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【UiPath】Studio Community 版のインストール(2022年版)

Last updated at Posted at 2022-04-15

はじめに

この投稿は、RPA 開発ツール「UiPath Studio」のコミュニティ版(Community Edition)のインストール方法について、紹介する記事です。

※ 2022年4月時点 での情報をもとに記載しています。

目次

以下の内容で紹介します。「手っ取り早くインストールだけしたい」場合は、手順1から手順4を確認ください。

- 事前知識)用意するもの
- 事前知識)Community 版と Enterprise 版
- 事前知識)Community 版のインストールの流れ
- 手順-1)AutomationCloud で UiPath アカウントを作成
- 手順-2)Studio のインストーラーをダウンロード
- 手順-3)Studio をインストール
- 手順-4)Studio を起動
- 参考知識)Studio と StudioX の切り替え
- 参考知識)プレビュー版と安定板の違い
- 参考知識)自動更新

事前知識)用意するもの

Studio のインストールにあたり、3つ用意します。

- 10分~30分くらいの時間
- メールアドレス(UiPathアカウント登録&ログイン用)
- PC(Windowsのみ/推奨スペックの指定あり)

Studio インストール完了までの所要時間は、スムーズにいけば「10分」くらいで終わります。
UiPath のアカウント登録が必要なため、メールアドレスを用意してください。

インストールする Widows PC の推奨スペックは、UiPath 公式では、以下の記載があります。
image.png
上記の「最小スペック」では かなり不安で、動作が安定しません。最低でも推奨スペックの 「CPU 4コア x メモリ 8 GB x HD空き 10 GB」は欲しいです。それでも、Excelや他のアプリを立ち上げると、たまにフリーズすることも。
「快適に開発したい」なら、「CPU 8コア x メモリ 16 GB x HD 100 GB」以上をオススメします。

インストールには問題ありませんが、ディスプレイサイズも大事です。Studio の画面レイアウトは「上下にスペースが必要」なので、FullHD(1920 x 1080)以上だと開発効率が上がります。可能なら QHD(2560 x 1440)が欲しいところです。

2022年4月時点では、Windows 以外の OS では Studio はインストール出来ません。Macユーザーは Boot Camp または Parallels 等の仮想マシンで Windows を立ち上げてインストールする必要があります。

事前知識)Community 版と Enterprise 版

UiPath Studio には Community 版Enterprise 版があります。

Community 版は、個人または小規模チーム向けで、Enterprise 版はそれ以外の商用利用向けです。
Community 版は「無料」で、Enterprise 版は「有料版」と「無料トライアル版」があります。

実はどちらも機能としては違いがありません。ただし、それぞれで「利用制限」「特徴」で差があるので、以下で説明します。

  項目     Community版(無料) Enterprise版(無料トライアル)
無料期間 ずっと無料 60日間の無料トライアル
誰向け? 個人または小規模のチーム向け ライセンス購入前に
お試しで導入したい人
ライセンス数 AR=2、UR=1、Testing=5(※) AR=5、UR=5、Testing=5(※)
バージョン
更新
UiPath による自動更新(強制) ユーザーによる更新(選択可)
登録URL https://cloud.uipath.com/portal_/register?selected_language=ja
https://www.uipath.com/ja/start-trial
https://cloud.uipath.com/portal_/register
https://cloud.uipath.com/portal_/register?selected_language=ja&subscriptionPlan=trial
登録画面 image.png image.png

 ※ AR:Attendedロボット=人が隣にいて実行するロボット
 ※ UR:UnAttendedロボット=無人で動くロボット
 ※ Testing:テスト自動化用のロボット

Community 版は「ユーザーによる新バージョンの実地検証」の意味合いもあり、新しいバージョンがリリースされた時に強制的に最新バージョンに更新 されるのが大きな違いです。画面デザインの変化や機能の進化についていく(慣れる)必要があります。

一方、Enterprise 版は「インストール時に選んだバージョンのまま」で更新されません。同じデザイン・慣れた機能で、安心して中長期的に開発が可能です。
Enterprise の無料トライアル版は、そのまま有料版に切り替えることが出来るので、購入して本格導入する前のお試し版 の位置づけになっています。

Community 版も Enterprise の無料トライアル版も、どちらも「無料」という点では一緒ですが、「Enterprise の無料トライアル版」をインストールすると、60日間の無料トライアル後に「ライセンス有効期限切れ」になってしまいます。個人利用なら Community 版を選択ください。

