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[rails7] turbo対応のdeviseの書き方

Last updated at Posted at 2022-09-07

この記事を読んで解決できる問題

  • link_toのmethod deleteが効かない問題
  • Error: Form responses must redirect to another locationの問題
  • deviseのUndefined method 'user_url'のエラー
  • after_sign_out_path_forが効かない問題
  • sign_up errorが表示できない問題

この記事を書こうとしたきっかけ

rails7から色々大きく変わって、rails6など、以前のやり方だと、ほとんどの場合はerrorが起こります。
そしてrails7とdeviseについては、今の資料ではほとんどの場合はturbo自体を無効化にして使っているため、rails7の理念に合っていないので不採用です。正直できれば自前でログイン機能を実装するのが一番ですが、なんとしてもdeviseを使いたい場合もあると思います。皆様の参考になれればいいなと思います。

rails7からの変更点はこちらの方がうまくまとめてくれていますので、何が変わったのかを詳しく知りたい方はぜひ:
https://qiita.com/ryohashimoto/items/f5382478c78f296d8291

主の環境:
OS -> ubuntu20.04LTS
rbenv -> 1.1.1
ruby -> 3.1.2p20
rails -> 7.0.3.1 (use importmap)

importmap というのはrails7からdefaultになったimport手段です(pin構文)
詳しくは以下の記事をどうぞ:
https://zenn.dev/takeyuweb/articles/996adfac0d58fb
https://techracho.bpsinc.jp/hachi8833/2022_06_29/112183


link_toのmethod deleteが効かない

rails7からturboがデフォルトになったので、従来のmethod: :postなどの書き方も合わせて
data: { turbo_method: :post }などに変更する必要がある

# delete methodの例
link_to "表示させたい文字", path, data: { turbo_method: :delete }
# confirm機能を利用したい場合は以下のように書けます
link_to "表示させたい文字", path, data: { turbo_method: :delete, turbo_confirm: "ほんとに削除しますか?" }

turbo streamのdeleteメソッドを使う時は、必ずrenderやredirectにstatus: 303(see other)を返してください。返さないとstream自体が止まっていないため、他のデータも一緒に削除されます。非常に危険です。

# redirect_toを使う場合のstatusの返し方
redirect_to root_path, status: 303 # この2行の働きは全く一緒です
redirect_to root_path, status: :see_other # この2行の働きは全く一緒です

詳しく知りたい方はこちらのリンクへどうぞ:
https://github.com/hotwired/turbo-rails


Error: Form responses must redirect to another location

上と同様、turboを使うと303statusが必須なので、statusで303を返してあげれば解決します。


Undefined method 'user_url'のエラー

deviseではまだturboに対応したいないので、手動でこちらのファイルを変更する必要があります。
ファイル内でコメントアウトされているので、ctrl+fで検索していただければ探せると思います

config/initializers/devise.rb
- config.navigational_formats = ['*/*', :html]
+ config.navigational_formats = ['*/*', :html, :turbo_stream]

こちらのissueもご参照ください:
https://github.com/heartcombo/devise/issues/5439


after_sign_out_path_forが効かない

  • 原因
    • sign outはデフォルトではdelete methodを受け取ってsessionを終了しているため、turboになったrails7では、delete methodのredirect_toは必ずstatus 303を受け取らないといけない。しかしdeviseでは303statusを返してない。
  • 解決法
    1. deleteを受け取ってsessionを終了するのをgetを受け取るように変更(非推奨)

      config/initializers/devise.rb
      - config.sign_out_via = :delete
      + config.sign_out_via = :get
      

      変更した後のsign outはgetを受け取ってsign outするようになったので、元々のsign outのlink_toのdeleteを消します

      - link_to "Log out", destroy_user_session_path,  data: { turbo_method: :delete }
      + link_to "Log out", destroy_user_session_path
      

      しかしこうなるとcsrfの脆弱性の可能性がありますので非推奨です

    2. delete methodをオーバーライドして303statusを返すようにする
      オーバーライドするにはまずdeviseでカスタムcontrollerを指定する必要があります

      config/routes.rb
      devise_for :users, controllers: { sessions: "sessions" }
      

      これでdeviseのsessionsの機能だけデフォルトのcontrollerではなく、カスタマイズできるapp/controllers/sessions_controller.rbを参照するようになりました。では実際にこのcontrollerを作って編集してオーバーライドしましょう

      app/controllers/sessions_controller.rb
      class SessionsController < Devise::SessionsController
          def respond_to_on_destroy
              respond_to do |format|
                  format.all { head :no_content }
                  format.any(*navigational_formats) { redirect_to after_sign_out_path_for(resource_name), status: 303 } # ここで303statusを返します
              end
          end
      end
      

      このコードでは、deviseのSessionControllerの中のrespond_to_on_destroyメソッドをオーバーライト(上書き)しています。元々303statusを返してないredirect_toに303を付けました。これでlink_toはdeleteのままturbo_methodを使えるようになりました

deviseのカスタムcontrollerについて

deviseでは普通、gem installされたデフォルトのcontrollerを参照しています。このcontrollerのファイルはgithub上のapp/controllers/deviseフォルダー内で見れます。
https://github.com/heartcombo/devise

deviseをinstallしたlocal環境でも同じコードが見れます。場所はgem install先のgemsフォルダーの中にあります。
gemのinstall先はgem environmentコマンドで見れます。出力の中のINSTALLATION DIRECTORYに記載されています。
このINSTALLATION DIRECTORYに続いてgems/devise-x.x.x/app/controllers/deviseの中に、github上と同じコードが入っている。

先のオーバーライドがやっていることとは、この中のsessions_controller.rbというファイルの中のrespond_to_on_destroyを上書きしています。ctrl+fで検索すれば元コードが見つかるはずです。

deviseのカスタムcontrollerについて詳しく知りたい方こちらの記事をどうぞ:
https://toarurecipes.com/devise-customize/
https://github.com/heartcombo/devise#configuring-controllers


sign_up errorが表示できない

上と同じく、sing upに関するメソッドをオーバーライドして、303 statusを返してあげれば解決できます。

config/routes.rb
devise_for :users, controllers: { registrations: "registrations" } # 上はsessionsを指定したが、今回はregistrationsを指定する
devise_for :users, controllers: { sessions: "sessions", registrations: "registrations" } # 同時指定することもできます

これでdeviseがapp/controllers/registrations_controller.rbを参照してくれるようになったので、実際にファイルを作ってコードを書きましょう

app/controllers/registrations_controller.rb
class RegistrationsController < Devise::RegistrationsController
    def create
        build_resource(sign_up_params)
    
        resource.save
        yield resource if block_given?
        if resource.persisted?
            if resource.active_for_authentication?
                set_flash_message! :notice, :signed_up
                sign_up(resource_name, resource)
                respond_with resource, location: after_sign_up_path_for(resource)
            else
                set_flash_message! :notice, :"signed_up_but_#{resource.inactive_message}"
                expire_data_after_sign_in!
                respond_with resource, location: after_inactive_sign_up_path_for(resource)
            end
        else
            clean_up_passwords resource
            set_minimum_password_length
            respond_with resource, status: 303 # 今回は失敗するときのrespond_withにerror出したいので、ここで303 statusを追加
        end
    end
end

実際にどのメソッドをオーバーライドすれば良いかについては、状況に応じて、コードをじっくり読んで、deviseの挙動を知った上で判断いたしましょう。


以上です

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