人によっては当たり前の内容かもしれませんが、 目標を決めることは大事です
例えば、アジャイル開発でのインセプションデッキ。その中でも「我々はなぜここにいるのか」という名目で具体的に定義されます。
それだけでなく、「エレベーターピッチ」も使って多角的かつ誰が見てもわかるように目標を定めています。
なぜ目標を決めるのが大事なのでしょうか?
仕事で目的を設定しなければならないのはなぜ?
結論 : 目標を決めると、より高いパフォーマンスが出ます。
結論だけ見れば当たり前かもしれませんがこれは大事なことです。
逆に言えば目標を設定しないだけでメンバーのパフォーマンスが下がってしまう と言えてしまいます。
「最善を尽くす」よりも「具体的な目標」がよい
モチベーションについての研究を調べると次のような記事が見つかりました。
もともと『Organizational Behavior and Human Performance』に掲載された Edwin Locke の記事は、目標とタスクのパフォーマンスの関係を調査しました。そして、より具体的に言えば、「最善を尽くす」アプローチによる簡単な目標よりも、難しく具体的な目標の方が、より高いレベルのパフォーマンスを引き出すことができます。
from https://www.betterup.com/blog/goal-setting-theory
要約すると、「最善を尽くす」 のようなふわっとした目標よりも、 「具体的かつちょっと難しい」 目標のほうが高いパフォーマンスを引き出せたということです。
なぜ目標を設定しないのか?
ここまで目標が大事であれば、なぜ目標を設定することが避けられるのでしょうか?
これには次の研究結果が当てはまると考えられます。
自閉症(自閉症スペクトラム:ASD)は、コミュニケーションの困難さや、特定のものや行動への強いこだわりなどを特徴とする発達障がいの一つです。これらの症状は対症療法によって和らぐ場合もありますが、生涯にわたり現れ続けます。近年はASDの症状として、こうした複雑な高次脳機能の非定型[5]性を背景とした症状だけではなく、より基本的な脳機能に由来すると思われる感覚症状にも注目が集まっています。視覚刺激に対する過敏性や、視覚意識の過度の安定性、聴覚や嗅覚刺激に対する過度の反応など、日常生活や社会生活に大きな影響を及ぼす症状が報告されています。
from https://www.riken.jp/press/2019/20190619_1/
要約すると、自閉症患者における「こだわりの強さ」と「刺激に対する過度の反応などの感覚症状」に共通の神経基盤があるということです。
上記の研究結果ではASD自閉症患者への研究結果のみが報告されていますが、健常者への研究結果でも以下のような結論が出ています。
つまり、目標を設定するなどの「こだわり」の感情と「痛み」の感情は同じ部位であると
ということです。
これもよくよく考えれば当然のことかもしれませんが、何か目標を設定して取り組む場合、失敗した場合はそれに対する執着,こだわりの分だけ傷つくということですね。
目標を設定しよう
仕事の中で大小問わずさまざまな箇所で目標を定めることができると思います。
- 会議の目標を決めよう
- 会議を設定する人はなんとなく会議するのではなく、その会議の目標を決めましょう。なんとなく集まるのではなく、その日のMTGの終わりに「何が決まったのか?」「誰がいつまでに何をやるのか?」が決まったかどうかを必ず振り返ってください。
- チームの存在意義を振り返ろう
- あなたのいるチームに目標がなければ、今すぐ設定しましょう。特に上長は、 どんなチームになりたいのか、どういう個人を求めているのか? を何度も口に出しましょう。
- ex) 私の前職の上司は「私は常にアンテナを張っている人を求めています」と話してました。