概要
- 自作の2Uサーバー + Proxmox構成から、MacMini + Parallels構成に移行して半年になります。
- あとiPad Airを徐々にノートPCの代替として使いはじめてます。
- メリットデメリット、気づいたことについてメモしていきます。
In coutesy of ぷらっとフォーム
結論
メリット
場所をとらなくなった。
- どれくらい省スペースになったか。ざっくりこんな感じです。
- 85%くらいスッキリしたってことになるのでしょうか?
- 盛大に間違えてたらすみません。
以前の構成
構成 | 重量 (kg) | 推定体積 (リットル) |
---|---|---|
逸般の誤家庭サーバー(2U) | 10.0 | 50.0 |
Intel NUC | 1.0 | 3.0 |
エントリーノート(Ryzen) | 1.5 | 5.0 |
合計 | 12.5 | 58.0 |
現在の構成
構成 | 重量 (kg) | 推定体積 (リットル) |
---|---|---|
Mac Mini M1 x 2 | 1.2 x 2 | 4.0 x 2 |
iPad Air M1 | 0.5 | 0.8 |
合計 | 2.9 | 8.8 |
重さと体積の減少目安
項目 | 以前 | 現在 | 比率 (%) |
---|---|---|---|
重量 (kg) | 12.5 | 1.7 | 13.6 |
推定体積 (リットル) | 58.0 | 8.8 | 15.2 |
ハードウェアに起因する管理の手間がなくなった。
- 各社のPCではWIFIとかBluetoothが相性問題があったり、おぼえるのがたいへんです。
- 過去に情シスとしてなるべく同じメーカー・モデルで管理していたのはそういう経緯がありました。
- こんごはAppleの高品質な垂直統合ハードをつかいつつ、WindowsはParallelsで仮想化されたものを使うと。
- WindowsUpdateでRealtekドライバが起因で謎のエラー・・・みたいな「PCあるある」から完全に解放されました。
騒音や冷却といった心配がなくなった。
-
逸般サーバーだと2Uにおさめる必要があるので冷却が基本的にうるさいです。
-
Mac Miniはほぼ無音です。省電力についてはこの動画がわかりやすかったです。M4ですが。
https://www.youtube.com/shorts/0Nc5sxlwZWY -
ハードの進化はキリがないので追いかけるのが大変です。
-
Apple製品に集約することでそこの時間効率化ができるわけですね。
-
まあ手を動かして自作することでわかることもあるのですが・・・知識の局所性は否めません。
VMのパフォーマンスが良い。GPUがつかえる。
- Hyper-VやProxmoxだとGPUパーティショニング(GPU-P)ができません。
- Parallelsはメモリの半分のサイズがGPUメモリとして割り当てられます。
- こんな技術をコンシューマー向けにさらっとリリースしているParallelsなのですが、そのすごさはあまり知られていない気がします。
- あと以前の記事でも何度も書きましたがメモリキャッシュを使ってるようでストレージ動作がえらく早い。
再起動がいらない。
- Macってスリープ運用でも問題ないんですね。知りませんでした。
- Windowsは基本的に再起動しないと重くなります。
- 仮想化されてるんで数秒で終わるので気軽に再起動。そういう快適さがあります。
スナップショットがやりやすい。
- 以前のエントリでも書きましたが、UIがわかりやすい。
https://qiita.com/minoden_works/items/4830e757911d71478b35 - 別ファイルじゃなくVM本体と一緒にまとまっているのでポータビリティがよい。
- サイズが大きめになるのと、スナップショットがあると後から仮想ディスクの構成を変えられない点だけ注意です。
- これはほかのハイパーバイザでもおなじですが。
MacOSも仮想化できる。
- これ最近知ってうれしくなりました。2台までOKなようです。
- こちらがわかりやすいです。
https://qiita.com/segavvy/items/306bd6574a42c35d860c - もちろんProxmoxやHyper-Vではできません。
- IntuneやJamfといったMac用のMDMを気軽にテストできます。
- Macにはレジストリという概念がないのでWinみたいに「長く使うと汚れていく」感じはないのですが、それでも仮想化しておけばいつでもロールバックできるので便利ですよね。
デメリット
ParalellsはPro版で月額がかかる。
- 1VMで8コア16GBをフルに使おうとするとPro版が必須になります。
- 買い切り版だと4コア8GBの割り当てまで。
- むしろ複数VMを使うならこっちのほうが好都合となります。
- なのでMac Miniをサーバー用途で使うなら買い切り、クライアントPCとして使うならPro版ということになるでしょうか。
- ちなみに8コアと4コアではVM速度はけっこう変わってきます。
メモリ不足するとパフォーマンスが落ちやすい。
- これはVMを複数起動したときにかぎります。
- GPUが割り当てメモリの半分を使うのが大きな要因と思います。
- Parallels19では、CPU負荷が高まると音声にノイズが載ることがありましたが20で改善されました。
- 16GBモデルの場合、1VMあたり6GBにすれば3台くらい同時起動でも問題ないです。4台だと重くなってくる。
今買うならどんな構成がいいの
- M1 Mac Miniの中古もじゅうぶん早いのですが、2倍ちかく速いそうなのでM4一択だと思います。16GBですし。
- M4 Proは映像やグラフィックをする人以外ではコスパはよくないと思います。
- エンジニアの開発用途であれば、つるしの16GBを複数台用意したほうが、冗長構成の勉強になったりしますのでおすすめです。場所とりませんし。
- 256GBモデルでも、VMあたり64GB固定ストレージにすれば3台うごきます。
- 外付けSSDにタイムマシン等で定期バックアップするのがシンプルですね。
ポエム
- 今思うと2Uのでかいサーバーとはいったいなんだったのでしょうか。
- しいていえばストレージを積めることでしょうかね?ただクラウド化が進んでいる分野でもあります・・・
- 騒音や空冷に気を遣う必要がなく、仮想化パフォーマンスも高いMac Miniは、とくに中小企業むけにポテンシャルを秘めていると思います。
- Windows ServerやLinuxをつめばサーバーに。Windows10/11を積めばクライアントにもなるというフットワークの軽さ。最高です。
- もちろん、ラックサーバーを自作すればエンタープライズよりの技術が自然と入ってくるので、純粋な学習用としては損はないと思います。
これからやりたいこと
- Mac Mini + iPad Air M1(キーボードつき)で、完全にWindowsノートPCを置き換えたいです。
- 情シス時代、とくに女性ユーザーさんを中心に、移動時にPCが重いとよく言われました。1.25kgくらいでしたが。
- iPad Airだとキーボード別で500gを切ります。
- ただし移動時はリモート接続が必須になり、完全代替とはいきません。
- オフラインや低速回線時はUXが低下するでしょう。そこをどうやって業務継続性を担保するか。
- 近い未来のスタンダードを見据えて実験していきたいと思います。