インターフェースを実装するようにエンティティを修正したら動かなくなった話

はじめに（と原因）

Play FrameworkとEbeanを使用している環境で、エンティティに対して、
setterを宣言しているインターフェースを実装するように修正したら、
意図しない動きになった。

原因は下記記事に記載されている。

Play Framework のエンハンス
(中略)
エンティティに対して、getterとsetterがついていないものはそれをつけるようにします。
その後で、エンティティのフィールド直接アクセスを、getter/setter経由になるように書き換えます。

Ebean の エンハンス
(中略)
遅延ローディングや楽観的ロックの制御等の目的で、getterやsetterソースコードが改変されます。

Lombokを疑っていたが、Play FrameworkとEbeanでエンハンスしているとは...

修正前のコード

• エンティティ

@Entity
@Table(name = "HOGE")
public class Hoge extends Model {
    public String field1;
    public String field2;
	@Override
	public void save() {
        super.save();
    }    
}

• 呼び出し元

public void execute() {
    Hoge hoge = new Hoge();
    hoge.field1 = "aaa";
    hoge.field2 = "bbb";
    hoge.save();
}

インターフェースを実装しようと思った理由

Hogeと同一項目を持つFugaが存在しており、Fugaに対しても更新することになった。
しかし、呼び出し元で似たような処理を書きたくなく、インターフェースにして
処理は1つにしたかったため。

修正後のコード(NG)

• インターフェース

public interface ITable {
    public void setField1(String field1);
    public void setField2(String field2);
    public void save();
}

• エンティティ

@Entity
@Table(name = "HOGE")
public class Hoge extends Model implements ITable {
    public String field1;
    public String field2;
	@Override
	public void save() {
        super.save();
    }
    // 以下を追加
    @Override    
    public void setField1(String field1) {
        this.field1 = field1;
    }
    @Override    
    public void setField2(String field2) {
        this.field2 = field2;
    }
}

※Fugaも同様

• 呼び出し元

public void execute() {
    ITable table = createEntity(); // HogeかFugaを返すファクトリ
    table.setField1("aaa");
    table.setField2("bbb");
    table.save();
}

修正後のNG挙動

field1とfield2を設定しているが、Ebeanが更新対象として認識せずに
insertまたはupdateが実行されない。

教訓

• インターフェースを実装するだけなら無害、という思い込みは危ない