執筆された同人誌はどう残していますか?。自室や会社の本棚、パソコンやクラウドの中に電子データとして保存すると様々な手段があります。
実際の紙の本に関しては確実に残す手段があります。それは国立国会図書館への納本です。
納本制度
「納本制度」とは、図書等の出版物をその国の責任ある公的機関に納入することを発行者等に義務づける制度のことです。わが国では、国立国会図書館法(昭和23年法律第5号)により、国内で発行されたすべての出版物を、国立国会図書館に納入することが義務づけられています。
ここで気になるのは素人が出版した同人誌を納本出来るの?だと思いますが、出来ます。国会図書館の Q&A から、自費出版の同人誌でも納本の対象となっています。
Q1:どんなものを納めなければならないのですか?
A1:原則として、頒布を目的として相当部数作成されたすべての出版物です。図書、雑誌・新聞だけでなく、CD、DVD、ブルーレイ、レコード、楽譜、地図なども対象となります。また、社史・団体史等の自費出版でも、相当の部数を作成し配布されているものは納本の対象となります。ただし、ホチキス留めなど簡易綴じのもの、広く一般に公開することに支障があるものなどは、納本の対象とはなりません。
なお、トラブルの回避として、本人(または本人が含まれるグループ)で出版した本のみを納本してください。
実際に納本してみた
技術書典14のオフラインイベントの翌日、作成した技術同人誌を持って国立国会図書館(東京本館)に行きました。
一般利用者の入口とは異なり、通用口(西口)に向かいます。建物外の歩道から回って行きます。なお、画像の右下は国会図書館の入口ではありません(おそらく何かの点検口兼ゲート格納)。ご注意ください。
入口で警備員さんに「納本しに来た」と伝え入館手続きを行い、納本カウンターに進みます。そして、職員さんに納本する本を渡して、必要な書類(名前、住所、本のタイトル)を書いたら完了です。渡す際に、寄贈か納入出版物代償金支払い(半額買取)を尋ねられれます。個人的には、特別な事情がない限り、寄贈がよいです。また、郵送での受付もされているので遠方の方でも簡単に出来ます。今回は新刊と既刊を2冊ずつ納本したので、それぞれが東京と大阪に所蔵されています。もしお近くにお住まいでゆめみ大技林(紙の本)に興味ある方は、ぜひ手に取ってみてください。
まとめ
商業誌以外で個人が国会図書館に納本されるのは博士論文ぐらいだなーと諦めていましたが、無事に実績を解除することが出来ました。やったね!。なお、後々自分の名前で検索すると昔に投稿した論文誌が既にあり、知らないうちに実績を解除してました。
追記
この記事をまとめて、YUMEMI.grow 技術同人誌を支える技術 にて発表しました。