記事の内容について
H31年度4月、平成最後の情報処理技術者試験・エンベデッドシステムスペシャリスト試験を受験し、合格することができました。受験の経緯、勉強方法、受験を通じて得たものについて述べます。
受験の経緯
私は10年前、SESでプログラマとして仕事を始めたころに、基本情報技術者試験とソフトウェア開発技術者試験(当時)に合格しました。その後、3度高度試験(システムアーキテクト、データベーススペシャリスト)を目指しましたが、途中で断念してばかりでした。
受験の主な目的は、合格することでなく、勉強して知識とスキルを広げるきっかけにしたい、普段の業務と異なる刺激を脳に与えたいといった思いがあります。
なお私は文系出身で、実務で組み込みをやった経歴はありません。「揚力」とか「ノイズ」といった用語は初見でした。
勉強した内容
教本
教本はワンシーズン以上前のものを、中古で買いました。
- うかる!情報処理教科書 エンベデッドシステムスペシャリスト 2017~2018年版(2016年9月発行。2シーズン前のもの)
- うかる!情報処理教科書 高度試験午前Ⅰ・Ⅱ 2018年版(2017年9月発行。1シーズン前のもの)
時間
試験4ヵ月前の1月から開始して、毎日1h~1.5h。仕事から帰ってきてからすぐやりました。
模試を行う日は1日5H。期間中の合計は150hくらい。
勉強方法
上記の課題に対して、見直しにおいて、なぜ質問を見失ったのか、問題文のどこを理解せず、何が曖昧なまま読み進んでしまったのか、紙に書き出して振り返りました。こういった考え方を正すプロセスに最も時間をかけたことが、合格につながったと思います。
下記はH27PMⅠの自動釣銭機の問題の見直しメモです。黒字で自分の考えをまとめながら問題を理解し、「自分はここが理解できていなかった」と気付かされた点を赤字で書いています。同じ問題について、初めて解くようなつもりになって数回ずつ書きました。
※3:試験当日は1,500円くらいの栄養ドリンクを持って行き、お昼の休憩で飲みました。PMⅠ、PMⅡで最後まで全力を出し切れるよう万全にしたかったからです。結果、安心材料になって十分役立ったと思います。
試験結果
AMⅠは74.8点でした。勉強量からすると、妥当な結果だと思います。AMⅡは84点で、覚えた過去問がたくさん出たので高得点でした。AMはセオリー通り過去問を覚えたことでクリアできました。
PMⅠは65点、PMⅡは71点でした。PMは出た問題と自分の相性があると思うので、これが高かったのか低かったのか判断しにくいところです。
年号が令和に変わってから、合格証書が送ってきました。IT企業の面談室の壁によく掲げてあるやつです。会社にコピーを提出すると数万円の報奨金や手当がもらえる企業は多いようです。
技術者として得たもの
- 国家試験合格という満足感。脳がまだ元気だという安心感。
- 実務での応用。自分がこんなに日本語を正しく理解できず、題意をつかめていないことに気付かされました。改善すれば、普段の要件定義や打合せで活かせると思います。
- Qiitaの記事をひとつ書けた。
- 課題としては、ソフトの問題を選択してクリアしたが、ハードの方はあまりレベルアップできず終わってしまったこと。合格できたので、もう一度勉強する気にならないです。少しモヤモヤ感が残りましたが、この仕事に付き物とも感じています。