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チャットボットと周辺技術、サービスの一覧を調べてみた

Last updated at Posted at 2020-07-06

昨今、ビジネスの場でも話題に挙がることが多いチャットボット。
チャットボット同士が自発的に連携するマルチボットという言葉まで登場しています。
そこで、周辺技術含めて調べてみたので、簡単にアウトプットします。
誤りを見つけたら指摘してくれると嬉しいです。

チャットボットとは

チャット(chat)ボット(bot)を組み合わせた造語。
チャットとは、ネットを使ったテキストベースのリアルタイムコミュニケーションのこと。
ボットとは、人の代わりに自動的に実行するプログラムのこと。
つまり、自動会話プログラムを指す。

2016年あたりから、Microsoft、Google、Facebookなどが相次いでAPIを公開し始め、IFTTT がスマートスピーカーと連携するようになると急速に注目が高まった。

一方、ChatOps とはチャット(Chat)システム運用(Ops)を組み合わせた造語で、SaaS と連携して効率よく通知を行い、オペレーションを改善する手法をいう。具体的には、開発現場だとビルドやデプロイ、テストなどのタスクをチャットを通して実行するみたいな使い方。ChatOps では過去のデータを分析することで次のアクションを提案できる。例えば「そろそろトナーカートリッジを発注した方が良いですよ!」みたいな案内をチャットから自動で出せるのも ChatOps ならでは。

エンジニア向けツール

チャットボットはローコードで作れるものが多いが、その中でもエンジニア向きと思われるプラットフォームを最初に挙げる。
開発費(初期費用)は掛かるがランニングコストは抑えられ、自由度が高い。

Amazon Lex

Alexa と同じ会話エンジンを使用し、高性能の自動音声認識(ASR)と自然言語理解(NLU)が利用可能。
完全従量課金制で、使用した分のみ料金が発生する。テキストリクエスト1件 0.00075 USD、音声リクエスト1件 0.004 USD が課金され、処理されたリクエストを月末に合計してその月の請求額が計算される。
Lambda や CloudWatch 他、AWSサービス(有料)との組み込み統合が可能。
例えば LINE だと、Webhook(コールバックURL)を API Gateway 経由で受け取り、Lambda に渡すという感じ。

コンタクトセンターを爆速で構築できるという Amazon Connect と連携し易いのも強み。

なお、AWS Chatbot という2020年4月にGAされたばかりのサービスがあるが、これは ChatOps を想定しており、AWSリソースのモニタリングと操作を目的に設計されたものなので Lex とは違う。これは例えば、Slack のチャットルームでAWS運用イベントを受信するみたいな使い方になる。

Azure Bot Service

Microsoft Bot Framework を Azure でホスティングしたもの。オープンソースの Bot Framework SDK も Microsoft Bot Framework に含まれる。無料プランでも、LINEやFacebook、Skypeといった代表的なチャネルならメッセージ数(ユーザがBOTに送ったリクエストと、BOTがユーザに返したレスポンスの合計)が無制限に利用できるが、専用アプリやWebチャットを使う特別なチャネルでは10,000メッセージを超えた時点でエラーになるので、そのような場合は有料プラン(1000メッセージごとに56円課金)を検討することになる。有料プランでは SLA が適用され、これを下回ると返金対象。
いずれの場合もホスティング費用(VMインスタンスとかネットワーク帯域の使用料)は請求されるが、普通の使い方なら月に1万円前後に収まると思う。

Microsoft Power Platform のひとつである Power Virtual Agents と相性が良いのが強み。Power Virtual Agents はノンプログラミングでチャットボットを作れるツールだが、2000セッションあたり 1000 USD かかるので、その為だけに使うにはちょっと高めか。

Dialogflow

Actions on Google が持つ言語解析エンジン。フレーズに応じた特定の Intent(レスポンス定義のようなもの)を発火できる。複雑な応答は Fulfillment の Inline Editor で作成する。
Standard版は、無料だがリクエスト数に上限がある。Enterprise版は、テキストリクエスト1件 0.002 USD〜、音声リクエスト15秒 0.0065 USD が課金。Cloud Functions など Google Cloud Platform のサービスと連携する場合は各サービスの利用料も請求される。Webhook で LINE などとも接続できる。

