こんにちは。れいです。
現在、日本の大手企業で海外プロジェクトにジョインして仕事をしていますが、先日、日本企業の海外支社のエンジニア職で内定を頂くことができました。
本社は日本にあるのですが、海外に支社を持っている会社です。
入社してからすぐに海外で働けるようなので、非常に楽しみにしています。
今回は日本の大手企業で働く私が、海外転職するまでの軌跡を紹介します。
・海外転職を目指しています
・海外転職はしてみたいけど、行動出来ていない
・日本の会社で働いているけど、働き方に違和感を感じる
こんな方に参考になる記事かと思います。
自己紹介
・年齢:29歳
・経歴:エンジニア歴3年、グローバル案件での事業開発2年
・スペック:フロントエンド(HTML5/ CSS3/ JavaScript/ TypeScript/ jQuery/ Angular JS)、バックエンド(Java/C#)を実務で経験
TOEIC900点以上、現在の仕事で毎日英語を使用している
海外転職のきっかけ
海外転職を考えたきっかけは大きく以下の3つです。
30歳を前にして、転職を考えるようになった
今年結婚したこともあり、30歳を前にして、転職を本気で考えるようになりました。
ちまたでは30歳を過ぎると転職活動が厳しくなると言われますよね。また、30歳を過ぎると現在の会社で責任感のあるポジションや仕事を任されるので、転職がしづらくなると考えました。
今の会社では一度転職した人が再び戻ってくることを歓迎しているため、万が一転職したけど倒産したり、うまくいかなくてもなんとかなると思いました。
海外で働く夢を捨てきれなかった
私は大学生になってから海外に興味を持ち始め、以下のように様々なことに挑戦してきました。
・海外旅行(おそらく40ヵ国以上)
・海外一人旅(東南アジアや南米)
・海外インターンシップ(ヨーロッパ)
・語学留学(フィリピン)
・国際会議参加(東南アジア)
これまで様々な形で海外を経験したおかげで、英語力はもちろんのこと、物事の視野を広げるきっかけになったり、日本以外の環境でもやっていける自信を得ることができました。
しかし、これまでの海外経験で唯一経験出来ていないことがあります。
それは、海外への長期滞在です。
大学生の時は基本的に夏休みや春休みなどの長期休暇を利用して、海外に挑戦してきましたが、長期で海外に滞在したことはありません。
また、普通に日本の会社で仕事をしていても、海外に長期滞在することもないでしょう。ましてや、子供が出来れば、より難しくなるでしょう。そこで、私は20代で子供がいないこのタイミングが、海外に住みながら仕事をする絶好の機会だと考えたのです。
もちろん、海外で働くことでうまくいかないことや、失敗することもあるでしょう。海外に長期滞在し、働いてみて、自分に合わないと分かれば日本に戻れば良いと考えています。
若いうちに苦労して、市場で通じるスキルを高めたかった
これまでは、1つの会社に勤め上げて、退職金をがっぽりもらって、年金をしっかりもらいながら老後を過ごすことが一般的な日本の会社員の生き方でした。
現在、40代や50代のサラリーマンの方は、おそらくこのルートにのることができるでしょう。しかし、私のように20代の方が同じルートを歩めるでしょうか。
私は正直、同じルートを歩めるようには思えませんでした。もちろん退職金や年金をしっかりもらって老後を迎えることが出来たら嬉しいですが、そのために大手企業にすがって仕事を続けることを想像出来ません。
それよりも、今のうちに市場で通じるスキルを高めて、自分が手を動かせばいつでも稼げる状態になりたいと考えました。
特にITや英語などは、肉体労働を伴わないですし、スキルがあればどこでも仕事ができます。
今のうちに苦労して、市場で通じるスキルを身に付けておいた方が、後々楽になると考えました。
海外転職のメリット・デメリット
次に、私が考える、海外転職のメリットとデメリットを紹介します。
海外転職のメリット
・英語力を向上できる
・ライフワークバランスを維持して仕事ができる
・希少性が高まる
海外転職のデメリット
・年収が下がる→東南アジアに転職予定のため、生活には困らない
・逃げだと思われる→気にしない
・環境が大きく変わるので、大変→働く会社・場所・仕事内容が一気に変わる
