はじめに
この投稿は、RPAツール「UiPath」で 2023年3月にリリースされた、バージョン「23.4」Community版について「個人的に」 まとめたものです。
※ 今回追加された機能は次期製品版(v2023.4)のリリースに含まれるはず、です。
情報ソース
紹介する情報は、以下の「UiPath公式リリース」を元にしています。
目次
今回紹介する内容は下記になります。
# 1)Studioパフォーマンス向上
# 2)アクティビティのプロパティパネル
# 3)プロジェクト検証の高速化
# 4)ライブストリーム&リモートコントロール
# 5)Asssistantの共有ボタン
# 6)AsssistantのAutomatoinHubリンク
# 7)要素認識のComputerVision
# 8)CV ランタイム自動スクロール
# 9)アプリケーションイベントトリガに Web系トリガー追加
# 10)Chrome/Edge 拡張機能に WebRequest 権限を追加
# 11)Chromiumサポート改善
# 12)DocumentUnderStanding
# 13)吹き出しを表示アクティビティ
# 14)Windowsレガシプロジェクト新規作成の段階的廃止
# 15)宣言不要の変数
# 16)新しいアクティビティデザイン
1)Studioパフォーマンス向上
機能強化とパフォーマンス改善がされたらしいです。詳細は紹介されていません。
2)アクティビティのプロパティパネル
Studioのバックステージビュー(上部メニューのホーム > 左側の設定 > デザイン)に「アクティビティのプロパティをインラインで表示」という項目が追加されました。
「インラインで表示」がONの場合、新しいデザインに則った一部のアクティビティの場合では、プロパティパネルではなく、アクティビティパネル上に設定項目が出現します。
「インラインで表示」がONの場合は、プロパティパネルに表示がされます。見た目も少し新しくなっています。
3)プロジェクト検証の高速化
プロジェクトの検証で使用する メモリ と CPU リソースが少なくなり、より早くなりました。
4)ライブストリーム&リモートコントロール
Version 23.2 で追加された、リモート端末の「ライブストリーミング(実行状態をライブで表示する機能」が追加されましたが、さらに、ライブ ストリーミング時に画面を操作できるようになりました。(Orchestratorのプロセス編集画面で「ライブストリーミングを許可」をONにし、実行中プロセスで「Open Live Stream」で画面を開き、上部の「TakeRemoteControl」を押せば操作できます。(ほぼ原文のまま)
5)Asssistantの共有ボタン
Assistantのプロセス詳細に共有ボタンが追加されました。クリックすると、UiPathアシスタントの共有リンクがクリップボードにコピーされます。(ほぼ原文のまま)
6)AsssistantのAutomatoinHubリンク
アイデアのためにプロセスが作成された場合、詳細インターフェイスから[詳細]リンクをクリックすると、Automation Hub で対応するアイデアに簡単にアクセスできます。
7)要素認識のComputerVision
統合ターゲット(要素認識画面)にComuputerVisionが追加されました。
画面上部の「■」ボタンを押すと有効になります。
プロジェクト設定からも有効にできます(設定 > UiAutomationモダン > ターゲットメソッド)
※ SAPの要素認識では使用できません (SAP は厳密なセレクターを使用しているため)。
8)CV ランタイム自動スクロール
CVを使った表抽出等で、自動的にスクロールして要素を認識してくれるようになりました。
9)アプリケーションイベントトリガに Web系トリガー追加
アプリケーションイベントトリガで、WEB画面を指定できるようになりました。
指定できるイベントは以下になります。(プロジェクト設定の「UiAutomationモダン」の「ターゲットメソッドを変更すると、デフォルトで有効になります)
出現/消滅/テキストの変更/キーの押下/
クリック/ダブルクリック/右クリック/
マウスの移動/マウスボタンの押下/マウスボタンの開放/マウスの到達/マウスの離れ/
フォーカスの取得/フォーカスの喪失
※ UiAutomation.Activitiesを23.4以上にする必要があります。
10)Chrome/Edge 拡張機能に WebRequest 権限を追加
Chrome 拡張機能 v23.4 が公開され、新たにWeb リクエスト API の使用許可が設定されました。(詳細はよくわかっていません)
11)Chromiumサポート改善
1 つのブラウザウィンドウ内に複数のブラウザビューがある「Electron」アプリで、2つ目以降のウィンドをコンテンツを操作できるようになりました。(コンテンツを反復処理/コンテンツの位置取得/コンテンツのアクティブ確認)
また、複数スレッドを持つ「CefSharp」アプリの操作もサポートしました。
※ ElecrtonはChromiumブラウザを使用したアプリです。
※ CefSharpはChromium Embedded FrameworkのC#版でWebViewを使用したアプリの実装で使用されます。
12)DocumentUnderStanding
以下の改善がされました。(詳細は未確認です)
・数式フィールドのルールタイプ追加( +, *, -)
・検証ステーションでのルール自動適用
・フォーム抽出ツールのページ一致アルゴリズムの強化(ページ順を考慮しない一致判定)
13)吹き出しを表示アクティビティ
「吹き出しを表示」アクティビティが新しくなり、Ui要素トリガーとUiフォームと組み合わせて使用できるようになりました。Uiフォームにボタン等を配置し、Robotと対話しながら操作もできます。
この機能を使えば、アプリのクイックツアーや操作ガイドなどを作成できます。
※ 昔からある「吹き出し」アクティビティとは別のアクティビティです。
14)Windowsレガシプロジェクト新規作成の段階的廃止
Windowsレガシで新規プロジェクトを作成すると、
「レガシプロジェクトの新規作成は、今後段階的に廃止されます。詳細を表示」という表示が出ます。
詳細を表示をクリックすると「Windows レガシ プロジェクトの非推奨化」ページが表示され、レガシでは「データマネージャー」等の新機能が使用できないこと、Windowsプロジェクトへの移行ツールがあること、UiPath標準アクティビティならほぼ移行できることが書かれてます。
15)宣言不要の変数
同じスコープ内なら、アクティビティ出力用の変数は不要になりました。(勝手に生成されているので、宣言しなくても参照可/再利用可。スコープが違うとダメ/参照できない)
※ プロジェクトターゲット/対応OSが「クロスプラットフォーム」限定の話
16)新しいアクティビティデザイン
「If/ElseIf/TryCatch/Switch」アクティビティで、1つしか展開できない部分が「└>」をクリックすると複数開けて、見やすくなりました。
現状、この新デザイン、Project/対応OSで見ると、
クロスプラットフォーム:全部新デザイン
Windows:「If」のみ新デザイン
Windowsレガシ:未対応
です。
終わりに
以上、version 23.4 のアップデートについて書きました。
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