Wi-Fi接続先に応じてネットワーク環境設定を自動で切り替える(macOS Sequoia版)

導入

Wifi接続先に応じてネットワーク環境設定を自動で切り替える

こちらの記事と同じようなことをやりたかったがどうもSequoiaでは全く同じようには行かないらしく、同記事のコメントの情報も合わせてmacOS Sequoiaに対応した設定方法を残しておく。

ちなみに私は自宅でのみIPを固定したいので、ネットワーク環境の数が"自動"(デフォルト)と"自宅"のみになっているが、"会社"、"自宅"、"それ以外"などで分けたい場合も、シェルスクリプトの分岐が多くなるだけでだいたい同じだと思う。

Special Thanks!

• @naname さんの記事：Wifi接続先に応じてネットワーク環境設定を自動で切り替える
• 同記事のコメント欄の皆様
• networksetup -getairportnetwork return You are not associated with an AirPort network

環境

• MacBook Air (M4, 2025)
• macOS Sequoia 15.5

"ネットワーク環境"の設定

1. 右上のリンゴマークからシステム環境設定を開く

2. "ネットワーク"を選択

3. 下部にある三点リーダーマークを押し、"ネットワーク環境"->"ネットワーク環境を編集…"を押す

4. この画面の+マークをポチポチし、ネットワーク環境を追加する(分岐の数だけ)

5. 3.の画面から追加したネットワークを選択した状態で、お好みの設定に変更する

6. これを設定したい数だけ行う(自分の場合は1つだけ)
   おそらく"自動"がデフォルトの設定であると思われる

シェルスクリプト

Network_environment_switch.sh

#!/bin/zsh
switchtolocation() {
  currentlocation=`networksetup -getcurrentlocation`
  if test $currentlocation = $1; then
    return
  fi
  scselect `scselect|grep ${1}|cut -b 4-40`
  osascript -e 'display notification "'"ネットワーク環境を「${1}」へ変更しました。"'" with title "'"${0##*/}"'" subtitle "'"${2}"'"'
}

ADAPTER=en0

airportpower=`networksetup -getairportpower ${ADAPTER}|cut -d' ' -f4`
if test ${airportpower} = 'Off'; then
  echo 'Wifi is Off.'
  exit
fi

ssid=`ipconfig getsummary ${ADAPTER} | awk -F ' SSID : '  '/ SSID : / {print $2}'`
case "$ssid" in
  "自宅のSSID")
    switchtolocation "自宅" ${ssid}
    ;;
  *)
    switchtolocation "Automatic" ${ssid}
    ;;
esac

ADAPTER=の行は、お使いの環境に合わせて変更してください(Wi-Fiはen0？)
確認は以下のコマンドでできるかと思います。

networksetup -listallhardwareports

出力例

Hardware Port: Ethernet Adapter (en3)
Device: en3
Ethernet Address: 22:46:7e:bc:d7:ef

Hardware Port: Ethernet Adapter (en4)
Device: en4
Ethernet Address: 22:46:7e:bc:d7:f0

Hardware Port: AX88179A
Device: en6
Ethernet Address: c8:a3:62:5a:74:7b

Hardware Port: Thunderbolt Bridge
Device: bridge0
Ethernet Address: 36:0e:ab:fc:fe:c0

Hardware Port: Wi-Fi
Device: en0
Ethernet Address: 2c:ca:16:61:eb:9e

Hardware Port: Thunderbolt 1
Device: en1
Ethernet Address: 36:0e:ab:fc:fe:c0

Hardware Port: Thunderbolt 2
Device: en2
Ethernet Address: 36:0e:ab:fc:fe:c4

VLAN Configurations
===================

また、"自宅のSSID"の部分をトリガーとしたいWi-FiのSSIDに、"自宅"の部分を、あなたがネットワーク環境設定でさきほど作成した名前に変更してください。

作成したシェルスクリプトを好きな場所に配置します。
私は~/bin/Network_environment_switch.shとして保存しました。

続いて実行権限を付与します。

chmod +x スクリプトのパス

スクリプトのパスは各位が保存した場所に変更してください。

続いてWi-Fi接続時に自動で上記スクリプトを実行する設定を行います。

wifi-detector.plist

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE plist PUBLIC "-//Apple Computer//DTD PLIST 1.0//EN"
"http://www.apple.com/DTDs/PropertyList-1.0.dtd">
<plist version="1.0">
<dict>
  <key>Label</key>
  <string>wifi-detector</string>
  <key>ProgramArguments</key>
  <array>
    <string>スクリプトのパス</string>
  </array>
  <key>RunAtLoad</key>
  <true/>
  <key>WatchPaths</key>
  <array>
     <string>/Library/Preferences/SystemConfiguration/com.apple.wifi.message-tracer.plist</string>
  </array>
</dict>
</plist>

"スクリプトのパス"は変更してください。
元記事では、WatchPathsに/Library/Preferences/SystemConfiguration/com.apple.airport.preferences.plistを指定していましたが、コメント欄によるとBig Surあたりからこのファイルが変更されなくなったらしく、代わりに/Library/Preferences/SystemConfiguration/com.apple.wifi.message-tracer.plistにするとよいとのことでした。

このファイルを~/Library/LaunchAgentsに好きな名前で保存します。私はwifi-detector.plistとしました。

最後に、以下のコマンドを実行します。

launchctl load <作成したplistのパス>

"作成したplistのパス"は変更してください。

以上です。バックグラウンド項目の追加が云々と通知が出てきますが、無視します。