画像をWebPにする。以上。
データ送信料金が高い
AWSをはじめ海外クラウドサービスのほとんどは、データ送信量に対する従量制課金です。つまりたくさんのユーザーにたくさんのデータを送るほど料金も高くなります。
もちろんサイトのタイプにもよりますが、月100万PVを超えるサイトだと、データ送信料金だけで数万円になるでしょう。
通常、AWSのネットワーク出口はCloudFrontで、ビジネスサイトだとCloudFrontに毎月数百万円払っているサイトも珍しくありません。
画像データが大きい
たくさん送られるデータの代表格が画像です。一般的にWebサイトのデータの60%ほどを占め、通販サイトなどだと80%以上になることもざらです。
WebPやAVIFなどの次世代画像フォーマットを用いると、その60〜80%のデータを経験上、半分以下に削減できます。
したがってデータ送信料金のうち、30〜40%は削減できます。
次世代画像フォーマットは普及した
WebPの対応ブラウザ普及率は96%以上、AVIFは94%以上です。
ふつうのサイトであればもう画像は次世代画像フォーマットだけでも差し支えないでしょう。
古いブラウザでは画像が表示されない状態になりますが、官公庁のサイトでも一部の画像がWebPのみで配信されている例を見たことがあります。
知恵がいらない
AWSのコスト削減はとてもテクニカルな課題です。
技術力の高い人がアーキテクチャから見直し、ボトルネックを見つけ、試行と検証を繰り返して実現します。
それに比べると画像のフォーマットの変更は、誰でもやれば今すぐできる簡単な話です。
経営者は案外気づいていない
AWSはデータ送信にも課金されるのはエンジニアにとっては常識ですが、経営者層ともなると「AWSって要はサーバー代でしょ」とそこまで認識していなかったりして驚くことがあります。
伝統的に日本のホスティングは、帯域幅に制限を設ける代わりにトラフィック課金はしてきませんでした。だからデータ転送料金という概念がまだ浸透していない気がします。
AWSのコストを下げろ!無駄を見直せ!と指令があっても画像について言及がないのは、単に盲点である可能性があります。
とはいえ工夫は必要
とまあ、ちょっと釣りっぽいタイトルと冒頭でメリットだけ述べてきましたが、現実問題そう簡単にはいかないでしょう。
古いブラウザの切り捨てはまだ難しかったり、画像データの供給機能をすぐには変えられないなど、うまくやるにはいろいろと課題はあると思います。
ただ、AWSコスト削減の数々のテクニカルなアプローチに比べると画像フォーマット変換は目標がシンプルで、データ送信料金も必ず削減できます。その意味で「原始的」と表現しました。
WebPやAVIFへの対応にはいろいろなアプローチがあります。例えばWordPressであればプラグインだけでできてしまったり。ぜひ調べてみてください。
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