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ディープラーニングにおけるテンソルの基礎

Last updated at Posted at 2024-09-21

はじめに

こんにちは!ディープラーニングの世界に飛び込んだばかりのあなたにとって、テンソルは非常に重要な概念です。今回は、テンソルが何なのか、どのように使われるのかをわかりやすく解説します。

1. テンソルとは?

テンソルとは、数値データを持つ多次元の配列です。ちょっと難しく聞こえるかもしれませんが、要はデータの集合体です。スカラー(0次元)、ベクトル(1次元)、行列(2次元)、さらにそれ以上の次元を持つ配列をまとめたものです。

  • スカラー(0次元テンソル): ただの数字、例えば $5$。
  • ベクトル(1次元テンソル): 数のリスト、例えば $[1, 2, 3]$。
  • 行列(2次元テンソル): いわゆるただの行列です。
  • 高次元テンソル: 3次元テンソルは、例えば画像データのように、色々な情報を持つことができます。

2. テンソルの種類

テンソルはデータの種類によっていくつかのタイプに分けられます。

  • 整数テンソル: 整数を含むテンソル。
  • 浮動小数点テンソル: 小数を含むテンソル。
  • ブールテンソル: 真偽値(True/False)を含むテンソル。

3. テンソルの操作

テンソル同士は、色々な計算ができます。例えば:

  • 加算: 二つのテンソルを足し算できます。
  • 乗算: 二つのテンソルをかけ算できます。
  • 転置: 行列をひっくり返すことができます。

Pythonでのテンソル操作の例

実際にPyTorchを使ってみましょう。以下は簡単なコードです。

import torch

# テンソルの作成
tensor_a = torch.tensor([[1, 2], [3, 4]])
tensor_b = torch.tensor([[5, 6], [7, 8]])

# テンソルの加算
tensor_sum = tensor_a + tensor_b

# テンソルの乗算
tensor_product = tensor_a * tensor_b

# 転置
tensor_transpose = tensor_a.T

print("加算結果:\n", tensor_sum)
print("乗算結果:\n", tensor_product)
print("転置結果:\n", tensor_transpose)

4. ディープラーニングにおけるテンソルの使用例

ディープラーニングのモデルは、データをテンソルとして受け取ります。例えば、画像データは通常、4次元テンソルとして扱われます。

  • 画像データ: バッチサイズ × チャンネル数 × 高さ × 幅 で表現されます。
  • テキストデータ: 単語の埋め込みとして、2次元テンソルで表現されることがあります。

以下は、画像データのテンソルを生成する例です。

# 32枚の画像、3チャンネル、64x64ピクセルのバッチを作成
batch_size = 32
channels = 3
height = 64
width = 64

images = torch.randn(batch_size, channels, height, width)
print("画像データのテンソル形状:", images.shape)

5. まとめ

テンソルは、ディープラーニングの心臓部ともいえる存在です。スカラー、ベクトル、行列、高次元テンソルの理解は、モデルの設計や実装において非常に重要です。

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