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チームが幸福になる「ふりかえり」を考える - レトロスペクティブ

Last updated at Posted at 2023-04-28

レトロスペクティブを有益な会にしたい😄
との思いで、本を読んで実際に実践していく中で見つけた私なりのやり方を書いていきます✋

何のためにレトロスペクティブをやるのか

レトロスペクティブを行う目的は、

今後のスプリントをより良く実施し、スプリントの効果と成果物の品質を上げることです。

どうやって目的を達成するのか

目的はわかったけど、どう実践すればその目的は達成できるの?と悩みました。
そんな時、『スクラム』(ジェフ・サザーランド著) における以下の記述が心に刺さりました。

人は成功しているから幸福なのではない。幸せだから成功するのだ。幸福は成功に先立つ要素であるということだ。ほんの少し幸福感が増すだけで、人間のパフォーマンスはぐっと上がる。

レトロスペクティブはチームの幸福度を評価する場なのだと。

メンバーが一番大事にしていることを知り、
メンバーが幸福になるためにどうカイゼンできるのかを考え、
次回のスプリントで実行するカイゼンを決定する

これを繰り返すことで先に述べた目的が達成できるのかなと、私なりの結論が出ました。

アジェンダ

会の流れは 『アジャイル レトロスペクティブズ』 を参考にしています。
この本自体は色々なアクティビティが紹介されていてとても面白いです。
いろんなアクティビティをやって、メンバーが飽きない取り組みもしていきたいなとも考えています。

具体的なアジェンダ(&タイムボックス)は以下です。

  1. 場を設定する(チェックイン) 5分
  2. データを収集する(満足ヒストグラム)10分
  3. アイデアを出す(ブレインストーミング/フィルター) 20分
  4. 何をすべきか決定する(投票) 10分
  5. レトロスペクティブを終了する(感謝) 5分

それぞれについて詳細を記載します。

場を設定する

参加者がこれから行うふりかえりに集中することができるよう、まずは場の設定を行います。
時間を割いてくれた参加者に対して歓迎と感謝の意を述べることから始めます。
レトロスペクティブの目的と今回の目標を口に出して再確認し、所要時間の確認を行います。

ここが重要なのですが、部屋にいる全員に口を開いてもらいます。
それにより会に参加しているという意識を明確にすることができます。
これにはチェックインというアクティビティを使用しています。

チェックイン

目的

レトロスペクティブから何を得たいのかを明確にします。

概要

参加者を歓迎し、目標とアジェンダのレビューを行なった後で、レトロスペクティブのリーダーが簡単な質問を一つします。
メンバーは順番に質問に答えます。

ex.
「このセッションであなたが求めていることを一言で表してください」
「今、あなたに起こっていることを一言で表してください」
「レトロスペクティブに臨むことを一つ挙げてください」
「心に浮かぶことを一つ挙げてください」
感情を表す言葉「幸せ」「怒り」「心配」「悲しい」「期待」

データを収集する

客観的なデータを収集します。
具体的には以下です。

  • イベント
    ミーティング、何らかの決定、チームメンバーの変更、マイルストーン、お祝い事、新しい技術の採用など、チームの誰かに関係のある全てのイベント

  • メトリクス
    バーンダウンチャート、ベロシティ、不具合の発生数、完了したストーリーの数、リファクタされあたコードの量、エフォートデータなど

また、メンバーの幸福度を計測するため次のアクティビティを行います。

満足ヒストグラム

目的

チームメンバーの満足度を表します。

概要

ヒストグラムを使って、プラクティスやプロセスに対する個人やグループの満足度を計測します。

ex.
「今日は、みんなで一緒に働くことに対する満足度を調べて、基準を作りたいと思います。今後のレトロスペクティブでも同様のアクティビティを行なっていく予定なので、満足度の推移がわかるかと思います」
「今のチームに対する満足度を数字でカードに書いてください。書き終わったら、カードを折って、ここに重ねておいてください」

5:自分のもつ力以上の素晴らしい仕事ができる、人生で最高のチーム。圧倒的な満足。
4:チームで働く意義が感じられる、素晴らしいチーム。おおむね満足している。
3:チームで働く意義は感じられるが、ふつうのチーム。満足もあれば、不満もある。
2:チームで働く意義が感じられないチーム。満足している部分もあるが、不満のほうが多い。
1:このチームだと、自分の力が全く発揮できていない。大いに不満がある。

最後にグラフにし、コメントしたり、コメントを求めたります。

アイデアを出す

収集したデータを分析します。チームが一緒になって考えるときです。
KPTに沿ってブレインストーミングで様々なアイディアを出します。

ブレインストーミング/フィルタリング

目的

出来るだけ多くのアイディアを出し、あらかじめ決められた評価基準に基づいてフィルタリングします。

概要

従来のブレインストーミング手法を使ってアイディアを出します。
その後、それらのアイディアが現在の状況に適しているかどうかを吟味します。

ブレインストーミングの4原則

原則 1:質より量に集中する
原則 2:他の意見やアイデアを非難しない
原則 3:楽しく自由にアイデアを出す
原則 4:アイデアをまとめる

何をすべきか決定する

何をすべきかを計画します。
次のイテレーションで試すものは、1つか2つに限定します。チームがコミットできて、確かな効果の現れる項目を選択することが重要です。
投票によって決めます。

投票

目的

何を実行するかを決定します。

概要

1人3ポイント持って、それぞれ実行すべきと思う Try に投票を行います。
同じ票が複数ある場合は投票した人がコメントし、再度投票を行います。

レトロスペクティブを終了する

バシッとレトロスペクティブを終了させます。ポジティブに締めましょう!

感謝

目的

チームメンバーがお互いに感謝し合います。ポジティブにレトロスペクティブを終了します。

概要

助けてくれたり、貢献してくれたり、問題を解決してくれたりしたメンバーに感謝します。
感謝したい人は手をあげて発言します。感謝することは任意です。

まとめ

メンバーの幸福に着目するようになって、かなり明るいポジティブな会になりました。それによってメンバーの活気もアップしています。
まだ取り組み始めて間もないので正確な計測はこれからですが、今後チームの生産性がどうなるのかとても楽しみです!

便利ツール

オンラインホワイトボードツールです。
満足ヒストグラムやブレインストーミングで使用しています。

参考

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