##内容
本記事ではpLaTeX2e+pBibTeXを環境をIDEAで使用するための導入手順を述べる
##利点
IntelliJ IDEAの優れた保管機能や見やすいUI、豊富な拡張機能を利用できる
また本導入によりbibとpdfの出力を1度に行えるようになる
##前提・環境
OS:Windows10
Editor:IntelliJ IDEA (無料版有料版どちらでも動作)
公式サイト https://www.jetbrains.com/idea/
※学生の場合はUltimateEditonは無償
https://www.jetbrains.com/student/
コンパイラ、インタラプタ:
・pLaTeX2e (platex.exe)
・pBibTeX (pbibtex.exe)
・GhostScript
・dvipdfmx (dvipdfmx)
※これらを導入していない場合は、TeXインストーラ3を用いたインストールを薦める
http://www.math.sci.hokudai.ac.jp/~abenori/soft/abtexinst.html
※TeXWorksとdivoutのインストールは不要なので、ファイル取得後の画面でW32Texのファイル全てと、GhostScriptとGSViewの最新版のみにチェックを付けた状態でインストールすればよい
※他のコンパイラ(upLaTeX2eやupbibtexなど)を用いる場合でも、下記bat内でplatex → uplatexといったように適宜対応させる
##手順
この手順の肝は、保管機能やファイル管理をTexiFyプラグインに任せ、コンパイル設定をbatで指定し、External toolsから呼び出すことにある
※TeXiFy-IDEAのgithubページ
https://github.com/Ruben-Sten/TeXiFy-IDEA
※このTeXiFyプラグインはpdfLaTeXおよびBibTeXをサポートしているが、日本語で論文書きたいならpLaTeX環境を推奨するため本導入が必要
###1.TeXiFyプラグインをIDEAに導入
IDEAを起動し、
Settings → Plugins → Browse responsibilities → texify
で検索し、 TeXiFy を選択してインスコ
導入後IDEAを再起動
###2.batファイルの作成
メモ帳を開き
@echo off
set resPath=%~f1%\src
set mainResPath=%resPath%\main
set outputPath=%~f1%\out
set mainOutPath=%outputPath%\main
rem bibを出力用のパスにコピー, auxが参照できるようにする
call copy %mainResPath%.bib %mainOutPath%.bib
rem aux作成
call platex -output-directory=%outputPath% -synctex=1 -jobname=main -kanji=utf8 -guess-input-enc %mainResPath%
rem auxを参照してpbibtexがbbl(blg)を作成
call pbibtex main -kanji=utf8
rem auxとbblを紐付け
call platex -output-directory=%outputPath% -synctex=1 -jobname=main -kanji=utf8 -guess-input-enc %mainResPath%
rem 上記の紐付けを参照にしてpdf作成
call platex -output-directory=%outputPath% -synctex=1 -jobname=main -kanji=utf8 -guess-input-enc %mainResPath% && dvipdfmx %mainOutPath%
rem コピーしたbibは邪魔なので消す
call del main.bib
rem pdfを開く
start %mainOutPath%.pdf
exit 0
上記のようなbatファイルを作成する
ほぼコピペでいいはずだが、必要に応じてパスを変更する
※リソースパス・出力パスの指定は、TeXiFyプラグインのLaTeXプロジェクトの新規作成で自動生成されるディレクトリに従う
※前述した通りupLatexを使いたい場合は、上記コード上のplatexをuplatexに変更し、
\documentclass[uplatex]{jsarticle}
とドキュメントクラスに追記する必要がある.
###3.IDEAに上記batファイルを適用する
Settings → External tools → add
を選択し、以下のようにディレクトリを指定する
Name:pLaTeX2e+pBibTeX
Program:output.bat (手順2で作成したbatファイルを選択)
Arguments:$FileParentDir$
Working directory:$FileParentDir$\out
###4.出力
編集中のファイルから
Tools → External tools → pLaTeX2e+pBibTeX
を選択するとpdfが表示される
※ショートカットキーに指定すると良い
###5.インスペクションの無効
日本語入力すると
"Non-ASCII characters are not supported by LaTeX out-of-the-box."
という理由でインスペクションが現れてしまうが、上記設定でUTF-8などに対応するようになるため、上記の警告を無効にする必要がある
Settings → Editor → Inspections
より
"Unsupported Unicode character"
のチェックを外す
Copy to IDEすれば他のプロジェクトにも反映されて便利
※Alt+Enterからも設定できる
###6.画像のディレクトリ
上記設定だと画像をoutフォルダに入れなければならないが
%dvipdfmxを使うように指定
\usepackage[dvipdfmx]{graphicx}
%画像フォルダの指定
\graphicspath{{../src/}}
と記述すればsrcフォルダ内に画像を保存できる
※テンプレートファイル作ると楽
Settings → File and Code Templates → Files → +
より追加できる
.texファイルの例
https://pastebin.com/8ChThfRh
.bibファイルの例
https://pastebin.com/smeJky44