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初めてのディープラーニング用語解説!〜エポック、イテレーション、損失関数ってなに?〜

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はじめに

ディープラーニングの勉強を始めると、専門用語がたくさん出てきて「これっていったい何?」と戸惑ってしまうことがありますよね。今回は、ディープラーニングの基本用語について、わかりやすく説明していきます。記事を読み終わる頃には、ディープラーニングの言葉がぐっと身近に感じられるようになるはずです!

1. エポック(Epoch)って何?

おさらい:そもそも「学習」ってどうやるの?

ディープラーニングでは、モデル(AI)に「データ」を与えて「学習」させます。モデルがデータを見て、何度もパターンを学んでいくことで、だんだん賢くなるんです。この「何度もデータを見る」という行為に関連するのが「エポック」です。

エポックは学習の1サイクル!

1エポックは、「すべてのデータを一通り使ってモデルを学習させる1回のサイクル」のことを指します。例えば、1000枚の猫と犬の画像があるとすると、モデルがその1000枚をすべて使って学習するのが1エポックです。

例え話: エポックは「教科書を1回全部読む」ことです。1回読んだだけでは理解できないこともありますが、何度も読むことで少しずつ理解が深まりますよね。

  • まとめ: エポック = 全データを1回学習すること

2. イテレーション(Iteration)って何?

データは一度に全部使わない?

ディープラーニングでは、大量のデータを一度にすべて使うのは難しいことがあります。そこで、データをバッチ(小さなグループ)に分けて、少しずつモデルに与えていきます。ここで登場するのが「イテレーション」です。

イテレーションはミニバッチ単位の学習!

1イテレーションは「1つのバッチをモデルに学習させる1回のステップ」のことです。例えば、1000枚の画像を100枚ずつのバッチに分けると、1エポックで10イテレーション行われることになります。

例え話: イテレーションは「教科書の章ごとに学ぶ」ことです。教科書を一気に全部読むのは大変だから、まずは1章ずつ学び、それを積み重ねていくイメージです。

  • まとめ: イテレーション = 1バッチ(小分けのデータ)を学習すること

3. 損失関数(Loss Function)って何?

モデルはどうやって「失敗」を学ぶのか?

モデルがどれだけ賢くなったかを判断するためには、正解との差を計算する必要があります。これが「損失(ロス)」です。損失関数は、モデルがどれだけ間違えているかを数値化する仕組みです。

損失関数はAIの「間違い探し」!

損失関数は、モデルが出した予測と本当の答え(正解データ)を比較して、「どれくらい間違っているか」を計算します。損失が大きいほど、モデルは正解から遠いということです。この損失を減らしていくのが、ディープラーニングの目標です。

例え話: 損失関数は「テストの点数」みたいなものです。点数が低い(損失が大きい)と間違いが多く、点数が高い(損失が小さい)と正解に近いことを意味します。モデルはテストの点数を上げるために、何度も勉強(学習)していくのです。

  • まとめ: 損失関数 = モデルがどれくらい間違えたかを測る指標

4. 学習率(Learning Rate)って何?

モデルが「どのペースで」学ぶか

学習率は、モデルがどのくらいのペースで学習するかを決める値です。値が大きいと、大きく学習が進み、値が小さいとゆっくり学習が進みます。大きすぎると間違った方向に進んでしまい、小さすぎると学習が進まないので、ちょうどいいバランスを見つけるのが大事です。

例え話: 学習率は「自転車のペダルをこぐ速さ」です。速すぎると制御が効かずに転んでしまうし、遅すぎると目的地にいつまでもたどり着けません。ちょうどいいスピードで進むことが重要です。

  • まとめ: 学習率 = モデルがどれくらいの速さで学習するか

5. バッチサイズ(Batch Size)って何?

モデルに与えるデータの「ひと口サイズ」

バッチサイズは、モデルに一度に渡すデータの数です。大きなバッチサイズを使うと、モデルが一度にたくさんのデータを学習できますが、計算コストが高くなります。逆に小さなバッチサイズでは、一度に少ししかデータを見ないため、モデルがじっくり学習するイメージです。

例え話: バッチサイズは「ひと口で食べるご飯の量」です。一度にたくさん食べると効率的だけど、お腹がいっぱいになるのが早い。少しずつ食べると消化は良いけど、時間がかかるのと同じです。

  • まとめ: バッチサイズ = モデルが一度に学習するデータの数

6. 過学習(Overfitting)って何?

モデルが「教科書だけ覚えちゃう」状態

過学習とは、モデルが訓練データを完璧に覚えすぎて、新しいデータに対してうまく予測できなくなる状態です。まるで教科書の内容だけを丸暗記して、応用問題が解けない生徒のような状態です。

例え話: 過学習は「テスト勉強で模範解答だけを覚えて、本質を理解していない」状態です。模試では高得点だけど、応用問題が出ると撃沈する、そんな感じです。過去問の選択肢のみ覚えていくと本試験で故傾向を変えられて大量に再試験...のような医学生あるあるを思い出してしまいます。

  • まとめ: 過学習 = 訓練データに依存しすぎて、新しいデータに対応できなくなる状態

7. まとめ

ディープラーニングの用語は最初は難しく感じるかもしれませんが、例え話を使ってイメージすると、少しずつ理解できるようになります。

  • エポック: 全データを1回学習するサイクル
  • イテレーション: 1バッチ(データの小分け)を学習する1ステップ
  • 損失関数: モデルの間違い具合を測るテストの点数
  • 学習率: モデルが学習する速さ
  • バッチサイズ: モデルが一度に学習するデータの量
  • 過学習: 訓練データを覚えすぎて新しいデータに弱くなる状態

これらの概念を理解すれば、ディープラーニングの学習がもっと楽しくなります。さあ、次のステップに進んでみましょう!

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