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ag-grid-community 事始め

Last updated at Posted at 2022-06-29

はじめに

 高機能な表組み表示を求められ、グリッド表示ライブラリを試しております。
 AG Grid(公式サイトのデモページ)がすごかったので、例に組み込んでみることにしました。
 使用するのは、"ag-grid-community"のバージョンは 27.3.0 です。

構築手順

 fetchしたjsonを加工して表示する、という前提で説明をしていきます。

パッケージ追加

 JavaScript Data Grid: Install AG Grid with NPMのページに従って、npmコマンドを駆使してパッケージ追加します。
 package.json には「"ag-grid-community": "^27.3.0",」が増えました。

npm install --save ag-grid-community

カラムの定義(1):最低限必要な項目

 JavaScript Data Grid: Column Definitionsのページ周辺の情報に従って、const gridOptionsを定義していきます。

const gridOptions = {
    columnDefs: [
        { headerName: '番号', field: 'num', },
        { headerName: '地域', field: 'area', },
        { headerName: '市町村', field: 'city', },
    ],
}

 最小限ひとつのカラムにおいて、{headerName: '番号', field: 'num',}などとheaderNameとfieldを定義します。
 headerName: はヘッダーに表示するカラム名になります。これを省いてしまうと、field: で指定したものが表示されてしまいます。
 field: はカラムの識別子になります。jsonでデータを与えるときにfield:でマッチングします。

カラムの定義(2):カラムのグルーピング

const gridOptions = {
    columnDefs: [
        { headerName: '番号', field: 'num', },
        { headerName: '地域', field: 'area', },
        { headerName: '住所', children: [
            { headerName: '都道府県', field: 'prefecture', },
            { headerName: '市区町村', field: 'city', },
        ],},
    ],
}

 children: を使えば、カラムの定義をネストできます。

カラムの定義(3):右寄せ

 JavaScript Data Grid: Cell Stylesに従って、セルでの見せ方を工夫できます。
 数値データは右寄せしたいもの。簡単に対処するには、cellStyle:を追加します。
 cellStyle: を使うと、対象のカラムのセルにてCSSを適用できます。

const gridOptions = {
    columnDefs: [
        { headerName: '番号', field: 'num', cellStyle: { textAlign: 'right' }, },
        { headerName: '地域', field: 'area', },
        { headerName: '住所', children: [
            { headerName: '都道府県', field: 'prefecture', },
            { headerName: '市区町村', field: 'city', },
        ],},
    ],
}

 セルのデータ由来でスタイリングを切り替えたい場合には、アロー演算子で記述できますので、該当のドキュメントを参照してください。

 直接CSSをJSでの書き方で記述するのが cellStyle: なら、CSS定義したクラスで記述するのが cellClass: です。
 cellClass: を使うと、CSSにて定義済みクラス名を記述できます。上記の例なら、数字用のスタイルクラスを定義しておいて記述できますね。

データの定義

 今回はGeoJSONデータに付帯している、FeatureごとのPropertiesをまるっと与えることにしました。

    // json に既にパースしてあるGeoJSONデータが入っている、として
    const rowData = json.features.map(f => f.properties);

 FeatureごとのPropertiesに記述してあるキーを、予めcolumnDefsに方に記述してあるので、お手軽です。

仕上げ(カラム全体の定義ほか)

 'ag-grid-community'を使えるようにする場面は、例えばこんな感じ。

import { Grid } from 'ag-grid-community';
import "../node_modules/ag-grid-community/dist/styles/ag-grid.scss";
import "../node_modules/ag-grid-community/dist/styles/ag-theme-material.css";

 'ag-grid-community'だけのimportだけじゃなく、スタイルシートの適用も忘れずに。

    const gridOptions = {
        defaultColDef: {
            resizable: true,  // カラム幅可変に
            sortable: true,  // ソート可能に
            filter: true,  // 絞り込み可能に
        },
        columnDefs: columnDefs,
        rowData: rowData,
    };
    const gridDiv = document.querySelector('#targetElementId');
    new Grid(gridDiv, gridOptions);
    gridOptions.columnApi.autoSizeAllColumns();

 これで、初期表示時点で自動的にカラム幅がだいたい調整され、手動でのカラム幅調整もでき、ドラッグ操作によるカラム順序の入替えもできて、ソートもできて、絞り込みもできております。

 カラムごとにresizable:、sortable:、filter:を記述しても良いです。
 defaultColDef: にて sortable: true, にしておきつつ、個別のカラム定義で sortable: false, にすると記述が楽かも。

カラム幅をいい感じにピッタリさせたい

 Excelで全カラムを選択してから、カラムヘッダーの境目をダブルクリックしたような、余白を最小限に抑えた表示をさせたいですよね。
 gridOptionsに、suppressColumnVirtualisation: true,を加えます。 カラム表示の仮想化を無効にすることで、表示されていないカラムが処理対象から外れるのを防ぎます。
 さらに、gridOptionsに、onFirstDataRendered:のイベント処理を加えます。 columnApi.autoSizeAllColumns()を呼ぶことでカラムごとの幅自動調整が働きます。

    const gridOptions = {
        defaultColDef: {
            resizable: true,  // カラム幅可変に
            sortable: true,  // ソート可能に
            filter: true,  // 絞り込み可能に
        },
        columnDefs: columnDefs,
        rowData: rowData,
        suppressColumnVirtualisation: true,  // カラム仮想化をさせないことで、autoSizeAllColumns()が全カラムに効く!
        onFirstDataRendered: event => {
            event.columnApi.autoSizeAllColumns(false);  // カラムヘッダーも含めてオートサイズを実行
        },
    };

さいごに

 ここでは説明を省きましたが、実際にはjsモジュール化してたり、表示先をjsPanel v4で表示されるフローティングウィンドウにしております。つい同僚にも見せびらかしてしまいました。
 'ag-grid-community'ユーザーさんとつながりたいです。情報共有していきましょう。

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