Watson Assistant(旧Conversation)

IBM Watson Assistant API を使って開発。要IBM Cloudアカウント。Intent(ユーザの入力)と Entity(事前に定義されたキーワードにカテゴリー分けするもの)の組合せで会話を定義していく。詳細は調査中。

一般ユーザ向けツール

すでにあるサービスをカスタマイズして使う。
開発費は抑えられるがランニングコストが掛かる。また、パッケージの制約を受ける場合がある。
この市場は大きく、100件ほどのサービスが見つかるレッドオーシャンとなっているが、そのうちの一部を簡単に紹介。大きく分けて、ルール型(選択分岐型)と機械学習型がある。

PEP

  • 【提供元】 株式会社ギブリー
  • 【公式サイト】 https://pep.work/
  • 【ひとことメモ】 この分野では比較的古参。社内ヘルプデスクが主なターゲット。ChatOps を視野。機械学習を用いた独自の辞書。料金は応相談。

COTOHA Chat & FAQ

サポートチャットボット

  • 【提供元】 株式会社ユーザーローカル
  • 【公式サイト】 https://ai.userlocal.jp/
  • 【ひとことメモ】 AI・ビッグデータ分析に特化したベンチャー(現在は東証一部上場)が運営。構築代行あり。有人チャット切替機能あり。料金は初期費用と月額のみで従量課金なし。6ヶ月単位の契約更新。

anybot

  • 【提供元】 エボラニ株式会社
  • 【公式サイト】 https://anybot.me/
  • 【ひとことメモ】 無制限に使えるWeb版の無料チャットあり。LINEは10人まで無料。

kuzen

LINE BRAIN CHATBOT

  • 【提供元】 LINE株式会社
  • 【公式サイト】 https://www.linebrain.ai/chatbot/
  • 【ひとことメモ】 世界最高水準を謳うAIエンジン。月額50,000円(Commercialプランの場合)。LINE以外のチャネルにも対応。

Chat Plus

  • 【提供元】 チャットプラス株式会社
  • 【公式サイト】 https://chatplus.jp/
  • 【ひとことメモ】 IPアドレスやブラウザ情報をもとに相手先企業を自動判別。全API解放。初期費用0円、月額1,500円から。

qualva

  • 【提供元】 株式会社PROFESSY
  • 【公式サイト】 https://qualva.com/
  • 【ひとことメモ】 RPAベースの独自技術(特許出願中)で、あらゆるシステムとAPIレスで連携可能。

RICOH Chatbot Service

  • 【提供元】 株式会社リコー
  • 【公式サイト】 https://www.ricoh.co.jp/service/chatbot/
  • 【ひとことメモ】 Q&AのExcelをインポートするだけ。問い合わせをレポーティングできる。業界別Q&Aテンプレートあり。初期費用5,000円、月額18,000円から。

Repl-AI

  • 【提供元】 NTTドコモ/インターメディアプランニング株式会社
  • 【公式サイト】 https://repl-ai.jp/
  • 【ひとことメモ】 機械学習型。地方自治体の導入実績が豊富。比較的エンジニア向け。2021年3月末のサービス終了後は移行作業が必要。料金体系は無料から個別見積りまで幅広い。

hitTO

  • 【提供元】 株式会社ジェナ
  • 【公式サイト】 https://hitto.jp/
  • 【ひとことメモ】 IBM Watson と独自AI、2つのAIエンジンを搭載。人事総務やITヘルプデスクに強み。料金は応相談。

