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WebARでVroid(3Dモデル)を出現させてみる

Last updated at Posted at 2019-06-11

概要

この記事はWebARでVroidを出現させてみるチュートリアルです。

Vroidとは

スクリーンショット 2019-06-11 21.41.15.png

Vroidとはpixivが2018年7月にリリースしたVroid Studioで作成されたVRMファイル形式の3Dモデルのことです。
モデリングの知識がなくても簡単に可愛いキャラクターを作成できます。
Vroid Hubでは、有志が作成したモデルがアップロードされています。

WebARとは

WebARとは、ブラウザ上でAR(拡張現実)を利用できるようにした技術のことです。
アプリの場合はユーザが使い始めるためにアプリをダウンロードしなければなりませんが、ブラウザ上で動くWebアプリであれば、手軽にVRを楽しむことができます。

今回はA-FrameというフレームワークとAR.jsというライブラリを使用して作成していきます。

手順

WebARの手順は、以下の記事を参考にしました。

1. 3Dモデルを用意する

スクリーンショット 2019-06-11 21.45.11.png

今回はVroid Hubからこちらのモデルを利用させていただきます。

「このモデルを利用する」ボタンからダウンロードするとVRM形式ファイルがダウンロードされます。
このファイルを公式で推奨されているglTF形式へ変換します。

VRM形式はglTFをベースにしたフォーマットであるため、
ファイルの拡張子を.glbまたは.gltfへ書き換えるだけで変換できます。(便利!)

2. マーカーを用意する

AR.js Marker Trainingで、自作のARマーカーを作成します。
枠の太さを変更するとコード上で指定する必要が出てくるので、ここでは枠の太さは変更せずに作成します。
「DOWNLOAD MARKER」「DOWNLOAD IMAGE」のボタンを押して、両方ダウンロードしてください。
.patt.png形式のファイルが出力されます。

補足

pattern-qr-code.png
このように、QRコードでWebアプリのURLへ遷移させ、ついでにそれをマーカにしてあげると便利です。
手順5でサーバを用意したら、QR Code Generatorを利用して自作マーカーの中身をQRコードにしてみるのも良いと思います。

zootopia_qrcode.gif
ちなみに、こんな可愛いQRコードが作れるライブラリもあるようです。
artistic QR Code in Python (Animated GIF qr code)

また、自作でなくプリセットのマーカーで試すことも可能なので、その場合は上記リンクの他の記事をご参考ください。

3. ファイルを作成&配置する

任意のディレクトリにプロジェクトのフォルダを作成します。
そこに、index.htmlというファイルを作成しましょう。
また、assetというフォルダを作成し、Vroidのファイルとマーカーのファイルを配置します。

ファイル構成は以下のようになります。
スクリーンショット 2019-06-11 22.11.20.png

4. コードを書く

先ほど作成したindex.htmlに、以下のコードを追加します。
※A-FrameとAR.jsのバージョンは新しいものにしてください。古いものはコードが動作しない場合があります。バージョンはscriptタグの0.8.2などの数字のことです。

index.html
<!DOCTYPE html>

<head>
  <!-- A-Frame を読み込む -->
  <script src="https://aframe.io/releases/0.8.2/aframe.min.js"></script>
  <!-- AR.js を読み込む -->
  <script src="https://cdn.rawgit.com/jeromeetienne/AR.js/1.6.2/aframe/build/aframe-ar.js"></script>
</head>

<body style='margin: 0; overflow: hidden;'>
  <!-- シーンを追加 -->
  <a-scene embedded arjs="debugUIEnabled:false;">

    <!-- 3DCGモデルの読み込み -->
    <a-assets>
      <a-asset-item id="vroid" src="asset/vroid.glb"></a-asset-item>
    </a-assets>

    <!-- 自作マーカーを追加  -->
    <a-marker type='pattern' url='asset/pattern-qr-code.patt'>

      <!-- 3DCGモデルの呼び出し -->
      <a-gltf-model src="#vroid"></a-gltf-model>

    </a-marker>

    <!-- カメラを追加 -->
    <a-entity camera></a-entity>
  </a-scene>
</body>

</html>

5. サーバを用意する

自分のPC(localhost)で開発しても良いのですが、携帯でWebアプリの動作確認ができなかったり、マーカを毎回紙などに印刷しないといけなかったりして面倒です。
サーバとして無料のホスティングサービスを利用しましょう。

今回はNetrifyを使用しました。
アカウントを作成して、ファイルをデプロイします。
NetrifyはGitと連携できます。毎回ファイルをアップロードしてデプロイすることも可能ですが、Gitを連携させるとコマンドでpushするだけでデプロイしてくれるので便利です。
スクリーンショット 2019-06-11 22.25.19.png
このURLがWebアプリのURLになります。
起動したカメラにマーカーを映すと、Vroidがマーカの上に表示されます。
iOS の画像.jpg

最後に

業務でWebARを扱い始めたのですが、以前から興味を持っていたVroidを表示させたいなーと思ってやってみたら意外と簡単にできたのでよかったです。ぜひお試しください。
今後はアニメーションに挑戦してみたいと思います。

記事に間違いや不明な点があれば遠慮なくご指摘ください。

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