NanoPi R5S のデバイスは認識するようになった
昨年の FreeBSD Advent Calendar で、 NanoPi R5S では FreeBSD は起動するだけでネットワークすら使えないという記事を書きました。
先月 FreeBSD 14.0 がリリースされましたのでどれくらいサポートされているか確認してみたところ、インストーラから確認した限りでは 2.5G の NIC も NVMe も見えるようになっていました。つまり、 PCIe が使えるようになっていそうです。
とはいえ、 UEFI は別途用意しなければなりませんし、その UEFI から SD card や NVMe は見えないので USB メモリからの起動が必要なのは変わっていません。欲を言えば eMMC が、せめて NVMe が UEFI から見えて起動できるとよいのですが。
ある程度デバイスが見えていたので、これは期待ができると思ったのですが...
まずはインストールしてみる
インストーラが起動してデバイスが見えることが分かったのでまずはインストールをしてみます。
UEFI を用意する
こちら から頂いてきました。
NanoPi R5S の UEFI はブランチが別になっていますが、 リポジトリ を見る限りでは fork 元にマージされそうな雰囲気です。
イメージをダウンロードしたら適当な SD Card に dd します。
インストールする
インストールイメージは FreeBSD-14.0-RELEASE-arm64-aarch64-memstick.img を使いました。
これでインストーラが起動できます。
eMMc も NVMe の挙動が変
インストール先として eMMC も NVMe も見えますが、インストールしようとすると挙動がおかしいです。
仕方がないので、別なインストール先の USB メモリを用意してそれにインストールしました。
eMMC の mmcsd1p1 を消そうとすると許可がないらしい
NVMe はパーティンションの作成ができるが commit すると失敗する
起動してみる
起動すると、途中でシリアルの速度が 1.5Mbps になってしまうようで文字化けしますが、ログインプロンプトはまた 115200bps に戻るので操作は可能です。
PCIe の認識状況
ネットワークまわりを見る
realtek-re-kmod をインストールして利用できるように loader.conf に設定すれば利用可能です。
DHCP で IP アドレスが割当たっており、もちろん通信も可能です。
NVMe は?
インストーラでは gpart が失敗していそうですが、手動で操作するとパーティションが作れます。
zfs も作れるのですが、容量管理がおかしくていくらでも書けてしまいます。
パーティションも作れるし zfs も作れる
UFS は newfs 直後なのにいきなり inode を使いきっている
まとめ
ネットワークまわりは動いてそうです。 ssh したり pkg install したりする分には問題は感じられませんでした。
ですが、Disk まわりは挙動がおかしいです。 eMMC はインストール時同様 gpart で操作ができませんでした。
ネットワークが使えるようになったので、 pfsense や OPNsense とかを入れてネットワーク機器として使うのがよいのかもしれません。