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資金力のないプロジェクトがクラウド転送量破産を避ける3つの案

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クラウドはデータ転送量が高い!

STUDIOがデータ転送料金で苦慮されています。サイトをみると画像ドメインがstorage.googleapis.comなのでおそらくGCPで展開されていると想像します。

大手クラウドはスケールしやすい反面、データ転送量に応じた課金があるので、本当にユーザーが急増すると無慈悲に資金を圧迫します。

あと無料サービスだと特に、想像を絶する使い方をする人がときどき現れます… データ転送料リスクには常に備えるべきです。

この 「帯域幅が広く、AWSやGCPより安い方法は何か」 について私が普段、検討する代替案を3つ紹介します。他にもいろいろ知見があると思うのでコメント等で教えてください。

AWSとGCPのトラフィック料金

配信先の地域によって違い、また利用料が増えると単価も下がります。あとリクエスト料金もあります。ここでは単純化のため、日本を対象に1GiBあたり次の単価とします($1=145円で計算)。

  • AWS $0.114/GiB 16.53円
  • GCP $0.09/GiB 13.05円

1. さくらのウェブアクセラレータ

さくらインターネットのCDNです。1GiBあたり5円なので大手クラウドの1/3くらいです。為替リスクがないのも安心ですね。

私がSTDIOの中の人だったら、まず画像などの静的ファイルをこちらに逃すことを検討するかなと思いました。

数年前、まさに 「VPSを束ねてオレオレCDNを作る(そしてAWS料金を節約する)」 という試みをしたとき、他社と比べてさくらさんのネットワークが安定してました。それ以来、信頼してます。

2. Web Arena Indigo Pro

VPSで10Gbps(共有)の帯域幅を提供しているのはこちらだけ?と思います。月額5,200円(税込)からプランがあり、月間転送量は6TBを目安に設定されているようです。これはAWSで言えば約10万円相当の転送量です。

弊社でもRanklet4というサービスで月間数億リクエストに対応していますが、このIndigo Proを使って定額化しています。これをもしAWSだと、うちもクラウド転送量破産してたかもです。

3. Vultr

東京リージョンのある海外VPSです。例えばメモリ4GBのプランだと$40でBandwidth 4TBとあるので、1GiBあたりの転送料金は1.45円。大手クラウドの約1/10です。

何年か前に、SPEEDTEST® CLIでいろいろなVPSのネットワーク通信速度を測ったとき、このVultrがぶっちぎりで速かったです(今はどうか不明ですが)。

機能もとても豊富で、無料のKubernetesコントロールプレーンを提供してます。私がSTDIOの中の人なら、nginxのリバースプロキシでクラスタを組んで静的ファイルを逃すことも考えるかな、と思います。

日本にDCがあるという点ではLinodeもよいかもしれません。

いかがでしょう。感覚的な評価も多いですが参考になれば幸いです。

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