1.はじめに
あらゆる場所で機械は活躍しています。しかし、機械は不具合を起こすことがあるため、その不具合をいち早く見つけることは重要です。
また機械が不具合を起こした時には、異常音(通常時とは異なる異常な音)を発することがあります。
そこで私たちは、機械が発する異常音を監視する異常音検知ソリューションMononeを提供しています。
2.異常音を検知するには
異常音の聞き分けは誰にでもできるものではありません。熟練の人が耳で聞いて「あれ...?なんか違和感があるな」と感じる事で初めて見つかる異常も多く存在します。
え?異常音を聞き分けるのってそんな難しいの?
と思う人も少なく無いでしょう。確かに、明らかな異常音(音が明らかに大きくなっている等)であれば誰でも異常に気付けるでしょう。しかし、実際の異常音はそのようなものばかりではありません。
機械の異常音を聞き分けるためには、確かな経験と技術が必要なのです。
3.異常音検知の課題
では、熟練の人がやるような音の聞き分けは機械でできないのかと。
ぶっちゃけ、熟練の人が聞いて初めて分かるような異常音を機械が見分けることは簡単ではありません。
何が難しいのかというと、それは以下の2点です。
①周辺ノイズ音が入ってしまう
Mononeのメインターゲットは発電所・製造現場などですが、このような場所は周りがうるさいことが多いんです。
マイクで音を取ろうにも周辺ノイズ音が多く紛れてしまい、正しい解析の邪魔になります。
じゃあ周波数フィルタで取り除けばいいじゃん!
しかしどれが対象とする機械の音なのかがわからない以上、安易に周波数フィルタでノイズ除去するというわけにもいきません。
②異常音がそもそも取れないことが多い
正常音と異常音の判別を行う場合、教師データとしてどちらの音データも存在しているという状況は理想的です。しかし、現実では正常音のデータは取得できるが異常音のデータが取得できないことが多々あります。ちなみに、機械を壊せば取得は可能です。
ということで、異常音のデータなしでどうにかするしかありません。
4.Mononeの強み
異常音検知の課題は先に述べた通りですが、Mononeはあきらめません!
①接触式マイクによる周辺ノイズ音の除去
周辺ノイズ音をが入るからといって安易に周波数フィルタにかけることは良くない...ならどうすればいいのか?
私たちの答えは接触式マイクです(下写真)。
...これだけだとよくわかりませんね。こんな感じで使います。
これがMononeのノイズ除去(物理)です。こうすれば周辺ノイズ音なんてそもそも入りませんよね。
これによってMononeでは機械が発する音のみを捉えることができます。
②正常音のデータのみで作る異常音検知モデル
異常音のデータがないのにどうやって異常音を見分けるのか?
Mononeは、"そもそも異常音というのは正常ではない音"ということに着目し、対象の音が正常音とはどれだけ違うものなのかを調べることで異常音の判別を行っています。こうすれば異常音のデータがなくても異常音と正常音の判別が可能なんです。これへーって話ですよね。
5.最後に
今後は音や機械学習について記事を投稿していきます!
コメントやリクエストがあればぜひよろしくお願いいたしますー