この日を書くと言っていた人にも逃げられたので、埋めておきます。
フリーランスの仕事で時々出会うのが、SES。
何の省略かは忘れたけど、要は、エンジニアを短期間に準委任契約で派遣するお仕事。
今まで何度かSESの仕事も経験したけど、お互いが疲弊するだけで、何の実りも無いので
そろそろこの日本の業界の悪しき慣習を辞めませんか?っていう話。
人を大量に投入すればプロジェクトがうまく行くとは限らない
プロジェクトがうまくいかない。
⇒プロジェクトメンバーが足りない。
⇒プロジェクトの計画自体に無理がある。
⇒プロジェクトメンバーのスキルが足りない。
⇒プロジェクトの予算が足りない。
世間で問題のあるプロジェクトの8割方が、上記の理由でプロジェクトがうまく回らず、頓挫する。
ここで、よくあるのが、どっかのコンサルが「自動化ツールを導入すれば」とか
「高スキルの上級エンジニアを追加アサインすれば」とか言い出して、混乱に拍車がかかったりする。
超高額なツールを導入したり、人員を増やしたりすれば、一見プロジェクトが成功するように見えますが、全てはまやかしです。
結局、高額なツールを導入したら、プロジェクトの原価が上がってしまって利益が出なかったり、
単価が高額な人員を追加しても、その人員が契約を終了してしまうと、プロジェクトメンバー全体の
スキルは元に戻ってしまう。
まあ、一番利益を上げたのは、高額なツールを販売した会社と、単価が高額な人員を連れてきた人材派遣会社だけ。
プロジェクトリーダーやマネージャーが本質的にプロジェクトを改善しないと、こんな残念な結果になってしまいます。
じゃあSESはなぜ悪い?
一見、足りない人員を補充したり、プロパーで賄えなかったプロジェクトメンバーを揃えたりするので、
良い仕組みだと見えますが。
人材派遣会社の中抜きが結構えげつないので、たとえ月60万円をエンジニアが貰っていたとしても、
人材派遣会社はそのエンジニアを紹介するだけで10万〜20万円を毎月売上が上がるわけです。
仕事を発注している会社から見れば、このエンジニアは月80万円支払っているのに、
このエンジニアは60万円分の仕事しかしない。なんてことを思われていたり。
SESは契約が終了すればそれで終了なので、発注元の会社に指示された納品物以外を納める必要は無く、プロジェクトが成功しようがしないが、全く関係ありません。
発注元とエンジニアのお互いがお金と時間を疲弊して、得られる成果ってお金以外ほとんどありません。
なぜならば、スキルに関しては人材紹介時点ですでに持っているスキルのみ評価されるわけで、
派遣先でスキル向上をさせてくれるわけでは無いのです。
で・・・
まあ、エンジニア全員がどこかの社員になることは必要ない訳で、人材派遣のSESより、
フリーランスのエンジニアと業務委託契約を直接結ぶというので良いのでは?
しかし、業界の長い慣習や、ある程度のスキルセットを持った(持ったように見せる)エンジニアを
雇っただけで、社外にSES派遣させて簡単に売上になる商売が出来るので、SESは無くならないと思います。
ただ、業界として長期的な視野で見たとき、エンジニアとしての待遇をもっと向上させたり、
SES派遣という不安定な待遇でエンジニアを疲弊させることが良いことなのか、考えるべきだと思うんですよ。
特に、昔からのSIerは今更商売を変えることは出来ないので、これからのスタートアップ企業やこれから起業する人達は、SES派遣から縁を切ることを心がけても良いのでは?
これからの若いエンジニアのためにもね。
でもね、フリーランスのエンジニアって言っている人達の半数は、SES派遣でお金を稼いでいるのも事実なんですけどね。
まあ、自分は表向きは「辞めよう」って言っていきますけど、お金が必要なときはSES派遣で働かざるえないと思います。