はじめに
OpenShift/Kubernetes環境でDb2を動かすには、マイクロサービスとして開発される、k8s環境専用のDb2製品を導入します。
Db2 for Red Hat OpenShift and Kubernetes、別名Db2Uとも呼ばれます。
Db2 for OpenShift の導入/アップグレードには、ベンダーであるIBM社から公式に提供される Db2U Operator を利用します。
そしてDb2U Operator自身のアップグレードは、自動更新であればそもそも不要です。もし手動更新ポリシーで構成される場合も、GUI(Webコンソール)だけで実施可能です。
この記事では備忘録として、既に Db2 Operator が導入されている環境で、最新版Db2U Operatorにアップデートする手順とスクリーンショットを残します。
参考情報
下記ドキュメントの手順に沿って進めます。
- Db2マニュアル:Upgrading the Db2 Operator from the IBM Operator Catalog
- OpenShift Container Platform マニュアル: 4.10 > Operator > 4.2. インストール済み Operator の更新
※ Db2マニュアルだけでは読み取れない情報をOCPマニュアルで補足しながら進めます
Db2U Operatorアップグレード手順分類
(2023/12追記)
Operatorの更新手順には2パターンに分かれます。
- 更新チャネルは同レベル、Operatorのバージョンが上がる
- 更新チャネル、Operatorともにバージョンが上がる
マニュアルから引用します。
Db2 Operator の更新手順
Db2 Operatorの導入時、「更新の承認」としてどちらを選択したかにより、更新作業自体の要否が決まります。
- 自動 → Operatorは自動更新される(作業不要)
- 手動 → Operatorの手動更新が必要
ここでは、「手動」のポリシーにてOperator導入されている環境の更新手順を記録します。
1. 更新チャネルは同レベル、Operatorのバージョンが上がる場合の手順
Web コンソールの Administrator パースペクティブで、Operators → Installed Operators に移動し、更新チャネルを変更する Operator の名前をクリックします。
Subscription タブをクリックします。
現在導入されているDb2uOperatorは db2u-operator.v110508.0.0 です。
「アップグレードのステータス」の下にある「利用可能なアップグレード」リンクをクリックします。
「db2u-operator.v110508.0.2」コンポーネントが利用可能であることがわかります。
「InstallPlanのプレビュー」を押下します。
アップグレードが開始されます。
アップグレード中は、ステータスが「Installing」となります。
「インストール済みのOperator」の一覧からもう一度Db2 Operatorを選択し画面を開くと、バージョンが上がっていることや、新たに追加されたAPIが増えていることが確認できます。
2. 更新チャネル、Operatorともにバージョンが上がる場合の手順
(2023/12追記)
Web コンソールの Administrator パースペクティブで、Operators → Installed Operators に移動し、更新チャネルを変更する Operator の名前をクリックします。
「更新チャネル」のバージョンストリングのリンクをクリックします。
(ここでは、v110508.0)
※コンソールの「アップグレードのステータス」は「最新」となっていますが、現時点の更新チャネルのレベルにおける「最新」であり、最新であるわけではありません
利用可能なサブスクリプション更新チャネルのバージョンが表示されるため、最新バージョンを選択し、保存します
更新チャネルのバージョンを最新に上げたら、
「1. 更新チャネルは同レベル、Operatorのバージョンが上がる場合の手順」の手順に沿って、Operatorのバージョンを上げます。
以上です。
補足
(1)「更新の承認」ポリシーの確認方法
自環境のDb2 Operatorが、自動更新なのか手動更新なのかわからない場合には、Db2 Operator「サブスクリプション」タブを確認します。
手動更新(Operatorを手動で更新する必要あり)である場合には、「更新の承認」に「Manual」と表示されます。
(2) Operatorが最新かどうか
Db2 Operatorのバージョンが最新であるときは、Db2 Operator「サブスクリプション」タブの「アップグレードのステータス」に「最新」と表示されます。