はじめに
OJT(On-the-Job Training)を担当したり、新人教育・新規参画者サポートをする機会が増えてきたため、これまでの経験をもとに「新人育成」についての所感と、今後どのように行動すべきかをまとめます。
新人にしてあげること、期待すること
1. 適切なエスカレーションと進捗報告
進捗報告は「全体の〇%」という具体的な数字で行い、全体像の把握ができていることを確認します。この報告形式は進捗を視覚的に理解しやすくします。
2. 自分の言葉で説明してもらう
新人は「わかりました」と言っても実際には理解していないことが多いです。そのため、単に聞いた内容を伝えるのではなく、理解したことを自分の言葉で説明させることで理解を深めてもらいます。
3. 新人の迷いを拾い上げる
新人が迷っている場合、早期にその迷いを察知してサポートします。「できない」と決めつけず、早期にチェックを行い、迷いを解消できるようにサポートします。
4. 悩みを気軽に相談できる環境作り
新人が悩みを相談できる雰囲気を普段から作ることが大切です。相談の瞬間だけでなく、継続的に信頼関係を築くことが求められます。
5. 効果的な報告の仕方
単なる現状報告ではなく、「背景」「現在の状況」「今後どうしたいのか」を伝えることが重要です。目的とゴールを事前に共有し、報告時には「緊急度」の観点を含めて順番を整理します。
6. 言葉の定義と情報レベルの一致
使用する言葉の意味や情報レベルを確認し、相手と齟齬がないようにします。また、論点が曖昧にならないように、ホワイトボードやメモを活用して理解を深めます。
具体的にどう進めていくか
1. 1on1の実施
プレッシャーを与えないように、1on1ミーティングを実施します。進捗確認は頻繁に行わず、週1回程度のチェックに留めます。質問しやすい雰囲気を作り、何度聞き返してもOKという環境を整えます。
2. 学びを促進する方法
汎用的な知識を身につけてもらうようにし、期待以上の成果があれば素直に褒めます。また、次の作業は常に用意し、仕事が無くならないようにします。
3. 意見を持つことの重要性
新人には「自分の意見」を持つことを奨励します。「わからない場合はわからないでOK」と伝え、自己開示を促す際は先輩から率先して開示します。
4. 評価とフィードバック
評価は「良い点」と「改善点」をセットで伝えます。具体的なフィードバックを通して成長をサポートします。
5. 責任感と確認の大切さ
「自分勝手にやらない」「確認をしっかり取る」ことを教えます。責任を一人で背負うのではなく、積極的に上司や先輩に確認を取りながら進めていきます。
6. 手が空いた時にやるべきこと
空いている時間には次にやるべきことをすぐに伝え、効率的に作業を進められるようにサポートします。
7. 効果的なインプット・アウトプット
インプットはアウトプットを前提に行い、知識は「誰かに伝えること」を意識してまとめてもらいます。得意不得意を見極めて、その人に最適な方法で成長をサポートします。
8. 理由のわからないことは見直す
従来のやり方が効果がないと感じたら、その理由を明確にし、納得できる形に改善します。
9. 楽しむことの重要性
作業はどうせやるなら楽しんで取り組むことが大切です。最初は難しいかもしれませんが、時間が経つと理解が深まり、楽しさを感じられるようになります。
10. 心理的ハードルの低減
新人が安心して学べる環境を提供することで、心理的なハードルを下げ、スムーズに成長できるようにします。