ずんだもん「入力フォーマットを相手に強制しないことがだいじ、ってどういうことなのだ？」

会社の給湯室にて

ずん子（先輩エンジニア）「あら、ずんだもんちゃんどうしたの？なんだか元気がないわよ」

ずんだもん（新卒エンジニア）「ずん子、聞いてくれなのだ！営業さんや現場担当さんからのファイルがいつもExcelファイルで送られてくるのだ。でも、なんだか処理するのが大変なのだ...」

ずん子「どんな問題を感じているの？」

ずんだもん「Excelファイルを開いて、データを確認して、セルやフォントを直すというのが面倒なのだ」

ずんだもん「しかも、リクエスターによってフォーマットがバラバラで、時々エラーが起たりして、気づいたら何時間も経っているのだ！」

ずん子「確かにそれは大変ね。でも、Excelには長い歴史があって、多くの人にとっては使い慣れたツールなのよ。特に技術に詳しくない方々にとっては、新しいシステムを覚えるのはハードルが高いわ」

ずんだもん「うーん、でもずんだもんはもっと効率的に仕事をしたいのだ。最近はNotionとかObsidianとか、カッコいいツールがたくさんあるのに...」

ずん子「そこで考えたいのは、お互いにとってのベストバランスよ。相手にはExcelを使ってもらいながら、私たちはモダンなツールで処理する方法はどうかしら？」

ずんだもん「どういうことなのだ？両方使うってこと？」

ずん子「そうよ。まずはExcelの課題について整理してみましょう」

Excel利用時の主な課題

以下にExcel利用時によくある課題を表形式で整理しました：

課題	詳細説明
ヒューマンエラーが発生しやすい	手動入力によるセルのズレや数式ミスなどが起きやすい。
パフォーマンス低下	大量データを扱うと動作が遅くなる、またはクラッシュすることがある。
バージョン管理が難しい	複数人で編集すると最新版が不明になり、「最新版_v2」など混乱したファイル名が増える。
他システムとの連携性が低い	APIや自動化機能が限定的で、データ移行や処理に手間がかかる。

Excelが依然として使われる理由

理由	詳細説明
普及度と馴染み深さ	多くの人が使い慣れており、新しいツールを学ぶ必要がない。
操作性の簡単さ	表や計算式を簡単に使えるため、非技術者でも扱いやすい。
共通言語として機能するツール	部署や業種を問わず、多くの人々がExcelを利用しているため、データ共有時に互換性問題が少ない。

伝統と革新の融合アプローチ

ずん子「私が提案したいのは、リクエストを送る側には従来通りExcelを使ってもらい、受け取る私たち側ではNotion、Loop、Confluence、Obsidianといった先進的なツールを活用するという方法よ」

役割分担	使用するツール例	メリット（双方）
リクエスター側（依頼者）	Excel	- 新しいツールを覚える必要なし - 馴染み深い操作環境で入力可能 - 迅速なデータ作成・送信が可能
エンジニア側（受け手）	Notion, Loop, Confluence, Obsidianなど	- 情報整理・共有機能が充実 - 自動化や他システムとの連携で効率化 - タグ付けやリンク機能で複雑な情報も簡単に管理可能

具体的な方法

例1：テンプレート設計

• リクエスター向けに標準的なExcelテンプレートを用意。

  • 必要最低限の項目だけ配置し、入力ミスを防ぐ。

  • 入力ガイドラインやサンプルデータ付き。

例2：自動化ワークフロー

以下は具体的な自動化ワークフロー例です：

ステップ番号	作業内容（手動/自動）	使用ツール/技術例
1	リクエスターからExcelファイル受領（手動）	メール添付またはクラウドストレージ（Google Drive, Dropboxなど）
2	Excelファイルからデータ抽出（自動）	Pythonスクリプト（Pandasライブラリなど）
3	データ整形・検証（自動）	PythonまたはZapier
4	整形したデータをNotion/Confluenceへインポート（自動）	Notion APIまたはZapier
5	必要ならタスク管理ツール（JIRAなど）にもタスク生成（自動）	JIRA API

例3：モダンツール活用

以下にモダンツール活用後の利点をまとめます：

モダンツール名	主な利点・特徴例
Notion	- データベース機能でリクエスト内容を一元管理 - タグ付けやリンクで情報整理 - チーム全員でリアルタイム編集可能
Obsidian	- ナレッジグラフ機能で情報間の関連性可視化 - ローカル保存型で高速動作 - Markdownベースで柔軟性高い管理
Confluence	- ドキュメント共有やプロジェクト管理向け - JIRAとの連携機能あり - バージョン履歴追跡で変更内容確認可能
Loop (Microsoft)	- コラボレーション特化型ツール - Microsoft Office製品との統合性高い - チーム内でリアルタイム共同作業可能

