Docker Desktopのアップグレード時にMcAfeeサービスが原因でエラーが出た時の対処法
概要
Docker Desktop 4.29.0 から Docker Desktop 4.40.0 へアップグレードしようとしたところ、次のようなエラーが表示され、インストールが進まない事象が発生しました。
The following applications must be closed to continue installing Docker Desktop:
McAfee Frame Host (service)
Dockerのインストーラーが、McAfeeの常駐サービス(Frame Host)を停止できないためにブロックされてしまっているようです。
しかし、McAfeeを一時的に無効化する方法を使えば、アップグレードが可能です。
本記事ではその手順を紹介します。
対処法(自己責任で)
1. レジストリエディタを起動
Win + R
→ regedit
→ Enter
次のパスに移動します:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\mc-fw-host
2. Start
の値を変更
-
Start
という名前のDWORD値を探します。 - 私の環境では 初期値が「2」 になっていました。
- これを 「4」 に変更します。
値 | 意味 |
---|---|
2 | 自動起動 |
4 | 無効化(起動しない) |
3. PCを再起動
これにより、mc-fw-host
サービスが起動しなくなり、Docker Desktopのインストーラーにブロックされなくなります。
4. Docker Desktopをアップグレード
ここでの作業はMacafeeが起動していないので、短時間ですませます。
Docker Desktopをアップグレードインストールします。正常にインストーラーが進み、Docker Desktop 4.40.0 にアップグレードできました。
5. レジストリを元に戻す
アップグレード後、レジストリエディタを開いて Start
の値を 元の値(例:2) に戻します。
6. PCを再起動
McAfeeの保護機能が元通りになっていることを確認します。
注意点
- この方法はMcAfeeの一部機能を一時的に無効化するものであり、セキュリティリスクが伴う可能性があります。
- 実施は自己責任でお願いいたします。
おわりに
Dockerのアップグレードがセキュリティソフトによって阻害されるケースは他にもあるようです。
このような回避策を知っておくと、トラブル時にも落ち着いて対応できます。
同様の事象に遭遇した方の参考になれば幸いです。