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Day 1

PySimpleGUIでGUIツール作成~Plotlyで月間支出グラフを出力してみよう

Last updated at Posted at 2022-11-22

Python演習スライド.jpg
Pythonを使ったグラフ表示の方法として、matplotlibやフレームワークなどを使ったことがある方もいらっしゃると思います。データを視覚化することで現状の課題に対するフィードバックがしやすくなる為、前向きにデータ活用していきたいものですよね。(小さい規模での)導入作業を繰り返し行うことで、周囲に合意を得られる形で情報が共有され、実際に導入実績につながるということもあるのかもしれません。

今回は、GUIツールで「取り込んだExcel(csv)ファイルを操作し、PDFファイルでグラフ表示する」方法について確認していきます。ライブラリには

GUI:PySimpleGUI / グラフ表示:Plotly /PDF出力:kaleido を使用します。

ライブラリを用いてデータを読み書きしたり、グラフを出力したり、PDF出力するといった具合に、使用用途に合わせて組み合わせて実装していけると良いですよね。

添付資料のダウンロードはこちらから (右クリックからリンク先を保存してください)


添付資料にある「ExpenseList.csv」を基にグラフ表示してみたいと思います。

 ExpenseList.csv

image.png
image.png

PySimpleGUIの画面レイアウト作成

それではまず、PySimpleGUIライブラリを使ってGUIツールの画面レイアウトを作成していきましょう。

問題:サンプルコードを実行して画面レイアウトを作成

以下のサンプルのように(PySimpleGUIの基礎解説の参考サイトや他のWebサイトを参考にしながら)csvファイルを読み込む画面レイアウトを作成してみましょう。
image.png

【参考サイト】:PySimpleGUIの使い方についての基礎解説
http://www.k-techlabo.org/blog2/?page_id=1481

・インストール
pipというPythonのパッケージ管理ツールを使って、「PySimpleGUI」をインストールします。

※ Pythonインストール時に標準で入っているパッケージ以外をインストールする場合、
「pip install パッケージ名」のコマンドで、ローカル環境のPowerShellにてインストールをします。

インストール
pip install PySimpleGUI

► 結果
image.png

サンプルコード(画面レイアウト作成)
import PySimpleGUI as sg

layout = [
   [sg.Text("ファイル"), sg.InputText(), sg.FileBrowse('ファイル選択', key="inputFilePath")],
   [sg.Text(" ↓↓PDFにてグラフを表示:")],
   [sg.Button('グラフ出力')]
]
window = sg.Window("ファイル読込", layout)

# イベントループ
while True:
    event, values = window.read()                                                                                                                       
    if event == sg.WIN_CLOSED:                                                                                                                      
        break                                                                                                                                                              
elif event == 'グラフ出力':
        # 処理の内容を記載
        sg.popup('処理内容の実装前')     

window.close()

Pythonでファイル読み込み処理を実装する

問題:CSVデータをpandasのデータフレームを利用して読込

先程実行したGUIのソースにpandasのデータフレームを利用して読み込み、
CSVファイルをデータ表示させて内容を確認してみましょう。
*このとき、実行ファイルと同じディレクトリに「ExpenseList.csv」を追加すること
image.png

コード
import pandas as pd
# pandasでcsvファイルの内容を読み込む
# csvファイルの、1列目にAccountDate, 2列目にExpenseItem, 3列目にMemo, 4列目にWithdrawalAmountが入っているとする
df = pd. read_csv('csvのパスを記載', encoding='SHIFT_JIS')

print(df)

Pandasとは?

Pythonでデータ処理をするために作られた高機能なライブラリ。代表的な使い方としてSeriesやDataFrameを使ったデータの処理方法があります。Pandasを利用するには、以下のようにインポートを行います。Asキーワードを使用してpdで呼び出せるようにします。

In
import pandas as pd

►使用例

# 1次元データの利用
ser = pd.Series( [10, 20, 30, 40] )
ser

# 2次元データの利用
df = pd.DataFrame( [10, a, True], 
[20, b, False],
[30, c, False],
[40, d, True] )
df

csvやExcelのデータを読み込んだり、列や行を削除したり、フィルターをかけて抽出をしたりといったExcelやデータベース言語のSQLでできることがPandasの機能にはあります。

Pythonでグラフ表示~ Plotlyライブラリの基礎

次、グラフ描画するにあたって、使用するライブラリの基礎を押さえておきましょう。

・Plotly とは?

 インタラクティブな可視化ができるライブラリのことで、「Plotly express」というPlotlyのラッパーを使うと、より簡潔な方法でデータを可視化することができます。

 今回は、「Plotly express」を使って、折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフを描画する例をみていきます。


問題 :Plotlyの基本①~折れ線グラフの書き方を理解する

 ExpenseList.csvのに各月(AccountDateごと)の支出合計額の推移をPlotly expressを利用して、折れ線グラフで表示してください。

作業の際、PDF出力する為に「pip install kaleido」を実施してください。
image.png
image.png

コード
import PySimpleGUI as sg
import pandas as pd
import plotly.express as px

layout = [
   [sg.Text("ファイル"), sg.InputText(key='-file-'), sg.FileBrowse('ファイル選択',
key="inputFilePath",target='-file-')],
   [sg.Text(" ↓↓ PDFにてグラフを表示:")],
   [sg.Button('グラフ出力')]
]

window = sg.Window("ファイル読込", layout)

# イベントループ
while True:
    event, values = window.read()
    if event == sg.WIN_CLOSED:
        break
    elif event == 'グラフ出力':
        # ファイルパスを取得
        f = values['-file-']
        
        # pandasでcsvファイルの内容を読み込む
        # csvファイルの、1列目にAccountDate, 2列目にExpenseItem, 3列目にMemo, 
4列目にWithdrawalAmountが入っているとする
        df = pd.read_csv(f, encoding='SHIFT_JIS')
        # WithdrawalAmount列を数値変換する
        df['WithdrawalAmount'] = df['WithdrawalAmount'].apply(lambda x: x.replace(',', '')).astype('int')

        #作成したデータフレームを基にグラフを作成
        df2 = df[['AccountDate','WithdrawalAmount']].groupby('AccountDate').sum(numeric_only=True)
        print(df2)

        #折れ線グラフを作成
        fig = px.line(df2, title='AccountDateごとの支出')
        fig.show()
        #出力内容をPDFでグラフ表示(kaleidoライブラリ)
        fig.write_image("./test.pdf")


window.close()




問題 :Plotlyの基本②~棒グラフの書き方を理解する

前の問題のグラフ表示方法を参考にして
ExpenseList.csvの支出カテゴリごとの合計額を
Plotly expressを利用して、棒グラフで表示してください。
image.png
image.png

問題 :Plotlyの基本③~円グラフの書き方を理解する

 前の問題のグラフ表示方法を参考にして
 ExpenseList.csvの支出カテゴリごとの合計費用の割合について
 Plotly expressを利用して、円グラフで表示してください。
image.png
image.png

業務で Python を使ってツールを作る機会がある方もいらっしゃると思います。自身の PC で Visual Studio Code を使って簡単に今回のサンプルを試すことができますので、この機会に Python に触れる時間を作っていただけると嬉しい限りです。
以上となります。

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