転職体験記
ここから、メインである転職体験記を記載します。
全体像
・転職活動期間:3ヶ月(2020年9月~11月)
・9月:転職サイト登録・カジュアル面談で情報収集
・10月:5社と書類選考開始〜4社最終面接まで進む
・11月:2社と最終面接実施〜2社から内定獲得
1ヶ月目(2020年9月)
早いタイミングで転職活動開始
2021年3末に今の会社を退職したいと考えていて、少し早いですが2020年9月から転職活動をスタートしました。
なぜこのタイミングかというと、大手企業なので退職や引継ぎに時間がかかると想定していたからです。
転職エージェントと話していても、転職活動のタイミングが早すぎるという意見を頂きましたが、実際は特に問題なかったです。
企業から「なぜこのタイミングで転職活動を始めたのか?」と聞かれることは多かったですが、しっかりとした理由があったので、それを言うと基本的には納得してもらえました。(会社によっては折り合わないこともありましたが、このパターンは基本的に少数でした)
転職サイト登録・書類準備
まず、Wantedlyとビズリーチに登録しました。
具体的には、これまでの自分の経験を棚卸しして、自分の言葉でプロフィール欄を埋めました。Wantedlyスコアでいうと70ぐらいまで上げました。
また、履歴書と職務経歴書を準備しました。
過去に転職エージェントから頂いたテンプレートに沿って記載しましたが、Wantedlyに登録する際にある程度自分の経歴を棚卸していましたし、Wantedlyと内容がかぶるところがあったので、あまり時間をかけずに書きました。
実際に履歴書や職務経歴書は企業の人は1分程度しかみないという話を聞いていたので、完璧を求めずに、「気になる人財だな」と思われることを意識しました。
具体的には、私はTOEIC900点を取得していたので、資格欄には1番上にTOEICのスコアを記載しました。TOEICは日系企業であれば誰もが知っている、かつ、スコアの良し悪しも共通理解があるため、TOEIC900点を大々的に書いておけば、面接に通してもらえると考えました。
転職エージェントにチェックしてもらいましたが、特に大きな指摘はなく、履歴書と職務経歴書の準備が完了しました。
カジュアル面談で自分の市場価値確認・情報収集
転職サイトのプロフィール欄を充実させておくことで、複数社からオファーメッセージが届くようになりました。
Wantedlyからはスタートアップ企業からメガベンチャー、ビズリーチからはGAFAMの日本支社などの超有名企業など、毎週3〜4社オファーメッセージをいただけるようになりました。
この経験から、Wantedlyやビズリーチなどの転職サイトのプロフィールは充実させておいた方が良いこと、これまで大手企業で散々資料作成をしてきましたが、その経験がここで活かすことが出来たと感じました。
オファーを頂いた企業の中で気になる企業があれば、実際にカジュアル面談という形で話を聞いたりしました。この時は週に3回はオンラインで面談をしていたと思います。
コロナということもあり、全ての面談がオンラインだったので、そこは非常にありがたかったです。
カジュアル面談の中で、GAFAMの日本支社のリクルーター(アメリカ人)と英語面接があったりしましたが、それらの面接を通じて、自分の英語力は他社に行っても役に立つことを実感でき、これは今後の面接でも武器にできると感じました。
1ヶ月目(2020年9月)の活動の振り返り
・2021年3末に現職退職に向けて、転職活動開始
・まずはWantedlyやビズリーチに登録
・合わせて履歴書や職務経歴書を登録
・カジュアル面談で自分の実力確認・情報収集
やって良かったこと
・Wantedlyやビズリーチのプロフィールを充実させた
→しっかり書くことで、オファーを頂ける
・カジュアル面談で自分の実力確認
→特に英語面談で自分の英語力が通用することが分かって良かった
→今はコロナでオンラインで面談できるので、チャンス
・転職エージェントを活用しなかったこと
→どうでも良い会社を紹介され、時間を無駄にせずに済んだ
失敗したこと
・興味が薄い会社とカジュアル面談をしていた
→お互いに時間の無駄になってしまいますし、何より疲れます
・プロフィールにこれまでの経歴を全てを書いていた
