はじめに
この投稿は、RPAツール「UiPath」で 2022年7月にリリースされた、バージョン「2022.7」について「個人的に」 まとめたものです。
この記事は「UiPath Friends もくもく会 2022-08-27(土)08:45 - 12:00」で書きました。
情報ソース
紹介する情報は、以下の「UiPath公式リリース」を元にしています。
目次
今回紹介する内容は下記になります。
# 1)[Studio] デザイナーパネルのアクティビティ見た目変更
# 2)[Studio] ライブラリのアイコン/表示名/カテゴリ/色などの設定が可能に
# 3)[Studio] クロスプラットフォームのアクティビティビティマニフェスト
# 4)[Studio] データマネージャーパネルの追加
# 5)[Studio] Studio Webとの同期
# 6)[新アクティビティ] コレクション操作系アクティビティ追加(クロスプラットフォーム)
# 7)[新アクティビティ] ピボットテーブルをフィルター
# 8)[アクティビティ強化] Get Asset/Get Credentialの取得結果キャッシュ
# 9)[アクティビティ強化] 範囲を読み込み の高速化
# 10)[StudioWeb] UiAutomation系のアクティビティ追加
# 11)[ロボット] プロセス間の例外渡し
# 12)[ロボット] Basic認証サポート
# 13)[アシスタント] パーソナル ワークスペースへのプロセス移行
# 14)[アシスタント] クイックツアー(使い方ガイド)
# 15)[アシスタント] カスタムウィジェットでのAngularサポート終了
# 16)[UiAutomation] 仮想デスクトップの自動化
# 17)[UiAutomation] キーボードショートカット で変数利用可能に
# 18)[UiAutomation] ブラウザ移行ツールでのオブジェクトリポジトリ対応
# 19)[ComputerVision] USのエンドポイント追加
# 20)[ComputerVision] CVとOCRのリクエストを1サーバーでマージ
# 21)[ComputerVision] ローカルサーバーの登場
1)[Studio] デザイナーパネルのアクティビティ見た目変更
デザイナーパネル(ワークフローファイルの中身が表示される部分)で、アクティビティの見た目が変わりました。StudioXも「2022.8 以降」に同じデザインになる予定、らしいです。
2)[Studio] ライブラリのアイコン/表示名/カテゴリ/色などの設定が可能に
ライブラリ作成時に、アイコン/表示名/カテゴリ/色などの設定が可能になります。
プロジェクトパネルでXaml選択後の右クリック「アクティビティのレイアウト」で指定できるようです。(残念ながら機能を確認できませんでした。)
3)[Studio] クロスプラットフォームのアクティビティビティマニフェスト
(ちょっと詳細が分かっていませんが)今回のStudioから、クロスプラットフォーム用のアクティビティのUiは「マニフェストファイル」に基づいて表示されるようになったらしく、アクティビティ開発が楽になったらしいです。(ほぼ原文のまま)
4)[Studio] データマネージャーパネルの追加
StudioX にはあった「データマネージャーパネル」が、Studio にも追加されました。
選択中のXamlファイル内での、変数や引数、アセットなどのデータ使用状況を一覧表示してくれます。
5)[Studio] Studio Webとの同期
StudioWeb で開発しているプロジェクトを Studio にダウンロードして編集することが出来ますが、StudioWeb にアップロード同期/プッシュすることが出来ます。
WEB版Studio側を先行更新すると、Studio側で「リモートプロジェクトが変更されました。ローカルバージョンで上書きしましすか?」ダイアログが表示されます。
6)[新アクティビティ] コレクション操作系アクティビティ追加(クロスプラットフォーム)
クロスプラットフォーム のプロジェクトに、色々アクティビティが追加され、Studio と同じようになりつつありますが、コレクション操作系アクティビティが追加されました。
7)[新アクティビティ] ピボットテーブルをフィルター
ピボットテーブルの列名を指定して、フィルター処理ができるようになりました。
これで、ピボットテーブル系のアクティビティは、4つ目です。
8)[アクティビティ強化] Get Asset/Get Credentialの取得結果キャッシュ
Orchestratorから「アセット/資格情報」を取得するアクティビティで、データのキャッシュ(保持)が出来るようになりました。Execution(実行の間)または24Hour(24時間)のいずれかを選択できます。2回目以降の取得時にはOCにアクセスせず、キャッシュされたデータから取得します。
9)[アクティビティ強化] 範囲を読み込み の高速化
