前回の記事,SDAccelを用いた回路設計について その1では,SDAccelのインストール法を紹介しました.
本記事では,引き続き,SDAccelの環境構築について紹介します.
パッケージのインストール
SDAccelを使うには以下のパッケージをインストールしておく必要があります.
#yum install kernel-devel
#yum install numactl
#yum install redhat-lsb-core
#yum groupinstall "Development Tools"
FPGAにファームウェアを書き込む
xbinstコマンドを実行することで,ホストコンピュータに接続されたターゲットボードのファームウェアとドライバファイルを生成することができる.以下のコマンドを実行して,XIL-ACCEL-RD-KCU1500カードのインストール用のファイルを準備します.
コマンドは,root権限またはsudo権限で実行する必要があります.
xbinstコマンドを使うために,最初に,環境変数を設定します.
#source /opt/Xilinx/SDx/2017.2/setting64.sh
次に,xbinstを実行し,KCU1500カードのインストール用のファイルを準備します.
#xbinst -f xilinx:kcu1500:4ddr-xpr:4.0 -d xil-accel-rd-kcu1500
****** xbinst v2017.2_sdx
**** Copyright 1986-2017 Xilinx, Inc. All Rights Reserved.
INFO: [XBINST 60-267] Packaging for PCIe...
INFO: [XBINST 60-268] Packaging for PCIe...COMPLETE
INFO: [XBINST 60-667] xbinst has successfully created a board installation
directory at /opt/xil-accel-rd-kcu1500.
xbinstコマンドを実行すると,firmwareフォルダ内に以下のようなコンフッグレーションファイルが生成されます.
./xil-accel-rd-kcu1500/xbinst/firmware/
xilinx_xil-accel-rd-kcu1500_4ddr-xpr_4_0.mcs
./xil-accel-rd-kcu1500/xbinst/firmware/
xilinx_xil-accel-rd-kcu1500_4ddr-xpr_4_0_secondary.mcs
このコンフィグレーションファイルをFPGAに書き込みます.
FPGAボードをホストコンピュータに接続し,以下に示す画像のように,構成します.
上記の画像にあるように,JTAG書き込み機がない場合は,USBケーブルでも代用可能です.
ホストコンピュータの電源を入れ,Programming Computer上でVivadoを起動する.
Vivadoのメインメニューで,「Open Hardware Manager」を起動する.
Hardware Managerが起動したら,「Open Target」⇨「Auto Connect」を押し,Programming Computer上でFPGAを認識させる.
下記の画像にあるように,xcku115_0を右クリックし,「Add Configuration Memory Device」を選択する.
「memory Configuration Part」欄で,「mt25qu512-spi-x1_x2_x4_x8」を選択し,「OK」をクリックする.
「Program Configuration Memory Device」欄にて,「Configuration file」に「primary.mcs」,「Configuration file2」に「secondary.mcs」を指定する.
各欄を埋めたら,「OK」を押し,FPGAのコンフィグレーションを行う.
FPGAのコンフィグレーションが終わったら,xcku115_0を右クリックし,「Boot From Configuration Device」を選択する.
tclコンソールにて,「Done pin status:HIGH」と表示されたら,FPGAのBOOTが成功しています.
ホストコンピュータを再起動する.
FPGAボードのドライバをインストールする
SDAccelを実行する前に適切なドライバをインストールする必要があります.
先程xbinstコマンドを用いて生成したボードインストールディレクトリに移動しインストールスクリプトを実行します.
$cd /opt/xil-accel-rd-kcu1500/xbinst
$sudo ./install.sh
lspciコマンドを実行すると,
lspci -v
FPGAへのコンフィグレーション,デバイスドライバのインストールは以上で終了です.
次回は,サンプルプログラムの実行方法について紹介します.
11/22 SDAccelを用いた回路設計について その3