→深掘りされて困る内容は記載しない方が良いと後悔
→プロフィールには、聞かれて問題ないことのみを書く
・オファーがきた企業とだけカジュアル面談をしていた
→オファー有無関係なく、自分が興味を持った会社にコンタクトするべき
2ヶ月目(2020年10月)
まずは書類選考。基本的に余裕でした
9月の反省を生かし、オファーを頂いた会社や、個人的に気になる会社含め5社ほどと書類選考を実施しました。結果として4社から面接の機会を頂くことができました。
以下が書類選考通過のポイントだったと思います。
・日系大手企業でエンジニアや海外案件に携わっていたため
・TOEIC900点のインパクトが大きかったため
実際に面接開始。エンジニアとの面接が難関でした
10月は、面接は大きく1次面接(人事)と2次面接(エンジニア)がありましたが、エンジニアとの面接が個人的に大変でした。
なぜなら、私がこれまで大手企業でエンジニアとして学んできた内容がレガシーな技術であったからです。
大手企業では、Webシステムよりは、企業の基幹システムのようなお堅いシステム開発をすることが多かったため、モダンな技術で開発をする経験がありませんでした。
よって、エンジニアとの面接で「〇〇は知っていますか?」と聞かれた時に、用語としては知っていましたが、実務では使ったことがないという状態でした。
ただ、「知りません」「実務で使ったことはありません」と言うだけでは面接には通らないため、「なぜモダンな技術を利用していないのか」「別の経験からモダンな技術もキャッチアップできる自信がある」というように、出来るだけポジティブな印象を与えるように回答しました。
具体的には、モダンな技術を使っていない理由に関しては「大規模システムのため、古い技術で運用し続けていること」「モダンな技術で書き換えるとなると、その分テストを実施する必要があり、基幹システムのようなクリティカルなシステムの品質に影響が出てしまうこと」を伝え、モダンな技術のキャッチアップに関しては「これまでのエンジニアでの経験や、TOEIC900点を取得した経験から、モダンな技術もすぐにキャッチアップします」と伝えるようにしました。
さらに、エンジニアとの面接では、英語力を試されました
今回は海外転職を目的としていたので、エンジニアとの面接時に英語力も試されました。
具体的には、最初から面接官が外国人というパターンもあれば、面接官は日本人だけでいきなり英語で質問してくるパターンがありました。
多くのエンジニアの方にとっては英語面接は最大のハードルだと思いますが、私は普段から仕事で英語を使っていたため、ここで他の応募者と差別化できると考え、逆にチャンスと考えて臨みました。
結果として、英語面接は問題なくクリアできましたし、面接中に「どうやって英語を勉強したのか」を聞かれるぐらい、私の英語力を評価してくれる面接官もいました。
エンジニアとしてモダンな技術を使っていないという部分を英語力でなんとかカバーできたかなと考えます。
結果として、個人的には手応えはイマイチだったエンジニアとの面接含め、4社と面接して、4社とも最終面接までコマを進めることができました。
2ヶ月目(2020年10月)の活動の振り返り
・1次面接、2次面接をこなす
・エンジニアとの英語面接を経験した
・4社面接して、4社とも最終面接までコマを進める
やって良かったこと
・分からないことは素直に分からないと返す
→嘘をついて分かると言っても、突っ込まれてボロが出る
・全ての質問に対して、ポジティブに返すことを意識
→全ての質問に完璧に答えられるわけではない。常に前向きな回答をする
・英語面接で他と差別化を図る
→普段から英会話力を磨いておいて本当によかった
###失敗したこと
・ポートフォリオをしっかり準備していなかった
→技術力があることを十分にアピールできなかった
・仕事でモダンな技術を使っていなくても、勉強しておくべき
→モダンな技術を取り入れたポートフォリオを準備しておくべきだった(会社によっては落とされていてもおかしくなかったと思っています)
・自己分析がイマイチ足りていなかった
→「なぜ海外転職?」「なぜ日本ではダメ?」などの質問にバシッと答えられるレベルで自己分析をしていなかった
3ヶ月目(2020年11月)
