に(再)合格しました。その折の学習方法をまとめておきます。後学の方の参考になれば幸いです。
前提
- 受験した試験バージョンは SOA-C02。
- 2023年3月28日以来、この記事を執筆している8月23日現在も、「試験ラボ」は停止中。他の資格試験と同様の選択問題(一択or多択)のみ。「追って通知があるまで」この状態が続くとのことで、今のところ通知はなし。試験時間は短縮されて130分。
- 受験時点で 他のAssociate系資格(SAA・DVA)は取得済み。私見ですがSOAはAssociate系の中では難易度が一番高い印象。 少なくともSAA資格を取得してからの受験準備がスムーズ。
- 私自身は実務でAWSの管理コンソールやCLIを利用する機会がほとんどなく、これまでの経験を全部足し合わせてもおそらく8時間に満たない。他のAWS資格同様、出題範囲は広範に及ぶから、 「実務経験があること」を武器にすることも、「実務経験がないこと」を受験しないことの言い訳にすることもできない (もちろん、所属する組織やプロジェクトによっても事情が異なると思いますが)。
- タイトルにあるとおり 今回の合格は「再合格」 。昨年12月に一度合格しており(当時は試験ラボあり)、その後半年以上経って出題傾向の変化などを確認するために受験。
学習方法
前回受験準備
- 参考書『AWS認定資格試験テキスト AWS認定SysOpsアドミニストレーター - アソシエイト AWS認定資格試験テキスト』を通読。練習問題は端折り。本書は旧試験バージョン(SOA-C01)対応のものであり、この点心許ないのは事実。
- Udemyのコース「【SOA-C02版】AWS 認定SysOpsアドミニストレーター アソシエイト模擬試験問題集(全4回分294問)」(Taichi Takahashi 氏によるもの)を修了。 このコースは配信停止されており、新規購入はできない 。不正解だった箇所や気になった箇所は問題集の解説と、公式・非公式の参考資料で補修(Black Belt、Developer IOなど)。
- AWS公式のEラーニングサービス、AWS Skill Builderで「日本語」かつ「初級」のセルフペースラボをほぼすべて修了。前述の通り実務経験が圧倒的に少ないため、試験ラボ対策として利用。個人サブスクで契約。1ヶ月弱でこなした。
ここで昨年12月(2022年12月)に一度受験し合格している。
当時は試験ラボが運用中であった。
スコアは810ちょっと。
選択問題パートでギリギリ、その後試験ラボでかなり失点した感触があったので、想定よりは良い数字という印象。。。
今回受験準備
- 再びAWS Skill Builderで、今度はコース "Exam Prep: AWS Certified SysOps Administrator - Associate (SOA-C02) (with Practice Material) (Japanese) (Na) 日本語実写版" を修了。公式の試験対策講座。これも要サブスク。
- 続いて同じく "AWS Certified SysOps Administrator - Associate Official Practice Exam (SOA-C02 - Japanese) " を修了。公式の模擬試験問題。これも要サブスク。
- Udemyのコース "AWS Certified SysOps Administrator Associate Practice Exams" を修了。Neal Davis氏による英語の模擬試験問題集。Chromeの機械翻訳を活用。不正解だった箇所や気になった箇所は問題集の解説と、公式・非公式の参考資料で補修(Black Belt、Developer IOなど)。すべての演習を解いて、 安定して80%以上の点数が得られること を確認。
ここで今回(2023年8月)の受験をし、再合格した。
今回は試験ラボ休止中。
スコアは830ちょっと。
選択問題は結構余裕の感触だったのだが、蓋を開けてみると前回と大して変わらない数値。。。
所感
実際受けてみての所感。
- おすすめの勉強法は 参考書通読(練習問題は端折る) → セルフペースラボ → Neal Davis氏の模擬試験問題集 という順序。
- 参考書にはいくつも選択肢がある。昨年12月受験に向けた準備で私が利用したものは「う〜ん、役に立ったような・・・?」。ただ出題範囲について俯瞰的な理解をするにはある程度役立った印象。こうした全体像を知るプロセスは重要だと考えている。
- セルフペースラボは「試験ラボ」が休止中の現在も受験準備のために有用 であると考えている。実務経験で試験範囲に相当する部分をカバーできるとは思えない。自前のAWSアカウントで自前のカリキュラムで自由に手を動かして・・・なんてことをしていたらいつまで経っても受験に漕ぎ着けないかもしれない(※私の場合)。さりとて、 管理コンソールで実際にオペレーションをこなすことで得られる学びはとても貴重。
- 模擬試験問題は昨年12月の勉強では日本語のコースを利用したが、今回は Neal Davis氏による英語のコースを利用。 出題内容は実際の試験の出題傾向を踏まえて頻繁にアップデートされており、各65問の演習テストが6本含まれており、問題数が豊富。Webブラウザの機械翻訳でも十分使える(もちろん時折ヘンテコな翻訳や、さらに頻度は低いが明らかな誤訳に出くわすこともある)。 「言い回し」「切り込み方」なども含めて、実際の試験に近い体験を得られ理解度を細かに測る ことができる。学習の中では一番重要なプロセスだった印象。
最後に試験への取り組み方とは別観点。
前回の受験時も感じたことであるが、「開発」(構築)よりも「保守」(運用)の方がだんぜんチャレンジャブル。すでに動いている仕組みを前に、それを維持するために変更するという作業には、より多くのナレッジが求められる。
にもかかわらず、保守とか運用とかいうと、スキル的に開発に劣後するような印象を持たれやすく、実際そのナレッジの可視化というのはあまりなされていない。
AWSという特定の分野に限ったかたちではあるが、こうした資格をターゲットにして学習していくことの意味は大きいと考えている。