こんな記事を読む方にはQWERTY配列がいかに非効率かを語る必要はないと思うのでいきなり本題に入ります。
エンジニア向け情報にありがちな「カタカナ語」「日本語内の英単語」がローマ字入力で打ちやすい配列を目指して、オリジナルのキーボード配列を考案しました。つまり「エンジニア向け」と銘打ってはいますが実際は「エンジニア向け情報を発信する人向け」です。
制作にあたってTomisuke配列、Eucalyn配列を参考にしました。
概要
- ZXCV の位置が QWERTYと同じ
- 日本語ローマ字打ちで同指連打が少ない
- 英語もある程度考慮
効果
使いはじめて2か月で QWERTY 配列時代の8割くらいのスピードが出るようになりました(5.5TPS → 4.5TPS)。体感として、同指打鍵の少なさや「-」が打ちやすい位置にあるので早くタイピングするのに「頑張る」必要がなく、楽に文章が書ける印象です。プログラミングするにあたってはIDEが優秀なためそれほど効果は感じられませんが、まさにこの記事を書くことで効果を感じています。
詳細
ZXCVの位置がQWERTY配列と同じ
ショートカットキーによく使われるキーはそのままの位置に残してあります。Q は悩んだのですが、ショートカットキーとしてZXCVほど頻繁に使わないので右に追いやりました。ただし、 ;
と入れ替えることで元の位置に復帰できます。
ローマ字入力で疲れにくい
- 左手に母音、右手に子音を集めており、特に使用率の高い子音はホームポジションに置いてあるので指の移動距離が少なく疲れにくいです。
- カタカナ語を考慮して
-
を左手薬指の上段というアクセスしやすい位置に置いています。
子音字2文字以上で打つ kya
thi
dhi
などを打つ際に同じ指を連続で使わず、なるべく上段 + 下段の組み合わせにならないようにしました。
次のように打つことを想定しています。
- しゃ行 →
sh
(s
とy
が同じ指なので) - ちゃ行 →
ty
(c
は基本的に使いません) - じゃ行 →
zy
でもj
でも - ふ →
hu
(f
はふぁ行でしか使いません)
例外的に、次の子音はやや打ちにくいです。
- ぢゃ行
dy
→ 右手薬指の連打になります。ほとんど打たないはず。 - みゃ行
my
、ひゃ行hy
→ 下段から上段に飛びます。右手を斜めにして打つことになります。
英語もある程度考慮
基本的にローマ字打ちを意識した配列ですが、英語内での文字の出現頻度もある程度考慮しています。例えば、日本語での登場頻度が高く英語で登場頻度が低い K
は小指ホームポジションにし、日本語での登場頻度が低く英語で登場頻度が高い L
を手前に置いています。ほんとに「ある程度」なので過度に期待してはいけません。
打ち方のコツ
子音と母音が分かれているので、2回連続で右手、左手を使うパターンは少ないです。
片手を2連続で使うパターンは「流れ」を覚えましょう。
左手は ou
ei
などの連続母音、右手は ky
sh
などの拗音や nt
nk
などの「n + 子音」に慣れておくと早く打てるようになります。
バリエーション
Q
と ;
、 F
と /
はそれぞれ入れ替えてもOKです。入れ替えることで Q
と F
が左手の範囲内に来るため、ショートカットキーとして使いやすくなります。