PageSpeed Insightsを実行すると、どの国や地域からリクエストが送られてくるのか調べてみました。
サンプル
- PageSpeed Insights APIからのHTTPリクエスト 11,122件
- 対象サイト 6サイト(6ドメイン)
- 期間 2019年7月23日〜8月8日
User-AgentとAcceptヘッダ
PageSpeed Insightsの内部ブラウザは、User-Agent
リクエストヘッダとして次の文字列を送信しました。
- モバイルの場合
Mozilla/5.0 (Linux; Android 6.0.1; Nexus 5 Build/MRA58N) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/74.0.3694.0 Mobile Safari/537.36 Chrome-Lighthouse
- デスクトップの場合
Mozilla/5.0 (X11; Linux x86_64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/74.0.3694.0 Safari/537.36 Chrome-Lighthouse
Chromeはバージョン74を名乗っています。
Accept
リクエストヘッダは次のパターンがあります。
*/*
text/html,application/xhtml+xml,application/xml;q=0.9,image/webp,image/apng,*/*;q=0.8,application/signed-exchange;v=b3
それぞれのリクエストタイプを取り損ねてしまったのですが、Accept
ヘッダでWebP画像の振り分けをしているサイトにはPageSpeed Insightsも対応しています。
ちなみにLighthouseのバージョンはすべて5.0.0
でした。
アクセスは海外(主に米国)から
送信元ネットワークにはばらつきが見られましたが、とにかく海外からアクセスがあると見て間違いありません。
74.125.208.*
だけはDB-IPによるとオランダの可能性があります。
クラスCネットワーク | ユニークIP | リクエスト数 | リクエストの割合 | WHOIS CIDR | WHOIS Organization | WHOIS Country | DB-IP Country | DB-IP Region |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
64.233.172. | 130 | 1646 | 14.80% | 64.233.160.0/19 | Google LLC (GOGL) | US | United States | New Jersey |
66.102.6. | 99 | 1478 | 13.29% | 66.102.0.0/20 | Google LLC (GOGL) | US | United States | Virginia |
66.102.9. | 61 | 2343 | 21.07% | 66.102.0.0/20 | Google LLC (GOGL) | US | United States | Virginia |
66.249.81. | 152 | 2332 | 20.97% | 66.249.64.0/19 | Google LLC (GOGL) | US | United States | Virginia |
66.249.82. | 134 | 3027 | 27.22% | 66.249.64.0/19 | Google LLC (GOGL) | US | United States | Virginia |
74.125.208. | 22 | 296 | 2.66% | 74.125.0.0/16 | Google LLC (GOGL) | US | Netherlands | Groningen |
発信元ネットワークによって役割が違うか
表は割愛しますが、発信元ネットワークによって役割の違いは特になさそうでした。
- モバイルとしての測定と、デスクトップとしての測定で発信元ネットワークに目立った偏りなし
- リクエスト先のドメインによって発信元ネットワークに目立った偏りなし
ランダムに上記のどこかのネットワークからリクエストが送信されるようです。
海外からのアクセスだとスコアが低いか
国内のサーバーでホスティングしている弊社のWebサイトについて次のPageSpeecスコア(モバイル)を比較してみます。
PageSpeed Insights(海外アクセス)の実行結果 (低い! ^^;)
Chrome DeveloperツールのAuditタブ(国内アクセス)の実行結果
Lighthouseのバージョンが違うかもしれませんが、14ポイントもの差が出ました。
モバイルデバイスとしての計測時は、ネットワークのスピードが遅い4G程度にシミュレートされると言われています。
そのため海外からでも国内からでも通信速度に大差がないように思えますが、パケットのラウンドトリップやTTFBの差までは考慮されていないのではないかと推測します。
そう考えると米国やGCPでホスティングするとスコアには有利かもしれません。検索順位に関係するスコアがどのように測定されているかはわかりませんが…