ただし、Community 版の利用には、以下の条件を満たす必要があります。

2022年まで
 ・物理マシンまたは仮想マシンまたはユーザーが250台未満の組織
 ・年間収益が500万米ドルに相当する額未満(1ドル125円換算で、500万ドルは「6億強」)
2023年以降
 ・個人利用である(商用利用ではない=利益や金銭に直接的/間接的に繋がらない)

つまり

2022年までは「小規模事業者の商用利用」で、Community 版の利用がOKでしたが、2023年からはNG

になっています。
小規模事業者で、業務(=営利目的)で、UiPathを「Community版」で使用している場合は

 1)Pro(有料版)に切り替える ※ トライアル版なら60日間は無料
 2)Free(無料版)に切り替える
 3)利用をやめる(泣)

のいずれかを選択する事になりますが、

Free(無料版)プランでは「Studioを使った開発」が出来ない。(StudioWeb/StudioXなら使用可能)

という制約があり、今までStudioで作ったロボット/自動化フローは、StudioWeb/StudioXに、作り直す 必要があります。

教育やハッカソン・研究や評価の非営利目的の場合は使用が許可されます。
微妙かな?と思ったら、以下を確認ください。(英語です)

事前知識)Community 版のインストールの流れ

UiPath Studio の Community 版のインストールは、以下の手順で行います。

1)Automation Cloud に UiPath アカウントを作成
2)Studio のインストーラーをダウンロード
3)Studio をインストール
4)Studio を起動

図にすると、以下のような仕組みになっています。
image.png

※ Automation Cloud は、アカウントポータル・Studio機能の管理・ライセンス認証の役割をします
※ Orchestrator は、ロボットの無人実行プラットフォームです。
※ Orchestratorを使用せずに Studioだけ利用することも可能です。
※ Automation Cloud に接続せずに「スタンドアロン」版として使用することも出来ます。


以下で手順を見ていきます。

手順1)Automation Cloud で UiPath アカウントを作成

最初に「UiPath Automation Cloud」という UiPath のクラウドサービスに、アカウントを登録します。(既にUiPath アカデミーやForum 等でアカウント登録済なら、そのアカウントを使用できます。)

Automation Cloud の登録用 URL は以下です。
 https://cloud.uipath.com/portal_/register?selected_language=ja

アクセスすると、下のような画面が表示されます。(ウィンドウサイズが小さいと、左側の説明は表示されません)
uianime03.gif

登録には「メールアドレス」が必要です。

Google または Microsoft アカウントを使用するなら「Googleで続行Microsoftで続行」ボタンを押すと、OAuth を利用してメール認証不要で登録できます。その他のメールアカウントで登録する場合は「メールアドレスで続行」ボタンを押し、メールアドレスとログインパスワードを指定します。

以下では「メールアドレスで続行」ボタンを選択した時の説明を書きます。
image.png
届いたメールで「VerifyEmail」ボタンを押せば、メールアドレスの確認完了です。
元の登録ページで AutomationCloud の画面が表示されれば、「UiPathアカウント」の仮作成が完了です。
※ 画面が表示されない場合は、別途ログイン画面を開いて、指定したメールアドレスとパスワードでログインをして下さい。(ログイン画面:https://cloud.uipath.com
image.png
続いて「ユーザー名・地域・組織名」の選択をします。組織名はOrchestratorの管理名(テナント名)になります。
入力して次に進むと「ようこそ画面」が表示され、登録完了です。
image.png

手順2)Studio のインストーラーをダウンロード

インストーラーは、Automation Cloud からダウンロードできます。以下の場所にリンクがあります。

1)アカウント登録直後のトップページ
2)ホーム画面の右側
3)リソースセンター画面

image.png
image.png
image.png

インストーラーのサイズは「1 GB」くらいです。
2022年4月上旬:860 MBくらい
2022年4月下旬:1.1 GBくらい

image.png

参考)ちなみに、Automation Cloud 左メニューにある「Studio」は「Studio WEB」と言って WEB版のStudioです。今回インストールする クライアント版 Studio とは「見た目も中身も違う」ものです。2020年4月に出たばかりで、まだ「お試し版の機能」です。
image.png

詳しくは以下の記事を参考にしてください。

手順3)Studio をインストール

ダウンロードした「UiPathStudioCommunity.msi」を起動すると、ようこそ画面が表示されます。
image.png
クイック(Community 版ユーザーに推奨)」と「ライセンス条件に同意」をチェックし「インストール」ボタンを押すとインストール開始です。完了まで「数分」かかります。
image.png
Chrome や Edge などのブラウザを開いていると、以下のような画面が表示されます。ブラウザを閉じてOKを押してください。
image.png
完了画面が表示されたら、インストール完了です。
「UiPath Studioを起動」ボタンを押して、次に進んでください。

