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Oracle Cloud Infrastructure Advent Calendar 2022

Day 6

オラクルへのクラウド移行検討 第1回 −マルチクラウド−

Last updated at Posted at 2022-12-06

OCLS(Oracle Cloud Lift Service)を利用して移行検討して内容を、お伝えできる範囲で提供していきます!1

今回のユースケースは・・・・

アプリケーション(AP層)をAWS、データベース(DB層)はOracleCloudInfrastructure(OCI)を検討しているマルチクラウドのケースです。

検討ポイント!!

AP層はAWS、DB層はOCIにした場合の検討は以下となります。

  • APとDBのクラウド・サービス分離した場合のアーキテクチャ(具体的な外部接続形式)
  • オンプレミスとAWS、OCIのネットワーク接続の方法
  • クラウド・サービス分離時の遅延の影響

以下に詳細の検討した内容を記載していきます。お楽しみください!!

1.移行検討の実施内容について

 実施した内容としては”移行のアーキテクチャの策定””POCの実施項目の整理”、あとは”クラウド化のリスクの洗い出し”といったところを実施しました。

2.マルチクラウドの選択理由

データベースをOCIにしたいというお話(ライセンスの有効活用と費用最適化)がありまして、そもそもなんでAWSにAPを置くという想定なんですか?と聞いたところ一部をすでにAWSに持っていっちゃったからというお話がありまして、あとはAWSの方がノウハウがあるからその分の学習コストが不要であるためというところが回答として返ってきました。これいろんなお客様で同じようなことを言われているので、他のところでもあるかと思います。

3.アーキテクチャ判断-AP層とDB層はどこのクラウドに置くか(外部接続)

外部接続の3パターン
今のお客様のネットワーク環境だと、一回お客様のデータセンター折り返しでの通信になってしまうということで、毎回お客様のデータセンターにファイルが行って、折り返してOCIにいきます。かなり遠回りのネットワーク構成になっているというところですね。これがかなり大きな問題(遅延)になりそうだったのでその対策としての案を出しました。

今回はその対策として3パターンの外部接続構成をお客様に紹介しました。
3パターンの理由としましては”お客様の負荷””費用感”に応じて選択いただける案があるためです。レイテンシーを下げる案を提案しているんですけども、コストとお客様の負荷が高い方が、レイテンシーが下がるというものとなっていますので、その中でお客様の中でバランスのいい案を選択いただいています。

案1:既存オンプレミス・ルーター折り返し接続
既存で利用している回線を共有
image.png

1つ目の案なんですけどもお客様既にFastConnect(閉域接続)を敷設いただいていますので、
それをそのまま使って何も構成変更しないというパターンを提案しております。
この場合コストだけは全然ないんですけれども、先ほど言った通り線通信がお客様のデータセンター経由になってしまうというのでかなりレイテンシーは悪いものとなってきます。メリットとしてましては回線費用が変わらないというところと、構成に変更がないというところで、お客様の負荷が少ないというところになっております。考慮点としては、遅延の影響が大きくなるところがあります。

案2:既存キャリアのCloud接続サービス利用
既存のAWSおよびOCIへの閉域網を統合
image.png
2つ目の案ですけれども、こちらはお客様はAWSのDirectConnectとOCIのFastConnectと同じキャリアの回線を使用されておりました。まずキャリアの通信経路内でより2つのクラウドが近い場所で折り返せないかというところをキャリアにお問い合わせをするということも可能かなと考えました。
 そこで”よりクラウドに近いところで折り返しする構成に契約変更ができないかという問い合わせするという案”を出しました。これによって”AWSとOCIの閉域網も統合できる”というものがあります。これによって回線費用の低減及び運用のシンプル化とあとは遅延の影響をより減らすということができます。考慮点としては、変更の作業や、費用がかかったりといったところがあります。

案3:Cloud相互接続サービス追加
相互接続サービスを連携用に追加
image.png

3つ目の案ですね。こちらは既存の接続にまた別の相互接続サービスを追加購入するというパターンですね。これどういったことかといいますと相互接続拠点から、EquinixさんとかMegaportさんとかの別のサービスを契約してもっと近いところで折り返してもらうそういったサービスとなっております。考慮点としては、追加ベンダーが入るので新しい契約とか追加費用が発生するというところがあります。

4.最後に

結果:どの構成にしますか?
結局お客様にどういった判断をいただいたかといいますと”結論としましては案2”となりました。
理由としては比較的手軽な割にレイテンシーが改善しそうというところと、あとは案3は通信が早そうだけれども新規ベンダーが入ると追加コストがかかるのでこれはすぐにはできないねという話になりまして案2になりました。
 お客様の認識では別クラウド間通信になるので処理が遅くなるというのは分かっていると、ただこのレイテンシーについては一旦この接続で検証するという想定でしようとなっています。
移行前までには、連携部分(AP層とDB層との連携、オンプレミスとの連携)を棚卸しして、不安であればPoC(本番で想定している構成)してみましょう!
ちなみにOCIのマルチクラウド事例を紹介します。
https://www.oracle.com/jp/cloud/multicloud/

以上となります。
マルチクラウドの移行の参考になれば幸いです。

  1. Oracle Cloud Lift Services(OCLS)は、OCIを初めて利用する顧客に対する支援、クラウド利用開始までの期間短縮とリスク低減を通じて、OCIを利用する顧客の満足度向上を図るプログラム

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