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【UiPath】モダンデザイン(オブジェクトリポジトリ編)

Last updated at Posted at 2022-01-09

はじめに

この投稿は、RPAツール「UiPath」の モダンデザイン 機能 について「個人的に」まとめたものです。量が多いので、数回に分けて書きます。今回は「オブジェクトリポジトリ」について。

前回の記事はこちら

前提

オブジェクト リポジトリ を使用するには、以下の前提条件が必要です。

 1)UiPath Studio のバージョンが「20.10」以降である
 2)UiPath.UIAutomation.Activities パッケージがバージョン「2020.10」以降である
 3)プロジェクト設定で「モダンデザインエクスペリエンス」が有効である
image.png
オブジェクトリポジトリの機能は、バージョンが上がるごとに機能追加=進化しているので、古いバージョンでは一部機能が使えないこともあります。

<機能追加の例>
- バージョン21.04以降
  - ドラッグ&ドロップで自動で「アプリ・ブラウザ使用」アクティビティを追加
  - デザイナーパネルからUi記述子を編集可能に
- バージョン21.10以降
  - 「アプリ/Webレコーダー」でのレコーディング時のキャプチャも可能
  - すでに登録済みの要素があれば「再利用しますか」ダイアログを表示

※ この記事は「UiPath Studio 2021.12.0 - Community License」で画面・動作確認しています

オブジェクトリポジトリ とは

言葉で分解すると「Ui要素の管理置き場」です。

言葉 言葉の意味 UiPathでの
意味合い
オブジェクト 英語で「物/目標物」IT用語で「操作/処理対象の実体」 Ui要素
リポジトリ 英語で「貯蔵/収納庫」IT用語で「情報/成果物を蓄積/保存する場 置き場

UiPathの公式ドキュメントでは以下のように説明されています。

image.png

ざっくり言えば、

 UI 要素を リポジトリ内 で管理する
  ↓
 該当ロボット内)UI 要素をリストで管理できる=同じ要素を複数箇所で再利用も出来る
  ↓
 他ロボット共有)UI 要素をライブラリ化して、他のプロジェクトと共有できる
        = 画面の要素が変わったときに、ライブラリを更新すれば、修正効率が上がる

というものです。
以下で操作・画面の見方を紹介しながら、見ていきます。

デザインパネル)オブジェクトリポジトリ

UiPath Studio の「オブジェクトリポジトリ」パネルの表示内容/操作方法を見ていきます。

image.png

まず「タブ切り替え」ボタンです。(①の箇所)
左側が「記述子」タブ、右側が「Uiアクティビティ」タブです。

タブ名 表示される内容 できること
記述子 オブジェクトリポジトリで管理されているUi要素 要素の追加・削除
使用箇所へジャンプ
Uiアクティビティ プロジェクトで使用されているUi要素
オブジェクトリポジトリで管理していないものも含む)
使用箇所へジャンプ
> えっ?「記述子」?なにそれ?
っと不思議に思いますが、英語版では「Descriptors」と表示されています。
その直訳で「記述子」としているようです。
IT用語的に言うと「コードブロック、データブロック」みたいな意味合いです。

なので、気の利いた訳で言えば「`リポジトリで管理しているUi要素`」です。

使い方のシーン・用途で言えば、

  • プロジェクトで使用のUiアクティビティ単位で見たい=「Uiアクティビティ」タブ
  • オブジェクトリポジトリのUi要素を画面単位で見たい=「記述子」タブ

という感じです。

デザインパネル タブ1)記述子

image.png

<表中②③の箇所>
既に登録済み記述子の「表示展開/更新」と、「要素の登録/追加」ボタンで新規追加、一覧の記述子を選択して右クリックで「編集」が出来ます。

<表中④の箇所>
検索ボックスを使用すると、該当の記述子を使用している箇所を絞り込み検索できます。

<表中⑤の箇所>
右側の「グラフ」ボタンを押すと、Uiライブラリプロジェクトとして抽出・保存できます。

<表中⑥の箇所>
真ん中の一覧では、リポジトリ登録されたUi要素がツリー構造でアイコンとともに表示されます。

デザインパネル タブ2)Uiアクティビティ

image.png

<表中④の箇所>
検索ボックスを使用すると、Ui要素を絞り込み検索できます。

<表中⑦の箇所>
該当のUi要素がオブジェクトリポジトリに登録されている場合は「青○」マークが表示され、未登録なら「白○」マークになります。

操作方法)オブジェクトリポジトリへの要素登録

オブジェクトリポジトリの登録は「アプリケーション > 画面 > UI 要素」というツリー構造で登録します。以下のいずれの方法でも登録できます。

1)オブジェクトリポジトリのパネルから登録する
2)アクティビティで要素指定してから「◎」マークでリポジトリに追加

また、ComputerVision&AI機能を利用して「指定画面の全要素」を一気に取得することも出来ます。(バージョン2021.10以降で利用可能)
image.png

操作方法は簡単です。詳細はUiPathの公式ドキュメントを確認ください。

操作方法)ライブラリ化

UI ライブラリをパブリッシュすると、.nupkg パッケージが作成されます。
これを別のプロジェクトからパッケージ参照すれば、プロジェクト間でUi要素をライブラリ共有できます。ライブラリ化は、以下のいずれの方法でも実施できます。

1)プロジェクト内のオブジェクトリポジトリを抽出して、ライブラリプロジェクトにする
2)最初からライブラリプロジェクトとしてUi要素を集めて作る

image.png

またパッケージを Orchestrator にパブリッシュすれば、組織全体で共有できます。

操作方法)リポジトリからUi要素を利用

以下のように「ドラッグアンドドロップ」で簡単に再利用が出来ます。使用するアクティビティはドラッグ後に選択します。
uianime22.gif

参考)作成されたオブジェクトリポジトリのファイル

オブジェクトリポジトリで作成されたツリー構造のファイルは、プロジェクト配下の「.object」フォルダに格納されます。スクリーンショットは従来どおり「.screenshots」フォルダに入ります。
image.png

参考)現在オブジェクオリポジトリでは出来ないこと

・表データを抽出アクティビティは、まだオブジェクオリポジトリに対応していません。

image.png

終わりに

以上、モダンデザイン「オブジェクトリポジトリ編」でした。
次回以降では「新しい要素認識の仕組み」「実際のアクティビティの使い方」について説明します。

この記事が参考になったら、 LGTMをお願いします。閲覧ありがとうございました。

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