本文書では、Asciidoc 冒頭部の設定例を示し、それぞれの設定(document attribute)について解説する。
更新履歴
Date | Version | Comment |
---|---|---|
2021-05-02 | 1.0 | 初版作成 |
2021-01-08 | 1.1 | メールアドレス修正。:doctype: article 追加。概要を [Abstract] 形式に。更新履歴に番号なしのセクションタイトルを付加 |
Asciidoc 冒頭部の書き方
Asciidoc 冒頭部には、文書のレンダリング(整形)の仕方を設定する document
attribute を記述する。Asciidoc 冒頭部の書き方の例を以下に示す。詳細は、参考文献を参照。
Asciidoc 冒頭部の設定例
= Asciidoc 冒頭部の設定例
三浦克介 <miura.katsuyoshi+github@gmail.com>
v1.1, 2023-01-08
:doctype: article
:lang: ja
:toc: left
:toc-levels: 3
:toc-title: 目次
:sectnums:
:sectnum-levels: 3
:icons: font
:imagesdir: Images
:xrefstyle: short
:abstract-caption: 概要
:figure-caption: 図
:table-caption: 表
:listing-caption: リスト
:appendix-caption: 付録
:example-caption: 例
:source-highlighter: highlightjs
:stem: latexmath
Asciidoc 文書設定の説明
前節で示した Asciidoc 文書設定の各項目について、設定内容を以下に示す。
項目名 | 値 | 説明 |
---|---|---|
doctype | article | 文書タイプ:article, book, manpage, inline |
lang | ja | 言語設定 |
toc | left | 目次の配置位置:left はページ左側に目次を配置する。但し、ページ幅が狭い場合は、自動的に文書冒頭部に配置される |
toc-levels | 3 | 目次に表示されるセクションレベルの最大値。toc-levels=3 は、=== で記述されるセクションまでが目次に表示される。但し、= は文書タイトルであり、これは目次には表示されない。 |
toc-title | 目次 | 目次のタイトル部に表示される文字列。 |
sectnums | 章に番号を付ける。 | |
sectnum-levels | 3 | 番号を付ける章の最大レベル。= は文書タイトルなので、== が第1レベルの章を示す。 |
icons | font | CAUTION:, WARNING:, NOTE:, TIPS: の欄に、アイコンを表示する。 |
imagesdir | Images | 画像を格納するディレクトリ。 |
xrefstyle | short | 図や表などを参照する際、「図1」の様に表示する。 |
figure-caption | 図 | 図番号に付ける文字列。 |
table-caption | 表 | 表番号に付ける文字列。 |
listing-caption | リスト | リスト番号に付ける文字列。 |
appendix-caption | 付録 | 付録を示す文字列。 |
example-caption | 例 | 例を示す文字列。 |
source-highlighter | highlightjs | ソースコードを表示する際、シンタックスハイライトを行う。この作業を行う外部ツールとして、highlight.js を用いる 1 。 |
stem | latexmath | STEM (Science, Technology, Engineering and Math) による数式表示を有効にし、LaTeX 形式を選択。latexmath を指定しない場合は、AsciiMath 形式。なお、数式は、HTML 形式に変換した場合のみ正しく表示される。 |
参考文献
- Asciidoctor User Manual, Appendix A: Catalog of Document Attributes,
http://www.seinan-gu.ac.jp/~shito/asciidoctor/html_chunk/chap99.html - Asciidoctor 文法クイックリファレンス(日本語訳),
https://takumon.github.io/asciidoc-syntax-quick-reference-japanese-translation/ - Katsuyoshi Miura, asciidoc_settings, GitHub, https://github.com/miura-katsuyoshi/asciidoc_settings
-
ソースコードのシンタックスハイライトを行うツールとして、highlight.js の他に、coderay, prettify, pygments, rouge がある。いずれも、外部ツールのインストールが必要。VsCode に Asciidoc 拡張をインストールしていれば、highlight.js は外部ツール無しでシンタックスハイライトが可能。 ↩