モダンデザインの「範囲を読み込み」アクティビティは、機能的に進化している分、処理が気持ち遅いのが難点です。今回のアップデートでそれが改善したらしい。です。(が、まだ遅い気もしますが)
10)[StudioWeb] UiAutomation系のアクティビティ追加
StudioWeb でも UiAutomation系のアクティビティが使用できるようになりました。
現在、StudioWebで使用できるUiAutomation系アクティビティは以下です。(2022/08/22時点)
- CheckAppState
- Check・UnCheck
- Click
- GetText
- GetURL
- GoToURL
- HighLight
- Hover
- KeyBoardShortcuts
- MouseScroll
- NavigateBrowser
- SelectItem
- TakeScreenshot
- TypeInto
- UseBrowser
11)[ロボット] プロセス間の例外渡し
「プロセスを呼び出し」アクティビティ、または「ワークフローを呼び出し」アクティビティを「分離」オプション指定で呼び出した時(つまり別プロセスで処理している時)は、例外エラー時の型は一律で「SystemException」に丸められていましたが、今回のリリースで、正しい例外型=呼び出し先で指定した型 で返されるようになりました。
12)[ロボット] Basic認証サポート
ネット接続で、ロボットまたはアシスタントが「Basic認証」が必要な場合、ユーザー名とパスワードを入力するダイアログが表示されます。(ちょっと検証ができていませんが)
13)[アシスタント] パーソナル ワークスペースへのプロセス移行
ローカルにパブリッシュされたプロセスは、アシスタントからOrchestratorに接続したときに、OCの個人用ワークスペースへ移行するか?を聞かれるようになりました。移行しなくてもOKです。やっぱり移行したい場合は、[設定] の [ツール] セクションから、移行ダイアログを表示できます。
14)[アシスタント] クイックツアー(使い方ガイド)
UiPathアシスタントの使い方を説明してくれる、クイックツアーが追加されました。
15)[アシスタント] カスタムウィジェットでのAngularサポート終了
UiPathアシスタントには、カスタムウィジェットを追加することで機能追加が出来ますが、Angularでのウィジェット作成がサポート対象外になりました。
詳細は こっち(github) を見てねとなっています。(ウィジェットの作り方が少し書いてあります)
16)[UiAutomation] カスタムリモートデスクトップのサポート
PictureInPictureのような、カスタムリモートアプリのUi操作自動化もサポートされるようになったようです。中身的には ActiveX control を使用して、操作しているようです。
(具体的な操作例までは、記載なく、検証も出来ていません)
17)[UiAutomation] キーボードショートカット で変数利用可能に
キーボードショートカットの入力欄で、変数を指定できるようになりました。
18)[UiAutomation] ブラウザ移行ツールでのオブジェクトリポジトリ対応
ブラウザ移行ツールでの、「オブジェクトリポジトリ」の中身まで一括で変更できるようになりました。
19)[ComputerVision] USのエンドポイント追加
ComputerVisionは「画面上の文字や枠などをAIで自動判別し、認識・操作する」の機能ですが、アメリカにエンドポイントが追加されたようです。
デフォルトのエンドポイント( https://cv.uipath.com )は西ヨーロッパのクラウド サーバーで提供し、新しいエンドポイント( https://cv-us.uipath.com )は米国になるそうです。
20)[ComputerVision] CVとOCRのリクエストを1サーバーでマージ
画面スクリーンショットに対して、OCR と CV の両方が要求された場合、2 つの要求を 1 つのサーバー呼び出しにマージしてくれます。これにより処理時間・処理遅延が少なくなります。
21)[ComputerVision] ローカルサーバーの登場
CV用のサーバーを自分で立てることが出来るようになりました。
コンピューター ビジョン (CV) はクラウド上のUiPathサーバーに画像をアップし、解析しますが、
エンプラ環境で、クラウドサーバーの使用が許可されていない場合などは、こちらを使用できます。
UI 要素の検出精度は少し低くなるようですが、一般的なUi要素認識をする程度なら問題ないらしいです。中身的には、OpenCV(CV処理ライブラリ)とPyTorch(機械学習フレームワーク)で構成されています。
終わりに
以上、バージョン「22.7」Community Preview リリースの紹介でした。
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