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【UiPath】認定資格について(傾向・対策など)2021年版

Last updated at Posted at 2021-10-04

はじめに

この投稿は、UiPath公式の認定試験プログラム「UCP:UiPath Certified Professional」についての記事です。
※ 試験の公平性を守るため、問題の詳細については記載していません。

2023年10月に、UiPath社から発表があり、当記事に記載の「Advanced RPA Developer ・ RPA Associate」は無くなり、新たに「Automation Developer Associate・Automation Developer Professional」という名前になるそうです。
内容も最新の製品に基づいて変わる様子。また認定期限が「永久」から「3年」になります。
日本語版試験は2024年度から案内される予定です。

目次

  • 1)認定試験とは?
  • 2)どっちを受ける?(アソシエイトとデベロッパー)
  • 3)何が出る?(試験の出題範囲)
  • 4)いつ受ける?(製品アップデートの試験への影響)
  • 5)やってて良かった/やっとけば良かった(成功話失敗話)
  • 6)受かるとどうなる?

1)認定試験とは?

UiPathには公式の認定試験プログラム「UCP:UiPath Certified Professional」というものがあります。

以前にも「無料の試験プログラム」が合ったのですが、2020年5月から一新され、受験料も有料になりました。2021年2月からは日本語版の試験も始まっています。

試験は、オフライン(テストセンター)オンライン(リモート)のいずれかを選択できます。
オンラインの場合、専用の試験アプリケーションをダウンロードし、カメラで監視されながら受験します。(本気の監視で、少しでも顔が見えなくなると「おい!どうした?」ってチャットが飛んできます)

オンライン試験を受けたことがない人は、下記で予習しておくと、当日焦らずスムーズに進められると思います。

2)どっちを受ける?(アソシエイトとデベロッパー)

認定資格には、

  • アソシエイト
  • デベロッパー上級

という二つの種類があります。二つの違いで特徴的なものをリストアップしました。

アソシエイト デベロッパー上級
UiPathの開発経験 問わず 6カ月以上が推奨
REframework ×(含まない) 〇(含む)
Orchestrator 概要のみ キュー・アセット・トリガ等の理解
.NET ほぼ無し 文字列操作・正規表現等の理解
試験料金 日本語版¥16,000
英語版$150
日本語版¥22,000
英語版$200

デベロッパー試験のほうが「少し難しく、ちょっと高い」です。
出題範囲は重なっているので「アソシエイト⇒デベロッパー上級」の順で受けるのが良くある例だと思います。
自信(orElse勇気)があればデベロッパー上級から受けるのもアリかもしれません。(ちょっとリスクありますが)

いずれの試験も、選択式解答で記述解答はありません。

難易度を、以前にあったRPAディベロッパー向け学習プログラムと比較するなら

1. Level 1 Foundation (基礎)トレーニング ⇒⇒⇒ アソシエイト試験
2. Level 2 Orchestrator トレーニング
3. Level 3 Advanced (上級)トレーニング  ⇒⇒⇒ デベロッパー上級試験

くらいかと思います。
ただし以前のように「持ち込み・途中で資料見てもバレないからOK」では無いので「教科書持ち込み・参照不可」と言う点では「難しくなっている」かもしれません。

受験後に「合格したか?何%正解したか?分野別の正解率はいくつか?」のレポートが表示されますが、「どの問題を間違えて、正解は何なのか?」を知ることはできません。

初回受験が不合格だった場合、その後「最低 2 週間 (14 日間)」は 2 回目の試験を受けることができません。 3 回目以降の受験は、受験の間隔を最低 1 か月間空けないとダメです。
もちろん、試験料は毎回支払う必要があります。(割引はありません)

3)何が出る?(試験の出題範囲)

試験の出題範囲は「試験内容詳細PDF」という形で公開されており、読むと出題範囲がわかるだけでなく「どういう問題が出るか?」も分かります。

UiPath RPA アソシエイト資格試験 - 試験内容詳細
UiPath RPA デベロッパー上級資格試験 - 試験内容詳細

例えば、アソシエイトのPDFには以下のように記載があります。

変数と引数
• 変数の種類、変数の使用方法、管理方法、および変数スコープに関する
 ベストプラクティスについて説明できる
• 変数の使用と引数の使用用途について説明できる
• 引数パネルでの引数の使用方法、管理方法、および引数の方向を
 設定する際のベストプラクティスについて説明できる

これを読み替えると

変数と引数
• 変数の種類は何がある?どうやって使用・作成する?
 変数パネルで名前を変えるとどうなる?変数スコープは、どの範囲が一番良い?
• 変数と引数の違いって何?どういうときに使うの?
• 引数パネルで引数を設定する方法は?引数の方向はどういうときに何を設定するの?

