コーディングは「コーディング」作業だけではない。

プログラムを開発する時、コーディング作業そのものは全体の中のごくごく小さいです。
例えば設計やレビューや各種MTG等、「手を動かす」こと以外の時間が多く存在するのはよく知られています。

ではコーディングそのものはコードを書くだけかというとそうではありません。
プログラミング初学者が知ると作業が捗るチップスを私見ながらまとめます。

移動

文頭、文末、行頭、行末

ひとつの目標はキーボードだけでコーディングを完結させることです。
マウスでカーソル移動や矢印キーの長押しでの移動は時間がもったいないです。

種類	キーボード
文頭	Ctrl + Home
文末	Ctrl + End
行頭	Home
行末	End

以下は、上のショートカットを順に試している例です。

タブ移動

特にGUIアプリの場合Tabを使うことでマウスに手を触れることなく、
キーボードだけで入力・編集作業を継続できます。

申し込みフォーム画面等で効果があります。
「ファイルを開く」でエクスプローラーのポップアップ上でTabキーを使い、
フォルダ変更→ファイル指定→ファイル開くということがマウスレスで行えます。

行移動「Ctrl + G」

プログラムを実行してエラーになると大抵エラーに関連した行番号が表示されます。
この場合Ctrl + Gで行を指定して移動できます。

選択

コピー、カット、ペースト、

マウス右クリックから実行するのではなく、
キーボードショートカットを使いましょう。

操作	キーボード
コピー	Ctrl + C
カット	Ctrl + X
ペースト(貼り付け)	Ctrl + V

全選択、範囲選択

Ctrl + Aキーでコードのすべてを選択できます。

戻す

Ctrl + Zで直前の編集内容を戻すことができます。

検索と置換

コード全体をマウスホイールで移動し文字を探すのは時間の無駄です。
一般的に以下のショートカットで検索を行えます。
また、その検索内容を指定の文字に置き換えることができ、**置換(ちかん)**と呼びます。

種類	キーボード
検索	Ctrl + F
置換	Ctrl + H

以下はWindowsのメモ帳アプリでの「書籍」を「BOOK」に置換する例です。

※矩形選択

若干特殊な内容ですがエディタによっては矩形(くけい)選択機能を備えています。
例えば以下のようなCSVデータがあったとします。

No,氏名,性,電話番号,生年月日
1,新村修二　,男,0989252316,1964/04/17
2,桑原凛　　,女,0597543344,1978/08/03
3,宮内絢菜　,女,0778902184,1963/04/13
4,菅原一也　,男,0955870917,1999/07/25
5,須田桜子　,女,0554668805,1981/06/05
6,末吉菜摘　,女,0785107394,1973/07/31
7,杉野慶子　,女,0541289378,1962/10/26
8,狩野淳子　,女,0556321856,1993/05/03
9,長沢千代乃,女,0441387326,1978/07/08

電話番号の一定位置に「-」を一つずつ入れるのは非常に腰が折れます。
だからといって正規表現での検索と置換も初学者には難しいです。
VisualStudioCodeでは矩形選択を備えており、キーボードでもマウスでも操作可能です。

種類	操作
マウス	Shift + Alt + 左クリックでドラッグ
キーボード	Ctrl + Shift + Alt + 上下キー

文字コード

UTF-8、Shift-JIS、UNICODEという3種類を覚えておいたらとりあえずなんとかなります。
ファイルを開こうとしたら文字化けするという場合は、上の3つのうちのいずれかを選択して開くようにしましょう。

※Excelでcsvを作成すると「BOM付きUTF-8」という形式になります。
　ファイルの文頭に見えない文字コードが隠れていてUTF-8として取り込もうとすると
　エラーが起きることが多いことは頭の片隅に入れておきましょう。

まとめ

上述したものは多くのプログラマーが無意識的に行っているものがほとんどです。
また書籍にも「何を作るか」の説明はあっても、「どう作るか(書くか)」の説明はないものが多いです。

今回の内容を普段から意識して行うと、本来行うべきコーディングの時間の割合を高めることができます。

今後も違う視点から初学者向けに共有していきます。