はじめに
この投稿は、RPAツール「UiPath」で 2022年8月にリリースされた、CommunityのPreviewバージョン「2022.10」について「個人的に」 まとめたものです。
EnterPrise版の「22.10」とは別の内容です。Community-Preview版の「22.7/22.8/22.10/+α」が盛り込まれた内容で、後日発表されると思います。
<ToDO:発表されたらリンクを貼る>
情報ソース
紹介する情報は、以下の「UiPath公式リリース」を元にしています。(英語です)
目次
今回紹介する内容は下記になります。
# 1)[Studio] ワークフロー アナライザーの改善
# 2)[Studio] 不足アクティビティの表示改善
# 3)[Studio/TestSuite] ライブラリとして抽出
# 4)[TestSuite] モバイルデバイス系アクティビティ
# 5)[TestSuite] 自動テスト作成(version2)
# 6)[Studio] プロファイルパネル
# 7)[Studio] 仮想デスクトップ
# 8)[Assistant] アクションセンター
# 9)[Assistant] テナント切り替え
# 10)[Ui操作] Qt フレームワーク のUI操作サポート
# 11)[Ui操作] VB6のセレクター属性の改善
# 12)[Ui操作] Web セレクターの改善
# 13)[Ui操作] リモート ブラウザを開く
# 14)[Ui操作] ブラウザー拡張機能のインストール方法選択
# 15)[Ui操作] ブラウザー移行ツールの属性書き換え
# 16)[コンピュータビジョン] 機能強化
1)[Studio] ワークフロー アナライザーの改善
ワークフロー アナライザー設定画面が「プロジェクト設定」画面の一部になり、コード名や名前で絞り込みができるようになりました。(①)
また、エラーの新しいルールとして「パッケージの制限」が追加され、使用できる/出来ないパッケージ名を指定できるようになりました(正規表現での指定も可)(②)
2)[Studio] 不足アクティビティの表示改善
スコープ系のアクティビティが欠落している場合でも、スコープ内部のアクティビティを表示できるようになりました。プロパティの名前と設定した値も見れます。
3)[Studio / TestSuite] ライブラリ化
作成済みのプロジェクトを右クリックして「ライブラリとして抽出」を選択すると、ライブラリ化ができるようになりました。
4)[TestSuite] モバイルデバイス系アクティビティ
モバイルデバイスの画面を直接操作するアクティビティが多数追加されました。「デバイスの向き」や「指紋センサー」「セッションID取得」などのモバイルデバイス特有の処理を操作できます。
5)[TestSuite] 自動テスト作成(version2)
自動テスト作成は「Xamlファイルの内容を解析し、テストケースを自動作成する機能」ですが、機能が更に強化されました。
・「引数名」に応じたパターンでテストデータを作成
・テスト生成時にアセットも考慮
・時間(DateTime・TimeSpan)系の型サポート
6)[Studio] プロファイルパネル
「プロファイラ」パネルが追加され、Xaml内のドコで時間がかかってるか?が分かるようになりました。
7)[Studio] ピクチャインピクチャの新しいモード:デスクトップ
ピクチャインピクチャにあたらしいモード/種類として「デスクトップ」が追加されました。以前からあったものは「セッション」という名前になり、プロジェクト設定の「PiPの種類」で「デスクトップ or セッション」を選べます。
まだ、じっくり検証できていませんが、それぞれ、以下の特徴があります。
種類 | 技術 | PiP画面 での再認証 |
マシン1台で複数ユーザー利用 |
---|---|---|---|
セッション型 | ChildSession の機能を使用 | 必要 | X(マシン1台で1PiP) |
デスクトップ型 | Desktops の機能を使用 | 不要 | ◯(マシン1台で複数PiP) |
8)[Assistant] アクションセンター
アクション数の確認が、アシスタント上で出来るようになりました。
9)[Assistant] テナント切り替え
接続しているUiPathアカウントに紐づくテナント間の切り替えが、アシスタント上で出来るようになりました。
10)[Ui操作] Qt フレームワーク のUI操作サポート
Qt(キュート)で作られたアプリのUi操作がサポートされました。Qtとは、クロスプラットフォームアプリの開発フレームワークです。有名所でいうとBIツールの「Tableau」がQtで実装ささている操作です。
11)[Ui操作] VB6のセレクター属性の改善
VB6で作られたアプリの、TextBox、Button、RadioButton、CheckBox、PictureBox、ListBox、ComboBoxで「ctrlid属性」が抽出されるようになりました。
12)[Ui操作] Web セレクターの改善
Webセレクターで以下の改善がされました。
- 「aria-label」等の新しい属性を認識
- webctrlタグで使用可能「title」属性を削除
- 「visibleInnerText」属性がセレクター属性に追加
13)[Ui操作] リモート ブラウザを開く
リモート デスクトップ (Citrix または RDP) の操作が、「アプリケーション/ブラウザーを使用する」アクティビティを使用して自動化できるようになりました。(ネイティブ リモート オートメーションを使用する場合)
14)[Ui操作] ブラウザー拡張機能のインストール方法選択
拡張機能インストール時の細かい設定を、Studio画面で指定できるようになりました。(現在のユーザーにインストール or すべてのユーザーでインストール など)
15)[Ui操作] ブラウザー移行ツールの属性書き換え
「IE」と「Chrome/Edge/Firefox」では、以下の「innertext」セレクタに微妙な差異があり、移行ツールでは変換できていませんでしたが、オプションで指定された場合は変換してくれるようになりました。(IEの「aaまたはinnertext」を「visibleInnerText」に変換)※UiAutomationのv22.4以降を使用している場合に有効)
16)[コンピュータビジョン] 機能強化
以下の機能が強化されました。「DocumentUnderStanding」で追加された日本語対応エンジンのエンドポイントが「コンピュータビジョン」でも追加されています。
- オンプレでのAI学習
- 実行時の自動スクロールのサポート
- CVのAIモデル更新/パフォーマンス向上
- OCR-CJK エンジンが使用可能に(C=中国語、J=日本語、K=韓国語)
終わりに
以上、バージョン「22.8」Community Preview リリースの紹介でした。
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