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Webサイトをわざと遅くするとどうなる? ありえないA/Bテストの結果

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こちらのブログ記事のダイジェストです。

Webの表示が速ければ収益が改善する。身をもって確かめた禁断のA/Bテスト大公開
https://blog.ideamans.com/2020/03/waiting-time-and-cvr.html

「Webの表示が1秒遅くなると売上が○○%下がる」は本当?

よく耳にするフレーズです。遅いサイトを見限ってしまうのは、みなさんもお持ちの感覚でしょう。

しかし表示の高速化は多くのサイトにとってなかなか骨の折れる問題です。

そのコストが見合う成果が得られるのかやってみなければわからない、だから手をつけられないのが実情ではないでしょうか。

逆にデータに基づく正確な予測があれば、とても決断しやすくなるはずです。

A/Bテストで一部のユーザーにはわざと遅くしてみた

サイトを速くするのは大変ですが、遅く(待ち時間を長く)するのは簡単です。

そこで、ウェブサイト、A/B テスト、パーソナライズのソリューション - Google オプティマイズを使って、弊社のブログ・サイトでユーザーによって表示までの待ち時間を変えるという、ありえないA/Bテストを行ってみました。

待ち時間最小

待ち時間+4秒

ユーザーを5つのセグメントに分け、ローディング画面の待ち時間を意図的に変更します。

  1. 待ち時間+0秒
  2. 待ち時間+1秒
  3. 待ち時間+2秒
  4. 待ち時間+3秒
  5. 待ち時間+4秒

対象が技術情報ブログなので、ユーザーが半分以上スクロールした割合精読率と定義して、セグメントごとの指標を比較しました。

約2週間、合計5,323セッション(各セグメント約1000セッションずつ)についてA/Bテストを実施した結果がこちらです。

1秒遅くなるごとに精読率-0.8%

驚くほどきれいな相関関係が現れました。待ち時間なしで99.36%だった精読率が、待ち時間+4秒で95.59%に下落します。

1秒ごとに-0.8%下落

精読数はページごとに計測しますが、分母がセッション数のため、精読率がちょっとわかりにくくなってます。決して95%〜99%の人がページを半分以上スクロールしたのではなく、スクロールしなかった人もいたし、複数ページをスクロールした人もいた平均が95%〜99%という結果です。

やっぱり速いは正義

弊社のブログはアクセス数が少なく、ほとんどのユーザーがPCからアクセスする技術情報ブログですが、表示速度はサイトの成果に直結することが実証されました。

気軽な目的のコンテンツや、スマホサイトでは、待ち時間はもっとシビアに離脱を招くと想像します。

この実験、ユーザーの時間を無駄に浪費する企業のモラルも問題ですし、実際に収益を下げる結果につながるので実施は難しいでしょう。しかし憶測を脱して正確な計画を立てるためには一考の価値があります。

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