毎日現場で必死に食らいついている入社2年目SEです!
畑違いの学部から業界に飛び込み、現在は開発チーム内の技術的な会話も少しは分かるようになってきました。
そんな私が入社前・新卒1年目に読んだ12の技術書たちを紹介します。
SEを目指す学生や1年目の方の参考になれば幸いです!
他でもよく挙げられるような、いわゆる"名著"については詳しく紹介していません。他の書籍紹介記事に譲ります。
学生は大学生協や学内の書店なら定価より安く購入できたりします。「絶対に読みたい!」「この先どうせ読むことになりそう」という書籍を在学中に購入しておくのがオススメです。
オマエは誰だ?
- 専攻は非情報系
- 大学4年次に1年間C++で競技プログラミングに挑戦
- 活字を読むのが遅い方なので、多読はできない
- 評判の良い本を読みつつ、自身の興味のある本をかじっている
入社前に読んだ技術書5冊
独習Java 新版
タイトル通り、独学でみっちり言語学習をしたい方向けの、Javaの教科書です。文法や標準ライブラリ、マルチスレッド処理など、基礎から高度なレベルまで、幅広く取り上げられています。
私は何か一つ、プログラミング言語の基礎をしっかり学びたかったので読みました。Javaを選んだ理由は、適当にググると「Javaやっとけば他の言語にも応用しやすいぜ」と出てきたためです。実際、後にTypeScriptを学習した際にこの書籍での理解を転用できたこともありました。
読みながら手を動かしてみた感想としては、解説が詳しくて分かりやすいと感じました。図表やサンプルコードを多用しているので、理解しやすかったです。一方で、はじめに読む入門書としては物理的にも内容的にも"重い"のでオススメしません。
AWS Lambda実践ガイド 第2版
AWS Lambdaについて、ハンズオン形式で学習することができる書籍です。Lambda自体の解説を済ませたら、S3やAPI Gateway, Dynamo DB, SQS, SNSと連携した簡単なシステムを作成していきます。
私は就活でクラウドの存在を知り、個人でも触れることができると聞いたので、興味を持ちました。ただ、迂闊に触って気付いたら高額請求……!!!?!?となるのが怖かったので、書籍で入門することにしました。
この書籍は、サービスの解説が丁寧で分かりやすかったです。実際にAWSを操作する節はマネジメントコンソールのスクリーンショット付きで、どのボタンを押して進めば良いのかが示されており、サクサク進めることができました。1
もう一つ、この書籍を読んで良かった点は、ついでに他のサービスも学べることです。他サービスとの連携では、それらがどういったものか補足説明があります。「へーそういうのがあるんだ」と知る機会になりましたし、後でAWSの資格対策の際に「このサービスってあのときのあれか」とイメージしやすくなりました。
その他
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基本情報技術者 合格教本 (←リンク先は令和3年度対策用なので注意)
- 技術書ではないが、勉強の過程で様々なトピックを広く浅く学べたのでここに記載
- 大学3年生になる春休みに勉強
- 読み切るのはキツかったが、学ぶべきことの多さを知れたのは良かった
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リーダブルコード
- 読みやすいコードとは何かを解説した、エンジニア/プログラマのバイブル
- 自分の書いたコードが読めなさすぎて絶望。諭されるように読んだ
- 可読性向上の実感があり、コーディングもしやすくなった
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SQL 第2版 ゼロからはじめるデータベース操作
- 定番のDB入門書
- DBを操りたくなったので読んだ
- CRUD操作ができるようになるだけでもDBアクセスのイメージがしやすくなった
- 好きなゲームのキャラクター図鑑とか作ると楽しい!