バランスを取るための注意点

以下に、このアプローチ導入時に注意すべきポイントを表形式でまとめました：

注意点項目	詳細説明・対策例
テンプレート設計	リクエスター向けテンプレートはシンプルかつ分かりやすく設計。複雑すぎる項目配置は避ける。
データ検証	自動化前に必ずデータ検証ステップを設け、不正確なデータ取り込みを防ぐ仕組み作り。
フィードバック提供	データ受領後、「受領確認」や「修正依頼」を速やかにリクエスターへフィードバックし、お互い安心感を持てるコミュニケーション体制構築。
チーム全体への合意形成	エンジニアチーム内でモダンツール導入への合意形成を行う。同じ基盤上で作業することで一貫性と効率性向上。

まとめ：伝統と革新のバランスをとる

• リクエスターには馴染み深いExcel形式で依頼してもらうことで負担軽減。

• エンジニア側ではNotionやObsidianなどモダンツール活用による効率化。

• 双方にメリットがあり、「伝統」と「革新」のベストバランス。

ずんだもん「これなら営業さんや現場担当者さんにも優しいし、ずんだもんたちも快適なのだ！Win-Winなのだ～！」

ずん子「そうね。このアプローチなら双方とも満足できるわね。入力フォーマットを相手に強制しないってことが大事なの」

ずんだもん「入力フォーマットを強制しない？どういうことなのだ？」

ずん子「フォーマットを強制するっていうのは、小さなことに見えるかもしれないけど、このメンタリティが積み重なると、危険なことになるのよ」

ずんだもん「えっ？何が危険なのだ？」

ずん子「例えば、フォーマットを強制される側は、まるで『丸投げ』されたような気分になるかもしれないわ。それに、『パワハラ』的な印象を与える可能性もあるの」

ずんだもん「丸投げ...パワハラ...なんだかいまの時代には恥ずかしい言葉なのだ！」

ずん子「そうよ。そんな遅れた意識が増幅すると、チーム全体の雰囲気が悪くなって、仕事もうまくいかなくなるわ」

ずんだもん「だから、Excelは参照用にしてデータはモダンツールで更新する、というのは、きっとリクエスターさんも救うことになるのだ！」

ずん子「その通り。そして、リクエストを受けるエンジニアも新しいツールを学んだり、効率化を考えたりして、進歩を続けられるのよ」

ずんだもん「みんなが進歩して、優しくなれるのだ！」

ずん子「そう。結果的に、ビジネスを平和に、そして確実に進められるわ。それが一番大事なことよね」

給湯室にて

ずんだもん「ずんだもん、Excelのセルを埋めるのは得意なのだ！でも、たまにセルが迷子になるのだ...セルフサービスならぬセル迷子なのだ！」

ずん子「ふふっ、ずんだもんったら面白いわね。でも、迷子のセルはちゃんと見つけてあげないとね。『セル』フケアが大事よ！」

ずんだもん「ずんだもん、いつも『Ctrl + F』で探してるのだ！まるで宝探しみたいだけど、全然楽しくないのだ！」

ずん子「宝探しは良いけれど、仕事で迷子になったら大変だわ。モダンツールなら、まるでGPSみたいに情報をナビゲートしてくれるわよ」

ずんだもん「そうなのだ！Notion/Confluence/Obsidian/Loopなら、どこに何があるかすぐ分かるのだ。Excelもカーナビみたいな機能があればいいのに...『右にスクロール、左に集計』とか言ってくれると助かるのだ！」

ずん子「Excelにカーナビは無理があるわね（笑）。でも、ExcelにはExcelの良さがあるの。例えば、昔ながらの親しみやすさとか...」

ずんだもん「でも、ずんだもんは思うのだ。どんなに便利なツールでも、相手に強制してはいけないのだ！ツールハラスメントはダメなのだ！」

ずん子「ツールハラスメント！？初めて聞いたわ。でも、確かにそうね。相手に合わないツールを無理強いするのは、優しさがないわ」

ずんだもん「だって、ずんだもんの友達は、Excelで絵を描くのが得意なのだ！無理やりNotionに変えさせたら、才能が台無しになるのだ！」

ずん子「それは困るわね！ツールはあくまで道具。使う人が一番力を発揮できるものを選ぶのが大切よ」

ずんだもん「よーし！ずんだもんはエンジニアだから、迷子にならないようにスキルアップするのだ！そして、リクエスターのExcelスキルもリスペクトするのだ！」

ずん子「ええ、その気持ちを忘れなければきっと大丈夫よ。Excelもモダンツールも、愛を持って使いこなしましょう！」