はじめに
データ分析の第一歩として欠かせないのが探索的データ分析です。特にテーブルデータにおいては、データの性質やパターンを理解することが、その後の分析やモデリングに大きく影響します。この記事では、テーブルデータのEDAで行うべき主要なステップや手法について解説します。
EDAの目的
EDAの主な目的は、データの理解を深め、潜在的な問題を発見することです。これにより、データのクレンジングや特徴量エンジニアリング、さらにはモデル選定にも役立ちます。
EDAの主要なステップ
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データの読み込みと基本情報の確認
- データを適切なライブラリ(例: Pandas)を使用して読み込みます。
- 基本的な情報を確認することで、データの構造を理解します。
import pandas as pd df = pd.read_csv('data.csv') print(df.info()) print(df.head())
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データの概要統計量の確認
- 数値データの基本統計量(平均、中央値、分散など)を確認します。
- カテゴリカルデータのユニークな値や出現頻度を確認します。
print(df.describe()) print(df['category_column'].value_counts())
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欠損値のチェック
- 欠損値が存在するかを確認し、その割合や分布を把握します。
- 欠損値の処理方法を検討します。
print(df.isnull().sum())
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データの分布の可視化
- ヒストグラムやボックスプロットを使って、数値データの分布を視覚化します。
- カテゴリカルデータの分布も棒グラフなどで確認します。
import matplotlib.pyplot as plt df['numeric_column'].hist(bins=30) plt.show()
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相関分析
- 数値データ同士の相関を確認し、強い相関関係がある特徴量を探します。
- ヒートマップを用いて視覚化すると分かりやすいです。
import seaborn as sns sns.heatmap(df.corr(), annot=True) plt.show()
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外れ値の検出
- ボックスプロットや散布図を使って、外れ値を視覚化し、調査します。
- 外れ値がデータ分析に与える影響を考慮します。
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特徴量のエンジニアリング
- 新しい特徴量を作成したり、既存の特徴量を変換したりして、モデルのパフォーマンスを向上させます。
- 例えば、日付データから年、月、曜日を抽出するなどの処理を行います。
まとめ
探索的データ分析(EDA)は、データの理解を深めるための重要なステップです。テーブルデータのEDAでは、基本的な統計量の確認、欠損値のチェック、データの分布の可視化、相関分析、外れ値の検出などを行います。これにより、データのクレンジングや特徴量エンジニアリングを行い、より良いモデルを構築するための基盤を作ります。