この段階で4社最終面接にコマを進めることが出来たのですが、本当に自分が行きたい会社に集中するために、うち2社の面接は辞退しました。
よって、3ヶ月目は残りの2社との最終面接に集中する形になります。
最終面接は時間をかけて徹底的に準備
これまでの面接は正直、相手の会社のことをしっかりと調べていなかった(単純に準備不足です。)ですが、最終面接では役員や会社のトップが出てくるので、しっかりと下準備をして臨みました。
幸い、最終面接の面接官はを事前に把握することができていたので、会社のことや面接官のことを事前に調べてから面接に臨むようにしました。
例えば、A社の面接官の会社では、社員が定期的に会社のメディアにブログを書いていたため、事前に面接官が書いたブログは全て読みましたし、面接官が携わっている事業について全て頭に入れた上で逆質問の内容を考えました。
逆質問をする際も「〇〇さんのブログを読ませていただいたのですが〜」とあえて言うことで、事前に準備してきたことをアピールするようにしました。
最終面接1社目:面接官がまさかの2人現れる。
まず、1社目は元々面接官が1人と聞いていたのですが、急遽2名参加されていました。
最終面接で2名も私に対応して頂けることに、大変驚きましたが、基本的には1人がリードして、もう一人がたまに質問してくる感じでした。
質問の内容は、(なぜか)2次面接時と同じく技術的な質問が多かったです。
おそらく、私が2次面接で技術的な質問に対してしっかりと回答できなかったため、最終面接でもう一度確認してみようという意だったと思います。
なので、面接の手応えとしては、2次面接と同様に私としては自信をもって回答出来なかったため、「これは落ちたな」と思っていましたが、なんと次の日に内定通知を頂くことができました。
最終面接2社目:会社のトップと、まさかの2時間面接。
次の会社は本命の会社だったこともあり、かなり気合をいれて臨みました。
これまで、1時間の面接しか経験してこなかったのですが、今回だけ、2時間の面接でした。
私はてっきり「1時間カジュアルに面接して、その場で内定通知が出て、残り1時間で今後の手続きについて話し合うのかな」と勝手に思っていました。
しかし、実際は2時間がっつり面接をしました。
具体的には、最終面接にもかかわらず、面接官が職務経歴書を上から順番になぞって質問してきました。
面接官は会社のトップですが、エンジニアのキャリアを歩んできた方だったため、2次面接で本来されるような技術的な質問が多かったです。
加えて、プライベートな質問(もちろん、こちらの了承を取った上で)も多くあり、「海外で働くことに関して奥さんは問題ないのか」「これまで海外で生活したことはあるのか」など、今思うと結構踏み込んだ内容を聞かれ、素直に、そしてポジティブに回答しました。
2時間の面接が終わり、10日後に内定の通知を頂くことができました。
この会社が本命だったため、内定通知を頂いた時は、妻と一緒に大喜びしたことを覚えています。
3ヶ月目(2020年11月)の活動の振り返り
・最終面接に4社コマを進めたが、2社に絞ることを決意
・会社や面接官のことに関して、しっかりと準備をする
・2社と最終面接して、結果として2社から内定をいただく
やって良かったこと
・徹底的に準備すること
→準備すればするほど、面接でしっかり答えられる
・面接官の経歴を事前に把握しておくこと
→面接中の内容がみえてくるため
・基本的に、素直に、プライベートな質問にも回答する
→「一緒に働きたい」と思ってもらえる
失敗したこと
・2次面接と同様に、技術力の点でアピール出来なかった
→これからエンジニア転職する人は、ポートフォリオはしっかり作ろう
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は日系大手企業のエンジニアが海外転職するまでの軌跡についてまとめました。
「海外転職は難易度が高い」と考えている人がいるかもしれないですが、いくらでも挑戦する機会はあります。
常にアンテナを張り巡らせおいて、いつでも海外転職できるようにプログラミングと英語の勉強に励んでください。
私もこれでゴールだとは思っておらず、実際に海外転職して働き始めてからが勝負だと思っているので、引き続きプログラミングや英語、海外での仕事や生活について発信していきたいと思います!