無料Webサービス「サイトスピード簡単比較」をリリースしました。
サイトスピード簡単比較
https://sitespeed-hikaku.com/
これは何?
文字通り 「サイトのスピード比較レポートをURL入力だけで簡単に作成するツール」 です。
Chromeブラウザ(PCもスマホも)は、実はユーザーがWebページを表示したときのスピードを計測していて、しかもその集計データには誰でもアクセスできます。そのデータを活用します。
Chrome UX Report (CrUX)
https://developer.chrome.com/docs/crux/
どうやって使うの?
ユーザーの識別のため、まずはGoogleサインインが必要です。他の人が作ったレポートの閲覧だけなら不要です。
サインイン後は比較したいサイトのURLリストを入力するだけです。例えば次のようなURLとサイト名のリストを用意します。
https://www.rakuten.co.jp/ 楽天
https://www.amazon.co.jp/ Amazon
https://shopping.yahoo.co.jp/ Yahoo!ショッピング
https://zozo.jp ZOZOTOWN
https://wowma.jp/ au PAYマーケット
リストはサイト名・URLの順でも構いません。区切り文字はタブでもよいのでExcelなどからのコピペでも行けます。
このサービスでいうサイト
はドメイン単位
となります。
どんな比較レポートができるの?
レポートの例がこちらです。
ランキング
まずはずばりサイトの速い順ランキングです。
ただ、一言にサイトスピードと言ってもいろいろな観点の指標があって単純に順位はつけられません。
でも「結局何位なの?」と結論から知りたい人も多いのです。なので便宜的に計算したランキングとなっています。あくまでご参考まで。
ランキングは月次で更新され、過去の結果も閲覧できます。
評価 サイト比較
次に先ほどのランキングの根拠となる詳細データです。例えばLCPだけに着目した比較などができます。
チャートのカメラアイコン 📷 を押すとこんな感じでキャプチャができます。便利!
Webサイトのスピードは、たとえ同じページであってもユーザーやタイミングによってかなりばらつきがあります。
したがって一概に「何秒で表示される」と言うことができません。CrUXでは指標ごとにGoogleが定めた基準値があり、PVサンプルは3段階で評価されます。
- Good 良い=速いPV 緑
- Need Improvement 悪くはないが要改善=普通のPV オレンジ
- Poor 悪い=遅いPV 赤
これらの評価に何%ずつ配分されるかで、そのサイトのスピードを表現します。「何秒とははっきり言えないが、Goodに分類されるPVが多いサイトの方が速い」 という考え方です。
評価 月次分布
CrUXには過去のデータも保管してあり、長期的な指標の変化も見ることができます。
例えばリニューアルのタイミングで大きく改善(あるいは改悪)されるなど、これも気づきの多いレポートです。
例えば楽天はこの2年間、LCPを絶えず改善し続けています。素晴らしいですね!
代表値 サイト比較
先ほど述べた通り、各指標の値はユーザーやタイミングによってばらつきがあるため、上記のように評価の度数で見る方が実態に近いのですが、やはり具体的な値の方がサイト間の違いをイメージしやすいでしょう。
そこで指標の75パーセンタイルを代表値とした比較もできます。ピンとこない方は、ものすごく大雑把ですが「平均値に近い値」と解釈しても差し支えないかなと思います。
例えば「ZOZOTOWNがAmazonのLCPに追いつくには、今LCP3秒で体験しているユーザーが、1.8秒で体験できるよう40%改善する」と目標設定に使えます。
代表値は粒度が荒く、例えばLCPだと0.1秒単位になっています。同立順位が出やすいので、サイト間の比較をするには、評価の相対度数の方がよいです。
代表値 月次推移
代表値についても過去に遡って月次推移を閲覧できます。
元データ
レポートに使用したデータはTSVでコピーできます。
例えばExcelにコピペしてピボットテーブルを活用すれば、独自のチャートも作成できます。
商用利用・SNS公開について
このサービスについてだけ言えば、レポートやキャプチャ画像の商用利用、SNS公開などに制限はありません。
そもそもCrUX自体が誰でも閲覧できるデータではありますが、特定サイトのスピード評価をSNSなどで公表することで生じるトラブルについてはもちろん責任はとれません。
このサービスを作ったのは、競合比較やベンチマークを通して、サイトスピードについて意識する契機が増えて欲しいと願ってのことです。
自社サイトやクライアントのサイトはもちろん、いろいろなレポートを作成してみてください!