新卒1年目に読んだ技術書7冊
100人のプロが選んだソフトウェア開発の名著 君のために選んだ1冊
2012年出版の、ソフトウェア開発における読書案内本です。国内最大級の開発者カンファレンスDevelopers Summit(デブサミ)の人気スピーカーを中心として、様々な領域で活躍されている方々100人が書籍を紹介しています。
その道のスペシャリストが自身の専門性を絡めて紹介しており、「そんな世界があるのか!」と刺激と発見の多い読書体験が得られます。また、「コンピュータを仕事としたい新卒の人に贈りたい1冊」「これからチームを率いる人に贈りたい1冊」など対象を想定した紹介の仕方をしているので、今のあなたに刺さる内容がきっとあります。技術書に限らず、ビジネス書や自己啓発本の紹介もされているところも面白いです。
この本でなくても良いのですが、ソフトウェア開発の読書案内本を一読してみるのはオススメです。特に、「ソフトウェア開発における専門性の多様さと奥深さを知る」という視点で読むと面白いです。読書案内本なので、その中から自分の興味のある本を手に取り、門をたたいてみるのも良いですね。
Amazon Web Services基礎からのネットワーク&サーバー構築改訂4版
VPCなどを操作し、AWS上で手を動かしながらネットワークやインフラについて学習することができる書籍です。例えば、IPアドレス、ポート番号、SSH接続などを学習し、実際にサーバを立ててPCから接続したりすることができます。
私はAWSに詳しい同期に薦められて読みました。いろいろ技術的な話をしている中で「AWSを触ってみたい」「ネットワークが苦手」ということが話題に上がり、「丁度良い本があるよ!」と教えてもらいました。
ネットワークは理論的な要素が強く、苦手意識のある方が多いと思います。この書籍でネットワーク基礎を学びながらAWS上で構成を設定し、サーバ構築してみることでイメージしやすくなると思います。ネットワーク機器を購入しなくても手軽にネットワーク構築ができるのはクラウドの良いところでもありますね。
ネットワークがよくわかる教科書
ネットワークの基礎から丁寧に解説している書籍です。文章量は多いですが、同じくらい図表が散りばめられているため、ネットワークの入門書として優しいほうだと思います。
雰囲気で乗り切った基本情報技術者試験のネットワーク分野を、基礎の基礎からちゃんと学びたかったので読みました。
個人的にはケーブルやコネクタ、スイッチなど、ネットワーク機器の写真も一緒に掲載されているのが良かったです。小学校の社会の授業で先生が「はい、今日は実物を持ってきましたー」とおもむろに史料を取り出していたのを思い出して、なんだか懐かしい気持ちになりました(?)
プログラマー脳 ~優れたプログラマーになるための認知科学に基づくアプローチ
プログラミングを認知科学(脳の働き)の視点から解説した書籍です。「2つ目のプログラミング言語の学習はなぜ最初の言語よりも簡単なのか」というようなよくある体験を認知科学的に解説するだけでなく、「よりうまくプログラミングの問題解決をする方法」など、認知科学に基づくアプローチの提案もしています。
私はプログラミングをしていて「楽しいけど、考えることが多くて疲れるなー」と感じることがよくありました。また、書籍や記事にあるサンプルコードの理解すらも難しく、熟練プログラマはどうやってコードをスラスラと読み書きしているのだろうと気になっていました。そういうわけでプログラミングと脳の働きの関係に興味を持ち、ちょうどこの書籍が出版されたため読むことにしました。
個人的に気になることが詳しく解説されていたので、読んでいて非常に面白かったです。熟練プログラマは初見のコードをどのように見ているのかも解説されており、勉強になりました。私と同じく、プログラミングと脳の働きについて興味のある方にはオススメです。2
その他
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プロになるためのWeb技術入門
- 流行り廃りを繰り返すWeb技術の変遷を眺めることができる書籍
- 後述する『Webを支える技術』の前に読むのがオススメ
- ちょうどこの記事を書いた前日の2024/11/28に新改訂版が出版されたようです!
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Webを支える技術
- Web、特にHTTPについての解説書
- 知らない技術ばかりで正直難しかったが、確実に今のWeb理解の基礎を築き上げたと言える、読んで良かった書籍
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プロを目指す人のためのTypeScript入門 安全なコードの書き方から高度な型の使い方まで
- JavaScriptとともにTypeScriptの機能や仕様についての解説書
- フロントエンドの言語もしっかり学びたかったので読んだ
- 順序立てた説明で分かりやすい
- 細かい仕様まで言及しているのと、図表が少ない点で、入門書ではない
最後に
以上、入社前・新卒1年目に読んだ12の技術書を紹介しました。
実はこの他にも、入社前に学割で購入したまま、まだ読めていない積ん読本があります。『Googleのソフトウェアエンジニアリング』とか『良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門』とか、、、
これからも継続的に精進し、活躍できるエンジニアを目指したいと思います!