はじめまして、いきなりですがQiskit1.3.1をWindows11上の仮想環境にインストールして、VSCode上で簡単な量子プログラミングを行いたいと思います。私自身がQiskit初日にしたこと、具体的にはインストール手順と初歩的なプログラムのみ書きます。
*本記事ではwindows11を使用します。またpython,VSCodeのインストール手順はここでは書きません。
1.Qiskitとは何か
QiskitSDKは2017年3月にIBM社によって提供されたクラウド量子計算ツールです。
より具体的には無料クラウド量子コンピュータであるIBM Quantum PlatformにアクセスしてPythonでクラウド量子計算を可能にするライブラリです。
↓これはドラッグ&ドロップで量子ゲートを構成するIBM Quantum Learningの所謂Composer方式の量子計算サイトですが、低量子ビットの場合はよくても複雑なアルゴリズムの実装には向きません。Qiskitの導入によってpythonによる古典コンピュータと量子コンピュータのいいとこ取りができるというわけです。
2.仮想環境を用意しよう
本記事では最新(2025/1/18時点)のQiskit1.3.1をVSCode上で使えるようにするためWindows11上に作成した仮想環境にインストールします。(というか仮想環境を使うのがオススメです)
私はanaconda上で作成した仮想環境を使ってますが、anacondaが無くても勿論作成できます。PowerShellでcdを使って作業ディレクトリに移動し、以下のコマンドを打ち込んでname_env
の部分を好きなディレクトリ名に変えればOKです。activateを忘れずに。
python -m venv name_env
↓activateのコマンド
./name_env/Scripts/activate
3.Qiskitをインストール
インストールの前にpipのアップデートだけしておきましょう。↓を打ち込むだけてOKです。
python -m ensurepip --upgrade
ではいよいよQiskitを仮想環境にインストール!
pip install qiskit
qiskit-aer
,qiskit-algorithms
,qiskit-finance
,qiskit-ibm-runtime
,qiskit-machine-learning
,qiskit-optimization
も折角なので一緒にインストールしましょう。↑のqiskit
の部分をそれぞれに変更して実行します。
私はanacondaの仮想環境からVSCodeを開きそのターミナルで全て実行しました。これらの流れもすぐ終わるしインストール済みの項目が一目で分かるのでやはり便利。
4.VSCodeで簡単な量子プログラミング
VSCodeでQiskitをいじっていたところ、どうやら描画が苦手らしい。そこでVSCode上のJupyterNotebookでコードを書くことにしたら、一瞬で描画してくれました。
anacondaならボタン一発ですが、無い方はこれでJupyterNotebookのインストールができます。
pip install jupyter
VSCodeを開き、仮想環境に入り、表示
➡コマンドパレット
➡Create New Jupyter Notebook
で.ipynbファイルが作成できます。
from qiskit import QuantumCircuit
qc = QuantumCircuit(2)
qc.h(0)
qc.cx(0, 1)
qc.measure_all()
qc.draw("mpl")
JupyterNotebookに上記のプログラムを打ち込み実行すると…
上手く動作すれば、このような画像が出力されるはずです。
引数をいじくりまわしたり、最初に貼ったCompoer方式の量子ゲートをいじったりすればこの画像の意味が分かるかもしれませんね。
とりあえず今日はここまで!お疲れ様でした!