8
6

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

Rails + Bower で Heroku にデプロイする

Last updated at Posted at 2015-08-23

Rails でアプリケーションを開発していく中で、JavaScript のライブラリを使う機会は増えています。Rails との相性で考えると(特に Asset Pipeline 周り)、*-rails な Gem を使う方が楽ですが、*-rails は、オリジナルの JavaScript のライブラリの更新に追随するとは限らず、遅れがちです。

こういったところで、自由度がなくなるのはもったいないので、今回は Bower(http://bower.io/) を使って JavaScript のライブラリを管理することにします。

また、今回は Heroku(https://www.heroku.com/) へのデプロイを考えています。Heroku は、 git push 一発でデプロイできるのが売りですが、リポジトリの内容から Rails のアプリケーションであると判断され、Bower に利用に必要な Nodejs の環境が作られません。このあたりの解決方法についても、整理しようと思います。

今回利用した実行環境やライブラリのバージョン

$ bundle exec rake about
About your application's environment
Rails version             4.2.3
Ruby version              2.2.2-p95 (x86_64-darwin14)
RubyGems version          2.4.5
Rack version              1.6.4
...

$ node -v
v0.12.7
$ npm -v
2.11.3
$ bower -v
1.4.1

$ heroku version
heroku-toolbelt/3.41.3 (x86_64-darwin10.8.0) ruby/1.9.3

Bower の設定

まず、Bower の設定ファイルを準備します。.bowerrc にて、コンポーネントのインストール先などを設定しておきます。

.bowerrc
{
  "directory": "vendor/assets/components",
  "json":      "bower.json"
}

続けて、bower.json も用意します。Asset Pipeline 周りも問題を解決する方法の例として、Flat UI(http://designmodo.github.io/Flat-UI/) を使います。

bower.json
{
  "name": "hoge",
  "version": "0.0.0",
  "authors": [
    "Hoge Hogeo<hoge@example.com>"
  ],
  "license": "MIT",
  "private": true,
  "ignore": [
    "**/.*",
    "node_modules",
    "bower_components",
    "vendor/assets/components",
    "test",
    "tests"
  ],
  "dependencies": {
    "flat-ui": "2.2.2",
    "bootstrap": "~3.3.5",
    "normalize.css": "~3.0.3"
  }
}

Heroku の設定

heroku create などは完了している前提で話を進めます。今回、Bower を利用するため、Rails を実行するための Ruby の環境だけではなく、Bower を実行するための Node.js の環境も必要になってきます。このように複数の環境を利用したい場合は、Buildpack というものを指定してあげる必要があります。

上記のドキュメントに従って、Buildpack を設定してみましょう。まずは、Ruby の環境を設定します。

$ heroku buildpacks:set https://github.com/heroku/heroku-buildpack-ruby

続けて、Node.js の設定を追加します。

$ heroku buildpacks:add --index 1 https://github.com/heroku/heroku-buildpack-nodejs

ここで、--index 1 により Node.js を 1番目の Buildpack にしています。これは、Asset Pipeline の実行前に、bower install を実行して、JavaScript のライブラリをインストールしておきたいためです。

現在の Buildpack の設定は、以下のようにして確認することができます。

$ heroku buildpacks
=== hoge Buildpack URLs
1. https://github.com/heroku/heroku-buildpack-nodejs
2. https://github.com/heroku/heroku-buildpack-ruby

Bower をインストールし、実行するための設定

Node.js の環境を利用することができるようになったので、自動的に Bower をインストールし、実行するための設定を追加します。このために package.json を準備します。

package.json
{
  "name": "hoge",
  "version": "1.0.0",
  "dependencies": {
    "bower": "~1.4.1"
  },
  "engine": {
    "node": "0.12.x",
    "npm": "2.11.x"
  },
  "scripts": {
    "postinstall": "./node_modules/bower/bin/bower install"
  }
}

scriptspostinstallbower install を実行させている部分が肝です。

アセットの設定

Bower を利用してインストールしたコンポーネントは、require を使って取り込みます。

app/assets/stylesheets/application.css.scss
/*
 ...
 *= require "normalize.css/normalize"
 *= require "bootstrap/dist/css/bootstrap"
 *= require "flat-ui/dist/css/flat-ui"
 */

これだけで、ローカルの開発環境は動作すると思いますが、Heroku にデプロイしてみるとうまくいかないところがでてきます。

たとえば、今回の例のように Flat UI を使う場合、Flat UI に含まれているフォントも利用したくなると思います。今回、Bower を利用してインストールするコンポーネントは vendor 配下にインストールするので、Asset Pipeline は自動的にフォントを認識しません。そこで、以下のような設定を追加します。

config/initializers/assets.rb
Rails.application.config.assets.precompile << Proc.new { |path|
  if path =~ /\.(eot|svg|ttf|woff|otf)\z/
    true
  end
}

このようにして、Asset Pipeline にのせたとしても、Flat UI 側は、ダイジェストの付いたリソースを考慮していないので使えません。そこで、その設定を上書きする必要があります。以下は、部分的な例です。

app/assets/stylesheets/application.css.scss
@font-face {
  font-family: 'Flat-UI-Icons';
  src: asset-url('flat-ui/fonts/glyphicons/flat-ui-icons-regular.eot');
  src: asset-url('flat-ui/fonts/glyphicons/flat-ui-icons-regular.eot?#iefix') format('embedded-opentype'), asset-url('flat-ui/fonts/glyphicons/flat-ui-icons-regular.woff') format('woff'), asset-url('flat-ui/fonts/glyphicons/flat-ui-icons-regular.ttf') format('truetype'), asset-url('flat-ui/fonts/glyphicons/flat-ui-icons-regular.svg#flat-ui-icons-regular') format('svg');
}

Flat UI には、他にも Lato というフォントも含まれていますが、こちらもすべて上記のように変更する必要があります。

Heroku 用の Gem の追加

Heroku で動かすために便利な Gem があるのでインストールしておきましょう。

rails_12factor(https://github.com/heroku/rails_12factor) は、Heroku が提供している Gem です。ログやアセット周りを調整してくれます。

Gemfile
group :production do
  gem 'rails_12factor'
end

デプロイしましょう!

ここまで準備して、やっとデプロイすることができるようになりました。git push heroku master の出番です!

8
6
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
8
6

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?