Syncpit

  • 【提供元】 エムオーテックス株式会社
  • 【公式サイト】 https://www.syncpit.com/
  • 【ひとことメモ】 情シスや総務などのバックオフィスに特化。社内の問合せを自動化。初期費用30,000円~、月額1ユーザ100円から。

tripla

sinclo

  • 【提供元】 メディアリンク株式会社
  • 【公式サイト】 https://sinclo.medialink-ml.co.jp/
  • 【ひとことメモ】 自社開発で特許取得。大量のFAQデータはExcelでインポート可能。月額9,440円から。

hachidori

バーチャルエージェント

  • 【提供元】 りらいあデジタル株式会社
  • 【公式サイト】 https://www.relia-digital.com/virtualagent/
  • 【ひとことメモ】 コンタクトセンターで培った豊富な会話設計ノウハウ。

chateliers

AIチャットボット頼友

  • 【提供元】 株式会社マックスマウス
  • 【公式サイト】 https://aiyoritomo.com/
  • 【ひとことメモ】 ExcelでQ&Aを用意すると開発元エンジニアがAI学習作業をしてくれる。月額75,000から。

Chai

  • 【提供元】 デフィデ株式会社
  • 【公式サイト】 https://www.chatbothub.ai/lp/
  • 【ひとことメモ】 ディープラーニングによる意図理解、類似文や対話シナリオの自動生成を実現。

KARAKURI

  • 【提供元】 カラクリ株式会社
  • 【公式サイト】 https://karakuri.ai/
  • 【ひとことメモ】 カスタマーサポート特化。料金は応相談。

WisTalk

CHORDSHIP

たよれーるAIチャットボットサービス

QA ENGINE

  • 【提供元】 株式会社Studio Ousia
  • 【公式サイト】 https://www.qaengine.ai/
  • 【ひとことメモ】 人工知能の国際クイズコンペティションで連続優勝。

ChatBook

  • 【提供元】 株式会社チャットブック
  • 【公式サイト】 https://chatbook.ai/jp/
  • 【ひとことメモ】 SNS広告からの流入に自動対応。

Parot

  • 【提供元】 株式会社メフィラス
  • 【公式サイト】 https://parot.jp/

AIChat for touching

Qontextual

AI Messenger

  • 【提供元】 株式会社AI Shift
  • 【公式サイト】 http://www.ai-messenger.jp/
  • 【ひとことメモ】 過去の問い合わせデータをAIが分析し、最適な初期値を設計。

sAI Chat

  • 【提供元】 株式会社サイシード
  • 【公式サイト】 https://saichat.jp/product/saichat/
  • 【ひとことメモ】 専任チームがFAQの改善提案、KPI管理等を支援。

Corproid

InCircle

AI-FAQボット

First Contact

AIさくらさん

  • 【提供元】 株式会社ティファナ・ドットコム
  • 【公式サイト】 https://tifana.ai/
  • 【ひとことメモ】 利用目的やターゲットに合わせてアニメーションキャラの切替が可能。

OKBIZ. for AI Chatbot

QuickQA

CB3

AI.BiS

My-ope office

TalkQA

mobi Agent

FastSonar

Desse

BEDORE

チャットディーラー

LoBoT

  • 【提供元】 ピーシーフェーズ株式会社
  • 【公式サイト】 https://lobot.ai/

CloudAIチャットボット

Rebot

GoQSmile

DialogPlay

ジールス

Cogmo Attend

チャモ

Faceコンシェル

OK SKY ChatBOT

こらろぼ

hitobo

面接コボットfor転職

  • 【提供元】 ディップ株式会社
  • 【公式サイト】 https://noresuke.io/
  • 【ひとことメモ】 採用活動のオペレーション業務を改善。面談日程もチャットボットが調整。

スグレス

Third AI

BOTCHAN AI

Botbird

minarai CS Chat

OPTiM AI Guide

  • 【提供元】 株式会社オプティム
  • 【公式サイト】 https://www.optim.cloud/services/ai-guide/
  • 【ひとことメモ】 AIアシスタントが音声でユーザー対応・機器の稼働監視をサポート。

CAIWA Service Viii

AMY AGENT

ENOKI

Bebot

QA Chat

さいごに

ネットでちょっと検索すれば誰でも容易かつ短時間にノウハウが得られる時代。そうなると次は、検索すら人間は横着するようになるだろう。
パーソナライズされたエージェント/コンシェルジュのボットが我々の仕事をサポートする時代はすぐそこまで来ている。

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