手順4)Studio を起動

Studioを利用するためは「ライセンス認証」が必要ですが、以下の4つの方法があります。
image.png

サインイン」は、手順1で登録した UiPath アカウントで認証します(通常はコレで認証)
Orchestratorに接続」は、OCで発行したマシンキーで認証します(上級者向け・UnAttendedロボット用)
ライセンスキーを追加」は、評価版 or 製品版のライセンスキーで認証します(Enterprise 版に切り替える時に使用)
CommunityEditionをオフラインで使用」は、上記でうまく認証できないときの回避策(ライセンス認証しません)です。

CommunityEdition をオフラインで使用 は、version22.4(2022年4月中旬以降)から使用できなくなりました。
CommunityEdition はオンラインで使う必要があります。('Д')

インストール後に Studio を起動すると、以下の画面が表示されます。画面中央の「サインイン」ボタンを押してください。
image.png
認証が切れている場合は「ログイン画面」が表示されます。手順1で使用した「メアドとパスワード」でログインしてください。
image.png

ライセンス認証が終わると「スタート画面」が表示され、Studio を利用できるようになります。

「サインイン」認証すると、手順1で作成した組織= Orchestrator に自動接続され、作成したフローの Orchestrator へのパブリッシュやログ管理などが利用できます。「Orchestratorに接続」で認証しても同じです。

オフラインで使用では、Orchestratorは使用できません。AutomationCloudを通じて利用する機能(ComputerVisionやIntegrationServiceなど)も利用できません。

エラーでうまくいかない場合は、以下を試してみてください。

  • 1)「ブラウザで Automation Cloud からログオフ」してみる
  • 2)「StudioおよびPCの再起動」してみる
  • 3)「Studioの再インストール」
  • 4)「アカウント変更」してみる
  • 5)「Orchestratorからマシンキーを発行」して、認証してみる(上級者向け)

かなり前(AutomationCloudの登場前)に、UiPathアカウントを登録した場合は、何らかの理由で「サインインでの認証」が無効になっている可能性があり、認証エラーになるケースがあります。
対応方法は分かっていません(ゴメンナサイ)
Orchestratorでライセンスキーを発行し、Studioで認証すれば使用できます。

サインイン エラーに関する、UiPath公式ヘルプページはこちら。

参考知識)Studio と StudioX の切り替え

Community 版では、Studio と StudioX を自由に切り替えることが出来ます。
Studio のバックステージ画面(設定・ヘルプがある画面)で「設定」メニューの「ライセンスとプロファイル」から「プロファイルを変更」をクリックすると、切り替え画面が表示されます。切り替え時は「Studioの再起動」が必要です。
uianime04.gif

Studio と StudioX を両方同時に開くことも出来ます。機能比較をしたい時などに便利です。
 手順)最初に Studio を2つ立ち上げる → 片方を StudioX に切り替える

参考知識)プレビュー版と安定板の違い

version 2012.12 から、更新チャネルの選択が出来なくなり、2 か月ごとに更新プログラムを自動的に受け取るようになりました。

Studio の新機能リリース時に「更新をすぐ受け取るか」を設定できます。
Studio バックステージ画面(設定・ヘルプがある画面)のヘルプメニュー右側の「更新チャネル」で指定します。

image.png
プレビュー版は「先行バージョンの先取りお試し版」です。Studio は基本的に「毎月 新しい機能がリリースされる」のですが、そのたびにアップデートを受け取ります。安定板は、毎年10月にリリースされる LTS(LongTermSupport:長期サポート版)で、アップデートされます。
image.png
どちらにするか?は好みですが「学習・新機能への慣れ」という意味で「プレビュー版」をオススメします。

インストール時はデフォルトで「プレビュー版」になっています。
更新させたくないなら、インストール後に安定板を選択しておきましょう。

参考知識)自動更新

Community 版を利用していると、定期的に/Studio の新しいバージョンがリリースされ、以下のような「自動更新通知」が画面に表示され、更新を促されます。指定期日までに更新をしないと 次回起動で強制的に更新される仕組み です。
image.png

インストール時は大体「1つくらい古いバージョン」でインストールされるので、その数時間後に「更新通知」が来ます。
自動更新したくないなら、インストール直後に更新チャネルで「安定板」を選択します。

終わりに

以上、Studio Community 版の インストール紹介記事 でした。
この記事が参考になったら、 LGTMをお願いします。閲覧ありがとうございました。

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