となります。実は「具体的に何を質問したいのか?」まで書かれています。
なので、出題範囲のPDFは「熟読」したほうが良いと思います。

4)いつ受ける?(製品アップデートの試験への影響)

試験内容は「製品バージョンアップ」で少し変わっていきますが、影響を受ける試験範囲は「試験内容詳細PDF」から確認できます。丁寧に「何が追加されたか?」が書かれています。

<デベロッパー上級の例>
追加のトピック:製品 Ver2020.10:
・Attended ロボット による 「バックグラウンド プロセス」の利用
・トリガースコープの利用方法
・ピクチャーインピクチャによる実行

トピックに追加された機能の「概要」は抑えておく必要があります。
「どういうときに使うか?どういうメリットがあるのか?」を確認した上で、実際に試しに使ってみると覚えやすいと思います。使える環境が無いという方は、ネット上の情報でしっかりインプットしておけばOKです。

バージョンアップで「アクティビティのプロパティ名が変わっている」ケースなどもありますが、大抵は「より分かりやすい内容になった」だけなので、言葉の意味から類推すると答えが出せます。

例えば「CSV を読み込み (Read CSV) アクティビティ」で先頭行が列名でセットされる場合、Trueにするプロパティの名前が微妙に違います

・Version2019.10)列名を含める
・Version2020.10)先頭行をヘッダーとする 

あと、さらっとOrchestratorの機能追加も入ってきたりするので、2010.10で何が追加された「Automation Cloud(SaaS版Orchestrator)・モダンフォルダー」の大枠は抑えておいたほうが良いと思います。(モダンフォルダーは難しいですが、基本だけでも知っておくと安心です)

製品バージョンアップを踏まえた上て「いつ試験を受けるか?」は「個人の学習・習熟レベル次第」ですが、気にするのなら、試験範囲から新バージョンの出題範囲を確認して、概要を押さえてからにすると良いと思います。

5)やってて良かった/やらなくて失敗した

試験を受けたあとに「こうしておいてよかった/やっとけばよかった」と思ったことを、振り返って書きます。

その1)やってて良かった:模擬試験をフル活用

模擬試験は大事です。100点取るまでやり込んだほうが良いと思います。
ただし「答えを覚える」のではなく「正解だけでなく不正解の選択肢の理由を説明できる」ように使うのが良いです。

本番試験では「模擬試験と同じ問題は出ない」のですが、逆のことを聞いてくる設問だったり、視点を変えた質問が出てきます。例えば以下のような感じです。

 模擬試験)一番安定しているセレクタはどれ? 本番試験)一番不安定なセレクタはどれ?
 模擬試験)ARの特徴は何? 本番試験)URの特徴は何?

なので、模擬試験で不正解だったものが、本番試験では正解だったり。

同じ日に何度も模擬試験を受けていると、脊髄反射で設問を見ないでも回答できるように覚えてしまうので、気を付けましょう。(答えだけを覚えるのは逆効果です)

その2)やってて良かった:設問を何度も読み直す

一般的な試験、例えばセンター試験や運転免許試験と同じで「消去法で正解を絞りこめる」設問が結構あります。
回答後に落ち着いて見直すと、気付きがあるかもしれません。

その3)やらなくて失敗した:試験内容PDFをしっかり読まなかった

上で書いたとおり、試験内容PDFは最大のヒントです。「だいたいこの内容で設問が出ます」と書いてあるようなもので、読み取って勉強すれば、確実に点が取れると思います。試験を受けたあとで読み返すと「そうそう、この内容で出てきた」と思います。(それでは遅いのですが)

その4)やらなくて失敗した:Reframeworkを直前に見直さなかった

デベロッパ上級試験の場合、Reframework系の質問が結構出てきます。
公式のReframeworkを普段触ってない、最近触ってない場合は、もう一度開いて眺めてみたほうが良いと思います。
アカデミーのOrchestratorとReframeworkコースを、直前に見ておくのもオススメします。

6)受かるとどうなる?

認定資格の証明がもらえます。「学習の証明」としてあると、なんとなく安心します。
image.png

以下でコース別に、受験体験記の記事を書きました。参考まで。

終わりに

いかがでしたでしょうか?これから受験する方に、何かの参考になれば幸いです。

良ければ「LGTM」をお願いします。 :bow: 閲覧ありがとうございました。

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