この記事は、SUNMI V2 PRO の STARPAY モデルを Android 検証機として利用するための方法です。STARPAY 社のサービスをご利用の方は、この記事の手法は利用しないでください。
業務用スマホ SUNMI V2 PRO はサービス提供会社向けにカスタムされたモデルが複数存在します。その中で STARPAY 社向けの端末は入手性の高いモデルの1つです。私も STARPAY モデルを所有しています、2台ほど。
所有するSTARPAYモデル | ロゴの表示方法が異なる |
---|---|
なぜ2台持っているのかというと、GMS が有効にできる端末とできない端末があるからです。この画像において、左のロゴがシールの端末はGMS無効、右のロゴが印刷された端末はGMS有効です。それぞれのスペックは次のとおりです。
モデル | SUNMI OS | firmware | storage | memory | NFC | GMS |
---|---|---|---|---|---|---|
STARPAY(左) | 1.2.2 | 162 | 8 GB | 1 GB | なし | 無効 |
STARPAY(右) | 2.7.15 | 205 | 8 GB | 1 GB | なし | 有効 |
正規販売店 | 3.6.23 | 754 | 16 GB | 2 GB | あり | 有効 |
foodpanda | 1.0.33 | 138 | 8 GB | 1 GB | なし | 有効 |
比較として、正規販売店で購入したモデル、かつてフードデリバリーサービスを展開していた foodpanda モデルを添付します。なお、すべてのモデルは Android 7.1.2 です。
GMS を有効にする
もし、お持ちの端末が SUNMI OS 1.2.2 のモデルであれば、GMS を有効にする方法は今のところありません。一方で SUNMI OS 2.7.15 であれば、次の手順で GMS を有効にできます。
開発者向けオプションとアクティベート
端末を初期化して、利用言語とタイムロケールを設定します。その後、Wi-Fiを設定する画面に遷移しますが、そのまま体験モードを選びます。
このタイミングで Wi-Fi を設定しても大丈夫かもしれません。ただ、アクティブになった際に、制御プログラムが何か影響するかもしれない?と思い、私はここで Wi-Fi を設定しませんでした。
設定の端末情報からビルド番号を連打して、開発者向けオプションを有効にします。その後、開発者向けオプションでUSBデバッグを ON にします。この状態で adb が利用できるパソコンに接続して、adb コマンドを実行しても unauthorized
になり操作はできません。
% adb devices
List of devices attached
端末のシリアル番号 unauthorized
ここで Wi-Fi に接続して端末をアクティベートします。その状態でパソコンに接続すると Debugging success
がホーム画面に表示されます。
Debugging success が表示される |
---|
この状態になれば、adb コマンドが利用できるようになります。
% adb devices
List of devices attached
端末のシリアル番号 device
GMSを恒久的に有効にする
adbコマンドが利用できるようになれば、あとは簡単です。次のコマンドを使って、無効になっている GMS を有効にします。
% adb shell pm enable com.google.android.gms
% adb shell pm enable com.android.vending
有効になって表示された Play ストアのアプリ |
---|
ただし、このコマンドは一時的な効果なので、GMS を無効化しているプロセスを無効にします。
% adb shell pm disable-user --user 0 com.sunmi.baseservice
これで晴れて立派な Android 端末になりました。
まとめ
私が持っているロゴが印刷された端末は GMS が有効になりました。ただし、注意点として、ロゴが印刷なら GMS が有効、ロゴがシールなら GMS が無効とは限りません。
SNS を見ていると、シールの端末でも GMS が有効になった端末も観測されます。その逆のパターンも見ました。また、シールが剥がされた第三の見た目の端末もあります。外観だけで GMS が使えるかの判定は難しいです。もしショップやフリマサイトで見かけたら、出品者に聞いたり、SUNMI OS のバージョンを確認するとよいです。